海軍大尉 小灘利春

 

宮崎県細島 第三十五突撃隊回天の探索

                                平成17年 8月2 7日

 

「回天の発掘・展示を援ける会」事務局長 内藤昭男氏

 

8月26日夜、日向市在住日高芳弘氏(兵74期、フェリ−会社社長) の紹介を受けて上記内藤事務局長より

小灘へ下記電話連絡があった。

〔細島の回天壕9本のうちの1本に実用頭部付きの回天1基が今なお埋もれている〕

後世のために、年月がかかっても何とか回天の存在を確認し、掘り出して展示したいと願って会を結成し、

努力している。

 

平生突撃隊から細島へ進出した第三五突撃隊第八回天隊の回天12基は終戦ののち壕の外に出していたが、

同隊搭乗員青柳恵二氏(宮崎市 在住)によれば、米軍が来る前に回天1基を壕に入れて入り口を土砂で塞いだ。

実用頭部が付いたままであるが、信管は抜き取ってあった。

そのあと米軍フランク少佐の指揮のもとに矢野技術士官(福島市在住)などが実用頭部を切り離す作業を行い、

青柳氏も手伝った。

 

回天を収めた壕がどれであるか、二説があって確定できないが、入り口を塞いでいる土砂を取り除けば、

壕自体は崩れてはいないので中に入ることができる。

西都原市で借りてきた探知機を使用したが、岩石があるので判定できなかった。

7−8年前に掘ろうとした人があったが、崖崩れがあって中止している。

 

最近、現場に近づく道路を整備し、警察署に土砂除去作業の許可を申請したところ、警察は爆発事故を警戒して

壕に手を付けることを許可しない。

2キロ以内の住民を退避させる費用3億円を負担せよという。

よって回天の実用頭部の火薬の安全性について資料を提供かた、回天会に御願いしたい。

 

本件達成のため、自分でホ−ムペ−ジを作って日本中へ広く訴えたいと考えているが、仕事があり多忙のため

着手までに時間がかかると思う。

警察は「焦るな」という。

なお、美々津川の鉄橋の下に回天1基を埋めたと、子供のときから聞いているが、事実を知る人が現在わからない。

 

海軍大尉 小灘利春

更新日:2008/08/17