月刊LaLaインデックス2000
MONTHLY LaLa INDEX 2000

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 白泉社月刊LaLaのインデックスデータ。その2000年版。独断と偏見に満ちた星取表(5点満点)と短評付き。


月刊LaLa 2000年12月号
表紙水野十子「遥かなる時空の中で」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「目隠しの国」筑波さくら第4回 ★★★
「キス」マツモトトモ連載第26回#0041★★★
「Natural」成田美名子第58回FINAL SCENE:El nino〜エルニーニョ〜★★★★
「B.B.Joker」にざかなギャグ ★★
「遥かなる時空の中で」水野十子第2部・第1回 ★★★
「おまけの小林クン」森生まさみ第31回 ★★★
「八雲立つ」樹なつみ第60回鐵輪の夏・3★★
「っポイ!」やまざき貴子第2部・第68回「39分の1のあなたへ」★★
「彼方から」ひかわきょうこ第5部・第10回 ★★★★
「彼氏彼女の事情」津田雅美第3部・第42回ACT49★RAIN★★★
「fun fun工房」渡辺祥智第3回 ★★
「ビーナスは片想い」なかじ有紀第20回 ★★★
「とらわれの身の上」樋野まつり第5回(第16回)★★
「ぼくらはみんな高血圧!」宇野亜由美ギャグオコジョさん・其ノ四十八★★
「私的記録」シン読切 ★★
 表紙にもなった『遥かなる時空の中で』はやっぱりキャラクターの絵としての魅力は突出している。と思う。確かに、キャラ萌え系のファンにはたまらないかも(笑)。
 連載再開の『Natural』は最終回へのカウントダウン開始。今回のシリーズ通しての成田美名子の思索がどういうところに行き着くのか、けっこう興味がわいてきている。
 『目隠しの国』『fun fun工房』あたりがちょっと絵が荒れている感じ。丁寧に描き込むと味のある絵なので、ちょっともったいないかな。『目隠しの国』は接触過去感知と接触予知のアイデアだけでどのくらい持つのかとシリーズ連載当初危惧していたが、けっこう毎回工夫してがんばっていると思う。『fun fun工房』は、今回は悪くもないがそんなによくもない(笑)。
 デビュー3作目で本誌初登場のシン「私的記録」はやっぱりオカルト的なネタ。これまでのところ、必ず人の死をネタとして使っている。人の死の重みがちゃんと伝わってくるあたりは評価しているのだが、ネタの狭さとそのネタのジャンルを考えあわせると、この先についてはけっこう危惧を抱かせる。そんな不安定さを感じさせる若描きの作品である。例えば、同じLaLaで同じようなネタを扱っている橘裕の場合は、泣かせ系のネタの扱い方のうまさの他に、強烈に破天荒なキャラクターを立てる才があって(それこそ、デビュー当初から)、うまくバランスしているんだけど、そういう要素はこの人には感じられないと思う……んだけど。(2000/10/30)


月刊LaLa 2000年11月号
表紙やまざき貴子「っポイ!」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「っポイ!」やまざき貴子第2部・第67回「ミニマム2000」★★★
「火宵の月 Version.S」平井摩利第1回〜解禁〜★★★
「彼氏彼女の事情」津田雅美第3部・第41回ACT48★BEAUTIFUL DAYS★★★
「おまけの小林クン」森生まさみ第30回 ★★★
「fun fun工房」渡辺祥智第2回 ★★★
「キス」マツモトトモ連載第25回#0040★★★★
「八雲立つ」樹なつみ第59回鐵輪の夏・2★★★
「とらわれの身の上」樋野まつり第4回(第15回)★★
「輝夜姫」清水玲子第75回 ★★★★
「苦いクスリに甘い嘘」田中メカ読切 ★★★★
「ビーナスは片想い」なかじ有紀第19回 ★★★
「ぼくらはみんな高血圧!」宇野亜由美ギャグオコジョさん・其ノ四十七★★
「あかく咲く声」緑川ゆき読切(最終回)★★★
「Border」藤川佳世読切 ★★
「B.B.Joker」にざかなギャグ ★★★
 渡辺祥智『fun fun工房』は、まあ、コメディとしてはなかなか楽しめそう。ただまあ、絵柄は飯田晴子、今回の場合主人公の親友の女の子が見た目は『CCさくら』の知世ちゃんで性格は『ひみつの犬神くん』の歪谷、タイトルは言わずと知れた某魔法少女アニメ、といろいろな要素がみんなどこかからのいただきものでできている感じはするのね(笑)。まあ、サンプリング世代のマンガ家、とでもいうべきなのかなあ(笑)。
 清水玲子『輝夜姫』は、今月もまたまたまたまたギャグ(?)とシリアス両方とも飛ばしている(笑)。もうその調子でどんどん飛ばしちゃって(笑)、みたいな感じだが(笑)、この調子だと落とし所がよくわからなくなってきたような……(笑)。
 マツモトトモ『キス』は久しぶりに「音」を「絵」で聴かせる『TO−Y』的手法がうまくハマった感じで★★★★。そういえば最近出た『キス』ドラマCDはなかなかよかったのだが、チェックしてみたら昔全員プレゼントで製作されたドラマCDと声優のキャストが全然違っていた。今回のヒロインカエ役は久川綾で、改めて芸達者なところを堪能させてもらったけど、実は応募し損ねて聴いていない全プレ版では坂本真綾が同じ役をやっていたのね。なんというか、いずれにしても美味しいキャスティングだが、応募し損ねたのが今さらながら残念。坂本真綾版のカエというのがどんなものだったか聴いてみたかったなあ。
 田中メカ、藤川佳世が久しぶりにシリーズじゃない短編だが、まあ、特別いつもと違う印象はなし。強いていえば芸風を完全に確立した田中メカは現在のLaLaのジャンル白泉社(笑)の代表といっていいか(追記:すみません(笑)。田中メカの短編は『お迎えです。』の番外編になってました。いや、我ながらうかつうかつ(笑))。
 にざかな「B.B.Joker」は今回徹底的にダジャレネタで、力業で笑わされた感じ(笑)。まあ、持ち味がよく出ていたので★★★。(2000/09/23)


月刊LaLa 2000年10月号
表紙渡辺祥智「fun fun工房」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「fun fun工房」渡辺祥智第1回 ★★★
「ぼくらはみんな高血圧!」宇野亜由美ギャグオコジョさん・其ノ四十六★★
「な忘れそ」津田雅美読切 ★★★★
「八雲立つ」樹なつみ第58回鐵輪の夏・1★★★
「目隠しの国」筑波さくら第3回 ★★★
「B.B.Joker」にざかなギャグ ★★
「彼方から」ひかわきょうこ第5部・第9回 ★★★
「キス」マツモトトモ連載第24回#0039★★★
「輝夜姫」清水玲子第74回 ★★★★
「フライング・ドラゴン」猫山宮緒第10回 ★★★
「ビーナスは片想い」なかじ有紀第18回 ★★★
「ZERO・V」やまざき貴子後編 ★★★
「とらわれの身の上」樋野まつり第3回(第14回)★★
 渡辺祥智『fun fun工房』は「ふぁんふぁんふぁくとりー」と読む。なんというか、ネーミングにオリジナリティがないぞ(笑)。まあ、渡辺祥智という人は、もともとそんなにオリジナリティがある人ではなくて、LaLaのマンガ家というよりはゲーム系コミック雑誌のマンガ家といった印象がある(いかにもゲーム的なファンタジーばかり描いている)。
 清水玲子『輝夜姫』は、今月もまたまたギャグ(?)とシリアス両方とも飛ばしている(笑)。他、連載陣はまあいずれもほどほどに盛り上がっている。しかし、今月の感想ということでいえば、やっぱり猫山宮緒ってちょっとエッチだ(笑)。と、いっても同じLaLaでも橘裕みたいな肉感的なエッチ(笑)じゃなくて、シチュエーションエッチ(?)とでもいったところか。まあ、2卵生双生児の近親相姦をおおらかに肯定するような作品を描いちゃったこともある人だからねえ(笑)。
 津田雅美「な忘れそ」は、久しぶりの独立した短編。二人の少年の恋愛に似た友情を描くソフトやおい(笑)的作品。登場人物の心理的な追いつめ方は津田雅美の持ち味がよく出ている。(2000/09/12)


月刊LaLa 2000年9月号
表紙マツモトトモ「キス」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「おまけの小林クン」森生まさみ第6回 ★★★
「ビーナスは片想い」なかじ有紀第17回 ★★★
「キス」マツモトトモ連載第23回#0038★★★
「八雲立つ」樹なつみ読切<古代編・月読>★★★★
「とらわれの身の上」樋野まつり第2回(第13回)★★
「ZERO・V」やまざき貴子前編 ★★★★
「目隠しの国」筑波さくら第2回 ★★★
「ぼくらはみんな高血圧!」宇野亜由美ギャグオコジョさん・其ノ四十五★★
「輝夜姫」清水玲子第73回 ★★★★
「夏にはため息をつく」緑川ゆき読切 ★★★
「お迎えです。」田中メカ最終回 ★★★★
「フライング・ドラゴン」猫山宮緒第9回 ★★★
「B.B.Joker」にざかなギャグ ★★
「かたつむり前線」藤川佳世第27回 ★★★
 今月は割とコンスタントに楽しめた。清水玲子『輝夜姫』は、今月もギャグ(?)とシリアス両方とも飛ばしていて、なんだか妙なことになっている(笑)。樹なつみ『八雲立つ』はどうも個人的には現代編より古代編の方が評価が高くなるような感じ。というのは、『獣王星』あたりもそうなんだけど、どうも、既に設計してあるストーリーを設計した通りに進めている、という印象があるからかな。妙にこじんまりした感じ。『パッション・パレード』の頃はある意味「暴走」した状態で、正直ストーリーの先が読めなくて、先が楽しみだったんだけど。そういう意味では、今の『輝夜姫』にはそれに近い「暴走」感を感じるかも。
 やまざき貴子『ZERO・V』は、年1回でもう5年もやってるんだねえ(笑)。これも、SF的な部分にはほとんど興味はわかない(SFとして考えるなら、ネタ的にあまりにも古いと思う)んだけど、今回は今まで断片的に語られてきた、核の誤爆による滅亡前の日本のエピソードの総決算みたいな感じで、そのSFでもなんでもない部分は割と楽しめた(笑)。しかし、毎朝迎えに来る幼なじみがいて、眼鏡の委員長がいて、というと、某サウンドノベル(笑)を連想してしまうのは、たこいの頭が最近腐っているからか(笑)。
 田中メカ『お迎えです。』は、今月もなかなか泣かせる話に仕上がっていてマル。普段酷評している『かたつむり前線』も、まあ、この人の持ち味の日常的な雰囲気がうまく出ていて、今月はそこそこ。(2000/08/18)


月刊LaLa 2000年8月号
表紙樋野まつり「とらわれの身の上」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「輝夜姫」清水玲子第72回 ★★★★
「ぼくらはみんな高血圧!」宇野亜由美ギャグオコジョさん・其ノ四十四★★
「目隠しの国」筑波さくら第1回 ★★★
「とらわれの身の上」樋野まつり第1回(第12回)★★★
「彼氏彼女の事情」津田雅美第3部・第40回ACT47★GO GO京都・3★★★
「彼方から」ひかわきょうこ第5部・第8回 ★★★
「B.B.Joker」にざかなギャグ ★★★
「キス」マツモトトモ連載第22回#0037★★★
「ビーナスは片想い」なかじ有紀第16回 ★★★
「フライング・ドラゴン」猫山宮緒第8回 ★★★★
「Natural」成田美名子第57回FINAL SCENE:El nino〜エルニーニョ〜★★★★
「かたつむり前線」藤川佳世第26回 ★★
「おまけの小林クン」森生まさみ第5回 ★★★
「遥かなる時空の中で」水野十子読切<藤めでる少将>★★★
「銀の勇者の母」渡辺祥智読切 ★★★
「お迎えです。」田中メカ第2回 ★★★★
 清水玲子『輝夜姫』は、今月はなんだかギャグとシリアス両方とも飛ばしていて、なんだか妙なことになっている(笑)。ひかわきょうこ『彼方から』は、要人救出&脱出劇なのだが、第2部の同様のくだりと比べると今ひとつ緊迫感に欠ける感じ。にざかな「B.B.Joker」は久しぶりにほとんどの4コマが面白かった。成田美名子「Natural」は、たぶん今回が5年にわたる連載の中でも核心といっていい話なのではないかと思う(あと3回で終了とのこと)。田中メカ「お迎えです。」は、一度死んだ人間が肉体を持って現世に戻ったら、というシチュエーションをうまく生かして泣かせる話に仕上がっていて、今回はけっこうマル。
 今月はけっこう連載陣がそれぞれに充実していた感じ。(2000/06/24)


月刊LaLa 2000年7月号
表紙清水玲子「輝夜姫」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「キス」マツモトトモ連載第21回#0036★★★
「鱚」マツモトトモ読切 ★★★
「火宵の月」平井摩利読切〜BITTER SWEET〜★★★
「B.B.Joker」にざかなギャグ ★★
「お迎えです。」田中メカ第1回 ★★★
「おまけの小林クン」森生まさみ第4回 ★★★
「彼氏彼女の事情」津田雅美第3部・第39回ACT46★GO GO京都・2★★★
「Natural」成田美名子第56回FINAL SCENE:El nino〜エルニーニョ〜★★★
「輝夜姫」清水玲子第71回 ★★★
「東京に行ってみよう!」宇野亜由美  ★★
「獣王星」樹なつみvol.11 ★★
「かたつむり前線」藤川佳世第25回 ★★
「あかく咲く声」緑川ゆき読切 ★★★
「ビーナスは片想い」なかじ有紀第15回 ★★★
「フライング・ドラゴン」猫山宮緒第7回 ★★★
「銀の勇者」渡辺祥智最終回(最終章)★★
 樹なつみ『獣王星』は、とうとう根本設定が明らかになって、客観的には、おおいに盛り上がりまくったところでまた一時休止、といったところなのだが、前にも書いたけど、個人的にはちょっとノレない。一応ネタバレは避けることにして詳細は略すが、今回明らかになった設定って、ほとんど『装甲騎兵ボトムズ・野望のルーツ』だよ(笑)。当然のことながら『ボトムズ』の方が圧倒的に面白いんだけど(笑)。
 先月ほど低調ではないが、レベル的には中庸。突出したものはなし。そうそう。連載再開のマツモトトモ『キス』の扉イラストは今回117クーペで、なかなかおしゃれでよいです。(2000/06/01)


月刊LaLa 2000年6月号
表紙津田雅美「彼氏彼女の事情」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「ビーナスは片想い」なかじ有紀第14回 ★★★
「東京に行ってみよう!」宇野亜由美  
「ぼくらはみんな高血圧!」宇野亜由美ギャグオコジョさん・其ノ四十三
「フライング・ドラゴン」猫山宮緒第6回 ★★★
「彼氏彼女の事情」津田雅美第3部・第38回ACT45★GO GO京都・1★★★
「獣王星」樹なつみvol.10 ★★
「っポイ!」やまざき貴子第2部・第66回ドっぺる★★
「おまけの小林クン」森生まさみ第3回 ★★★
「Natural」成田美名子第55回FINAL SCENE:El nino〜エルニーニョ〜★★★
「遥かなる時空の中で」水野十子第1部最終回 ★★
「輝夜姫」清水玲子第70回 ★★★
「B.B.Joker」にざかなギャグ 
「BLUE PRISONER」木々読切2nd.key Esc.★★
「とらわれの身の上」樋野まつり最終回 ★★
「かたつむり前線」藤川佳世第24回 ★★
「銀の勇者」渡辺祥智第4回(最終章)★★
 う〜む。なんだか低調につき語るべき言葉を持たず、ってな感じ。コメント少なくてすまんこってす。(2000/04/27)


月刊LaLa 2000年5月号
表紙藤川佳世「かたつむり前線」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「獣王星」樹なつみvol.9 ★★
「ぼくらはみんな高血圧!」宇野亜由美ギャグオコジョさん・其ノ四十二★★
「おまけの小林クン」森生まさみ第2回 ★★★
「彼氏彼女の事情」津田雅美第3部・第37回ACT44★日射しのいい部屋・2★★★
「遥かなる時空の中で」水野十子第4回 ★★
「Natural」成田美名子第54回FINAL SCENE:El nino〜エルニーニョ〜★★★
「とらわれの身の上」樋野まつり第2回 ★★
「っポイ!」やまざき貴子第2部・第65回汝の名は−(後編)★★★
「かたつむり前線」藤川佳世第23回 ★★
「輝夜姫」清水玲子第69回 ★★★
「お迎えです。」田中メカ最終回 ★★★
「銀の勇者」渡辺祥智第3回(最終章)★★
「あかく咲く声」緑川ゆき後編 ★★
「B.B.Joker」にざかなギャグ ★★
「火宵の月」平井摩利読切〜日中友好的お色気バトル〜★★★
 樹なつみ『獣王星』は、正直SFファンとしての視点からいって、設定的にもストーリー的にもあまり面白くない(笑)。樹なつみの魅力というのは、立ちまくったキャラクターがダイナミックなストーリーを展開する、というところにあるので、そこにたまたまSFな設定を使った、という『朱鷺色三角』のシリーズあたりは非常に面白かったんだけど、最初からSFのつもりで書かれている『OZ』とかこの『獣王星』あたりは、キャラクターが立つ前にストーリーがどんどん進んでいく、みたいな感じで、ちょっと本来の魅力とは方向性が違う感じがする。
 平井摩利「火宵の月」はプラトニックやおいだった時期はそんなに面白くなかったんだけど、プラトニックじゃなくなってからはなんだか一本線が切れたように面白くなってきている、と思う(笑)。しかし、全般に読み応えの少ない号ではありました(笑)。(2000/03/31)


月刊LaLa 2000年4月号
表紙森生まさみ「おまけの小林くん」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「とらわれの身の上」樋野まつり第1回 ★★
「おまけの小林クン」森生まさみ第1回 ★★★
「ぼくらはみんな高血圧!」宇野亜由美ギャグオコジョさん・其ノ四十二★★
「Natural」成田美名子第53回FINAL SCENE:El nino〜エルニーニョ〜★★★
「彼氏彼女の事情」津田雅美第3部・第36回ACT43★日射しのいい部屋・1★★★
「彼方から」ひかわきょうこ第5部・第7回 ★★★
「B.B.Joker」にざかなギャグ ★★
「っポイ!」やまざき貴子第2部・第64回汝の名は−(前編)★★★
「遥かなる時空の中で」水野十子第3回 ★★
「かたつむり前線」藤川佳世第22回 ★★
「輝夜姫」清水玲子第68回 ★★★★
「ビーナスは片想い」なかじ有紀第13回 ★★★
「キス」マツモトトモ連載第20回#0035★★★
「お迎えです。」田中メカ第2回 ★★★
「銀の勇者」渡辺祥智第2回(最終章)★★★
「あかく咲く声」緑川ゆき前編 ★★
 樋野まつり『とらわれの身の上』と緑川ゆき『あかく咲く声』はどうやら好評らしいが、たこい的には守備範囲外(笑)(先月登場の『目隠しの国』あたりはたこい的にも評価高いんですけど)。津田雅美『彼氏彼女の事情』はまだ本編には戻らず、バイキャラクターの真秀とその彼氏の歯科医師の出会いの話。ひかわきょうこ『彼方から』は第5部での主要キャラクターが出揃って話が動き初めた、という感じだが、第4部までと比べるとやっぱりちょっとトーンダウンしている感じはする。まあ、コミックスで通して読むとまた印象変わるかも。
 にざかな「B.B.Joker」は、ここ数ヶ月ネタ的にかなり苦しい感じがする。ギャグマンガを描きつづけるというのは大変だ(笑)。もっともその苦しみの大半はアイデアの「にざ」氏の肩にかかっているのであろうが(笑)。絵師の「かな」氏の方は今度原作コンテストの入賞作に絵を入れたりする仕事もするらしい(笑)。
 たこい的に非常に評価の低い(笑)藤川佳世「かたつむり前線」は、「そのうち友人たちと離れて寂しい思いをするのなら、先に自分の方から手を離してしまえ」という話で、成田美名子『エイリアン通り』後半部のシャールくんの焼き直し的な内容だが、先達の域には遠く及ばず(笑)。誤解のないように書いておくなら、この人の演出するちょっとした日常感とかそれなりの持ち味は、一応評価してはいるのね(笑)。ただ、この作品をシリーズ化して絵的にも話的にも荒れまくりの状態では、点は辛くなる一方(笑)。この辺はマンガ家を育てる編集側が本来ちゃんとフォローすべき部分なんじゃないですか、とね(笑)。(2000/03/26)


月刊LaLa 2000年3月号
表紙渡辺祥智「銀の勇者」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「彼氏彼女の事情」津田雅美読切〜アクト・ゼロ〜★★★
「ぼくらはみんな高血圧!」宇野亜由美ギャグオコジョさん・其ノ四十一★★
「輝夜姫」清水玲子第67回 ★★★★
「っポイ!」やまざき貴子第2部・第63回ba・n・ri-2★★★
「お迎えです。」田中メカ第1回 ★★
「八雲立つ」樹なつみ第56回海都波君日記(後編)★★★
「B.B.Joker」にざかなギャグ ★★
「遥かなる時空の中で」水野十子第2回 ★★
「キス」マツモトトモ連載第19回#0034★★★
「Natural」成田美名子第52回FINAL SCENE:El nino〜エルニーニョ〜★★★
「銀の勇者」渡辺祥智第1回(最終章)★★★
「ビーナスは片想い」なかじ有紀第12回 ★★★
「BLUE PRISONER」木々読切2nd.key Liu★★★
「フライング・ドラゴン」猫山宮緒第5回 ★★★
「小夜衣」青月いちこ読切 ★★★
「目隠しの国」筑波さくら読切 ★★★
 津田雅美『彼氏彼女の事情』は高校受験時のメインキャラクターたちの姿を描く番外編(以前CDドラマ化したシナリオのマンガ化、とのこと)。清水玲子『輝夜姫』はそろそろカタストロフが近づいてきている感じ。
 読切シリーズ好評につきシリーズ連載化の田中メカ『お迎えです。』はこの世に未練の残る例を成仏させるというオカルトコメディなシリーズで、マンガ家の分類としては桑田乃梨子的ないわゆる「ジャンル白泉社」系統とは思うのだが、絵柄的にもコメディ部分の味でもシリアス部分の味でもまだちょっと微妙にひねりが足りない感じ(笑)。
 久しぶりに登場の青月いちこ「小夜衣」はふられたばかりの女子高生が従弟の中学生の猛烈なアタックについなごんでしまうというともてかあいい話。この調子でLaLaの谷川史子になって欲しいものである。筑波さくら「目隠しの国」は本誌初登場。まあ番外編というか紹介編的なエピソード。(2000/03/26)
 


月刊LaLa 2000年2月号
表紙水野十子「遥かなる時空の中で」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「WILD CATS III」清水玲子読切 ★★★★
「遥かなる時空の中で」水野十子第1回 ★★
「おまけの小林クン」森生まさみ読切ショート編〜Making Of 今宵はシェイクスピア〜★★
「っポイ!」やまざき貴子第2部・第62回Position(後編)★★★★
「彼方から」ひかわきょうこ第5部・第6回 ★★★
「B.B.Joker」にざかなギャグ ★★
「キス」マツモトトモ連載第18回#0033★★★★
「八雲立つ」樹なつみ第55回海都波君日記(前編)★★★
「かたつむり前線」藤川佳世第21回 ★★★
「Natural」成田美名子第51回FINAL SCENE:El nino〜エルニーニョ〜★★★★
「フライング・ドラゴン」猫山宮緒第4回 ★★★★
「ビーナスは片想い」なかじ有紀第11回 ★★★
「とらわれの身の上」樋野まつり最終回 ★★
「あかく咲く声」緑川ゆき読切 ★★★
「ぼくらはみんな高血圧!」宇野亜由美ギャグオコジョさん・其ノ四十★★
 清水玲子「WILD CATS III」が少年と雌ライオンの異種恋愛もの(?)でなかなかよい。コーエイとのタイアップ企画、水野十子『遥かなる時空の中で』はおそらく元のゲームのほうはポストアンジェリーク(笑)を狙っているものと思われるが、シチュエーションとしては『彼方から』『月光』タイプの普通の女子高生が異世界(この場合は平安時代だが)に飛ばされて世界の鍵を握る存在となる、というファンタジー。しかしいかにもゲーム的な設定の説明に終始して、マンガとしては今ひとつ(笑)。水野十子のキャッチーな絵柄は確かにこの手のゲーム向きではあるのだが、個人的にはこういうものよりはオリジナルの短編の方を読ませて欲しいところではある(このゲームの準備期間に入ってからオリジナルの作品があまり発表されていないので)。(2000/03/09)


月刊LaLa 2000年1月号
表紙オールスターやまざき貴子・ひかわきょうこ・成田美名子・マツモトトモ・森生まさみ・樹なつみ・なかじ有紀・清水玲子・猫山宮緒・津田雅美・樋野まつり・藤川佳世・渡辺祥智
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「おまけの小林クン」森生まさみ読切特別編〜今宵はシェイクスピア〜★★
「彼氏彼女の事情」津田雅美第3部・第35回ACT42★運命の車★★★
「もうひとつの輝夜姫」清水玲子 かぐや姫のことわざ集
「っポイ!」やまざき貴子第2部・第61回Position★★★
「ぼくらはみんな高血圧!」宇野亜由美ギャグオコジョさん・其ノ三十九
「フライング・ドラゴン」猫山宮緒第3回 ★★★
「八雲立つ」樹なつみ第54回沫立つ波涛5★★★
「キス」マツモトトモ連載第17回#0032★★★
「Natural」成田美名子第50回FINAL SCENE:El nino〜エルニーニョ〜★★★
「とらわれの身の上」樋野まつり第2回 ★★
「ビーナスは片想い」なかじ有紀第10回 ★★★
「B.B.Joker」にざかなギャグ ★★
「かたつむり前線」藤川佳世第20回 
「銀の勇者」渡辺祥智第5回 −汚れなき精霊の涙−★★★
「お迎えです。」田中メカ読切 ★★★
「火宵の月」平井摩利読切〜闇の鼓動(おまけ編)〜
 2000年初めての号にしては、ちょっと盛り上がりにかける感じ。津田雅美『彼氏彼女の事情』がようやっと文化祭終了。だがなんだか悲劇的な引きになっていて、先がまだまだ長そうである。清水玲子『輝夜姫』の番外編は『輝夜姫』のファンからみてもつまらないのはちょっと問題では(笑)。マツモトトモ『キス』はピアノ講師五嶋の高校時代のエピソードだが、このシリーズも長期化して、話がやや単調になりつつあるかも。(1999/11/23)


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