勇者ゆたえると七人の侍(誤)
●第37話●
峰{ア}打ち


 また2ヶ月半も経ってるじゃん!!(自分で驚かないように) そんなことはさておき(だから置くなっての)、今日も今日とて冒険日記は何事もなかったように粛々と進んでいくのでありました。ベベンベン。


 ミネアでございます。毎度ありがとうございます。大変ご無沙汰しておりまして、あいすみません。

 わたくしどものこれまでの冒険について、皆様にお話させていただきとう存じます。しばしのお付き合いをお願い申し上げます。

 伝説の薬草パデキアの種が、ソレッタという村の南にある洞窟に封印されているそうでございまして、わたくしどもは魑魅魍魎が跋扈するというその洞窟へ足を踏み入れることにしたのでございます。なぜそこまでして種を手に入れるのかと申しますと....はて、なぜでしたっけ?(聞くな) まあ理由はともかく、わたくしどもにはすべての洞窟を攻略するという使命があるのでございます(誤)。

 わたくしどもが洞窟に入りますと、すぐ目の前に、見知らぬ男性方を引き連れましたアリーナ様のお姿が見えるではありませんか。お声をおかけしようかと思いました瞬間、アリーナ様が巨大な扉をおみ足でお蹴り破りあそばしまして、わたくしどもは大変驚いたのでございます。その扉はアリーナ様がお持ちの、盗賊のカギで開くことができるはずでございますのに....。

 洞窟の床にはプレートのようなものが張り巡らされておりまして、そのプレートに乗りますと、どういう仕組みになっているのか皆目見当も付きませぬが、あれよあれよという間に床の上を物凄い勢いで移動してしまうのです。止めようと思っても止まるものではございません。滑りっぱなしのもつれっぱなしでございます。

 わたくしどもは勇者様のおっしゃるとおりに洞窟内部を進んで参りまして、つるりつるりと床を滑り、ぐるりぐるりと目を回している内に、いつの間にかパデキアの種を手に入れていたのでございます(早)。さすが、わたくしどもの勇者様に間違いはございません。


高速で移動中

 わたくしどもは、驚くほどあっさり入手してしまったパデキアの種をソレッタの村に持ち帰りまして、すべての畑にぱらりぱらりと種をまいたのでございます。するとどうでしょう、あれだけ枯れ切っておりました畑に、まるでモーフィングのようにパデキアがじゃんじゃか生えて行くではありませぬか。あらびつくり。

 わたくしどもはパデキアの根っこを手に、クリフト様がお休みになれておりますミントスへ戻ることにしたのでございます。ええ、そりゃもう(何)。


 今ごろ気づいたのですが、このミネアの口調って書いててすげー楽。育ちが良いから雅言葉が体に染みこんでいるんでしょうかねえ(読者ノーリアクション)。

 ということで次回もみんなで一緒に冒険しましょう。

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