勇者ゆたっちの冒険
●第6話●


 ある程度あちこちへ行けるようなレベルになっためっきり勇者っぷりが上がったと評判のゆたっちは、ラダトームの町に戻って装備や道具を整えることにした。

 そういえばずーっと書き忘れていたのだが、「ドラクエ1」って壁なんかにぶつかると「ばふっ」「ばふっ」って、変な音がするよな。おならじゃないのよ。(大人のためのネタ)

 ラダトームの町の宿屋のそばに、若いねーちゃんが佇んでいる。武器防具道具を買い揃えたゆたっちは、そのねーちゃんに声をかけることにした。

いいえ 私は
ローラ姫じゃないわ。
でも おにいさんって
ちょっとステキな人ね。私
ついていっちゃおうかしら

 おねーちゃんはそう言いながら、本当にゆたっちの後をついてきた。これはチャンスだ。ノーパンのゆたっちは、おねーちゃんの手を取り、ひとけのない場所を探して町をさまよい始めた。

 お、あの道具屋の裏は良さそうだ。さっそく人目を忍んで店の裏側へ....。が、そこには気の弱そうな男が立っていた。

ラダトームの城の 南から
海の向こうに もやが かかった
お城が 見えるでしょう。
あれが 竜王の城だとか…。
おお こわい…。ぶるるっ

 あーあ。こんなところで失禁すんなよ。汚ねーなー。ここじゃダメだ(何が?)。よそへ行こう。

 興奮に鼻息をふがふが言わせたまま、ノーパンのゆたっちはおねーちゃんの手を取りながら町を歩き続ける。そうだ。町のはずれに木陰があったはずだ。あそこだ。あそこへ行こう。もうあそこしかない

 辺りの様子をうかがいながら茂みの奥へと向かう2人。ああ、いよいよ....と思った瞬間、足元から男のうめき声が聞こえて来た。

ど…どなたかは 知らぬが
王さまに つたえてくれ…。
ローラ姫の そうさく隊は
全滅したと…。
私も もう だめだ…。
ぐふっ…。

 くそ。ここもダメだ(だから何が?)。

 で、結局ゆたっちは、真っ昼間からおねーちゃんと2人で宿屋に入ったのであった。もう、こうなっては他人の目を気にしている場合ではない。誰に何と思われても構わない。おれは.... おれは.... おれはよおおおっ(魂の叫び)。

 翌朝、ゆたっちは1人でチェックアウトした。おねーちゃんは相変わらずいつもの場所に佇んでいる。昨夜、あの宿に2人で泊まったのか、それともおねーちゃんは帰ってしまったのか、それは当人たち以外は誰も知らない2人だけの秘密だったりする....。


 ついに大人の世界に足を踏み入れてしまった冒険日記。こんなことで若い読者がついてくるのか!? つづく

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