勇者ゆたえると七人の侍(誤)
●第17話●
トルネコのタンゴ


 またもや2週間のご無沙汰でした。みんな、待った? 待っちゃった? 待ちくたびれちゃった? え、もう忘れちゃったって? 忘れないで下さい〜(T_T)。<泣くなよ


 ボンモールの地下牢に幽閉されているのは、トムじいさんの1人息子だった。地元レイクナバで毎日のように教会へ連れて行ってやった、あのトムじいさん。家に戻らなくなった息子の無事を祈って教会に日参していた、あのトムじいさんだ。

 衛兵たちの目を盗んで地下牢に忍び込み、バカ息子に会いに行くと「キメラの翼を持ってきてくれ」などと言い始めた。おれに脱獄の片棒を担がせようというのか。甘く見てもらっては困る。おれはクールビターハードボイルド武器屋なのだ。

 とはいえ、トムじいさんの気持ちを考えると、このままアホ息子を放っておくわけにもいかない。おれはキメラの翼を手に入れると、再び地下牢に侵入し、衛兵に見つからないよう抜き足生足しのび逢い(誤)でボケ息子に翼を手渡した。

 トンマ息子はキメラの翼を使って地下牢を脱出した。なぜ天井に頭をぶつけず脱出できたのかは不明だが、とにかく無事に逃げおおせたようだ。これでひとつ問題解決となったわけだ。1人ギムレットで祝杯をあげる。


キメラの翼で自殺できるかも

 次の問題は、壊れた橋だ。この橋が直らないと、おれは次の目的地エンドールへ行くことができない。そしてこの橋は、色狂い建築家(やなキャッチコピー)ドン・ガアデでないと直せないのだ。

 ドン・ガアデは、例の恥ずかしがり屋たち(実はキツネ)の住む小さな村で足止めを食っている。キツネに化かされて、惑わされて、魅せられて(ジュディ・オング)、妄想の世界から抜け出せなくなっているのだ。しかもキツネたちは簡単に正体を明かすはずもない。

 おれは久々に生まれ故郷であるレイクナバに戻り、愛する妻子と再会した。そしてトムじいさんの家を訪れた。例の間抜け息子も無事に戻ってきていた。そういえばトムじいさんはトーマスという名の犬を飼っており、その犬はキツネ狩りを得意としているのだった。

 オッペケペ息子を逃がしたお礼に、トムじいさんからトーマスを借りることができた。おれとトーマスはそのままレイクナバを出て、キツネ村へ突入し、キツネたちの化けの皮を剥ぐとともに、奴らを村から追い出すことに成功した。

 キツネの術が解け、ドン・ガアデも目を覚ましたようだ。すぐさまボンモールへ戻り、あっという間に橋を修理してしまった。これでエンドールへ渡ることができる。問題解決である。

 この仕事から好奇心を除いたら、何も残らない。しかし、正直なところ、おれは1ヶ月、仕事をしていない。金にならない仕事でも、仕事がないよりはましなのだった。


 今回もまたまた中途半端なハードボイルド風味でごめーんね。このパターン、まだしばらく続きますよ

 ということで次回もみんなで一緒に冒険しましょう。

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