小林雄一・鯉渕夏夫

陸軍少尉                陸軍准尉

 

    

小林雄一陸軍少尉                     鯉渕夏夫陸軍准尉

 

昭和20年 1月27日

常陸教導飛行師団・第二教導飛行隊に所属の小林雄一陸軍軍曹(少飛10期・操縦)と鯉渕夏夫陸軍

兵長(少飛14期・通信)を乗せた二式複座戦闘機「キ−45/屠龍」は、千葉県船橋市上空8千m付近

においてB29編隊13機に戦いを挑み、前方から攻撃した後に上方から体当りを敢行、散華した。

小林・鯉渕機は、八千代市神久保地区の水田に墜落、翌日鯉渕兵長の遺体は収容されたが、小林軍

曹の遺体は機体の破片とともに水田の中に残されたままとなった。

同年 2月27日。防衛総司令部より感状が授与され全軍に布告された。

 

平成 8年 9月19日

戦後、少飛10期の機友が小林・鯉渕機の墜落地点を訪ね歩き、昭和55年遂にその場所が突き止めら

られ、厚生省をはじめとする諸関係機関に発掘の陳情が行われたが見通しは簡単に立たなかった。

そして平成 8年 9月19日、八千代市による発掘が実現し関係者が見守る中、日の丸がはっきりと判

る機体や破片とともに、51年余も水田の中に眠っていた小林軍曹の遺骨も収骨された。

同年10月30日には現地にて、ご遺族・戦友・八千代市長等による慰霊の式典が執り行われた。

 

戦友の詠める歌

半世紀地中に埋もれていた英霊に捧ぐ

体当りせし人二十と十八と 聞きて胸打つ老残のわれ

五十年を泥に埋まりしなきがらよ 魂目覚めつつ何見給うや

 

発掘に執念を燃やし遂に悲願を達成した少飛会に敬意を表し

亡き友の心を思ふ一筋に やまと心の残り火ぞ見ゆ

 

神久保地区

千葉県八千代市

小林・鯉渕機の墜落地点付近に建てられた木碑

 

靖國神社

東京都千代田区

小林・鯉渕機(二式複座戦闘機 キ−45/屠龍)の残骸

 

  

小林・鯉渕機(二式複座戦闘機 キ−45/屠龍)の残骸

 

本土防空

更新日:2009/02/15