懐かしのテレビラジオ録音コレクション
東通工テープコーダー GT-4
日本標準時の発射を業務の一つとしている私の勤務先では、標準電波に乗せるアナウンスのために、1950年代に当時はまだ貴重品だったテープレコーダを使っていました。そのうちの1台が最近まで放置されていて、あわや廃棄されるところでしたが、私が救出し、東京大手町の逓信総合博物館(ていぱーく)に移管しました。
これはソニーの前身である東京通信工業株式会社(東通工)が製作した特注のテープレコーダで、一定時間毎に自動的に走行・停止するようになっているなど、標準電波アナウンス用に特別の仕掛けが講じられているそうです。
各写真をクリックしますと、拡大写真を別ウィンドウに表示します。
|
全体像です。重量は40kg位もあります。
|
|
正面パネルです。丸型のメーターが時代を感じさせます。
|
|
操作部です。
|
|
ヘッド部です。左端に電球と受光素子があり、テープ走行をコントロールできるようになっているようです。
|
|
内部です。洗濯機のようなモーターなどの重量物が詰まっています。
|
|
特注品を示すオリジナル銘板です。ソニーの旧社名である「東京通信工業」の文字が見えます。製造は昭和29年とのことですから、国産初のテープレコーダが世に出てから数年経った頃のものです。
|
|
製品銘板です。T型の逆三角形が東通工(ソニー)のマークで、「テープコーダ」は同社の登録商標です。同社のテープレコーダーは当初、官公庁(government)を主力顧客としていたため、「G型」と呼ばれていました。この機種の型番は「GT-4」となっていますが、同社によると、国産初のモデルは「GT-2」、大いに売れて会社の発展に結びついたモデルは「GT-6」で、その間にあったはずの「GT-4」は同社の記録に残っていない「謎のモデル」であり、大変貴重なものかもしれないとのことです。
|
ソニーから打診され、本機は同社井深会館もしくは厚木テクノロジーセンター商品展示室に寄贈する話もあったのですが、結局、私の勤務先と縁が深い逓信総合博物館に移管して永久保存してもらうことにしました。
逓信総合博物館 企画展
「新収蔵寄贈資料展」
2000年6月16日〜7月23日
2004年7月22日開設
2006年6月17日最終更新
|
|
目次に戻る
|
|