鳳来の岩場を愛するクライマーの会

2013年10月2日作成


―――クライマーからの質問にお答えします―――
「愛する会」の活動目的について


●Aさんからの質問 [要約] 2013年9月19日受領
≪何を目指し、どうしたいのかわかりません≫
クライマーの清掃、岩場整備、地元との関係づくり、これが「愛する会」の活動だったはずである。しかし、いわゆる禁止エリアについて岡崎市との交渉に失敗してから以後の「愛する会」の立場は、あまりに無責任に思える。
A(=質問者本人)は、「愛する会」とは別個に、クライミングを新城市民が楽しめるアウトドアスポーツの一環と位置付け、岩場が地域活性化の材料になるようにと活動している。市外から来訪するクライマーと地元とが、相互に得るもののある関係作りが目的である。地元でクライミングを楽しむ人が増えれば、新城市民の声として、禁止エリア(岡崎鳳来教育林)の開放を求める交渉も可能になると展望している。
いま一度問いたい。 現在の「愛する会」は、何を目指し、どうしたいのですか?

[注] 原文はもっと長くて詳細なものでしたが、ウェブで公開することはAさんからの承諾が得られませんでした。そのため、ここでは管理人が要点をまとめて掲載しました。

●当会からの回答
「愛する会」の目的ということですが、お答えします。
HPに公開した文書にも書きましたが、
「鳳来の岩場でクライマーが登れるようにする」
ということです。 そのためには、
(1) クライマーが共有できる≪必要最小限≫のルールを確認して守る。
(2) 事故(特に死亡事故)を起こさない。
(1)を長年にわたって維持するためには、ルールは≪必要最小限≫であることが重要です。多すぎるルールは全員に徹底させることが難しくなります。必ず異なる意見が出てきますし、そのための論争に終始するなどの事態に陥ってしまいます。その結果、岩場でのびのびと登ることができなくなり、登ることが楽しくなくなってしまいます。
(2)のためには、言うまでもなく、岩場の確保支点の管理が重要になります。また、クライマー個々の意識や技術も重要ですから、広報、講習などの啓蒙的な活動も必要かもしれません。
以上のような問題について、「愛する会」は考え、行動していきたいと思います。

次に、(3)立入禁止の岩場について。[注1]
以前、「愛する会」では公式に見解を出しました。 それは、次のとおりで、一般常識に照らして当たり前のことを確認したものです。
≪ 当会では岡崎鳳来教育林内の岩場(以下「禁止エリア」と略記)については関知しませんので、個々のクライマーが責任を持って行動してください。「禁止エリア」に入山したり登攀した結果、条例違反で罰せられる場合がありますが、当会とはいっさい関係ありません。 ≫

それより以前、岡崎鳳来教育林内の「禁止エリア」を登れるようにすることは、当会の活動目的の一つでした。そして、当会の関係者を含むクライマー側の代表者が連名で、「禁止エリア」の岩場を登ることを認可してもらえるよう、岡崎市へ要望書を提出するところまで至りました。しかし、要望書への回答はいただけませんでした。 それ以後、当会では「禁止エリア」については関与することを中止しています。

Aさんにお願いします。[注2]
個々のクライマーは真摯に岩を登っているだけですので、地元のかたがたにクライマーの印象を悪くするようなことをあまり言わないでください。地元のかたがたがクライマーを誤解し、クライマーと敵対してしまうことがないよう、言動にご注意ください。
ウェブサイトで説明された鳳来の岩場の歴史に関して、過去にクライマーがひどい行為をしてきたような数々の記述があります。しかし、実際にはそんなにひどい問題は起こりませんでした。また、そのような問題が起こらないように、「愛する会」をはじめ、意識あるクライマーたちは行動してきました。
多くのクライマーが気くばりしてきた結果、現在では地元の方々と安定した関係を保ちながら、すばらしい岩場でのびのびと登ることができているのですから。

[注1] 立入禁止の岩場とは、岡崎市所有地である岡崎鳳来教育林内にある岩場をさします。鳳来湖奥の栃ノ木沢周辺には、クライマーがルートを設置した岩場が複数ありましたが、そこは岡崎市の所有地であったため、2000年6月に立入禁止の看板が立てられました。当会では岡崎市と交渉するために、クライマーたちに禁止エリアで登らないよう登攀自粛をお願いしてきました。しかし、2007年4月に岡崎市との交渉は困難と判断して、「自粛のお願い」を取り下げました。
[注2] Aさんは、あるウェブサイトで鳳来の岩場の歴史を紹介しています。そこでの「アクセス問題」の記述内容は、一面的な見方が強調されていて問題があると思いました。また、地元川合区の会議に出席し、そのような見方の意見を地元の方に説明されているそうです(Aさんのブログから)。そのため、質問に対する回答とは別に、「お願い」をつけ加えました。


2013年10月2日
鳳来の岩場を愛するクライマーの会/広報担当・野村 仁
MAIL: nomuraalm2●gmail.com FAX: 045-323-6735
(メールアドレスは●を "@" に替えてください)



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