湯檜曽温泉林屋旅館★★★


谷川岳登山基地の源泉湯

■概要

新潟と群馬の国境の山、谷川岳の麓に湯檜曽(ゆびそ)温泉がある。水上から国道291号線を辿って谷川岳の登山口に入る手前にある温泉地だ。

上越国境の高い山に囲まれた谷間にあって、谷底が少しだけ開けたところだ。数軒の温泉旅館がかたまって小さな温泉街をつくっている。

温泉街の中ほどに創業が1926年とこのあたりでは老舗の林屋旅館がある。お湯が良いと聞いていたので寄ってみることにした。国道に面した中規模旅館だ。背後は湯檜曽川に面している。



湯檜曽という奇妙な名前は「ゆのひそむ村」からついたと言われている。林屋に掲示してある湯檜曽のいわれは「湯がびそびそと出ていたから」となっている。温泉の発見は、鎌倉時代の奥州豪族安倍一族の落人がみつけたとの伝説がある。

JR上越線の大清水トンネルが1931年に開通してから観光客が増えて、湯檜曽温泉は発展したそうだが、現在はやや衰退しているように思われる。

■所在地

群馬県みなかみ町湯檜曽124
TEL:0278−72−3508
FAX:0278−72−3509



■印象

日曜の昼下がりに立ち寄り入浴をお願いしたところ、快く案内してくれた。他に客はいなくて館内はとても静かだ。和風旅館らしく琴のBGMが静かに流れている。

浴室はきれいなタイル張りだ。天井まで細かなタイルが貼られている。男湯浴槽は鍵方、透明な湯なので浴槽の美しいタイルがよく見える。

やや熱めで適温のお湯が、贅沢にかけ流されている。湯口は壁からパイプが付き出してあるだけであまり工夫はないが、湯量はたっぷりだ。

お湯を飲んでみるとほんのりとお茶のような味、とても飲みやすい。香りはほとんどないが、かすかに甘い香りがある。お湯の肌触りはごく弱くキシキシする。

源泉はやや低温とやや高温の2つある。混合して使っているようだ。
「林屋の湯」:泉質はアルカリ性単純温泉、源泉の温度41.4℃、pH=7.9、成分総計360mg。
「音松の湯・薬師の湯混合泉」:泉質はアルカリ性単純温泉、源泉の温度47.2℃、pH=8.2、成分総計380mg。

浴室の窓の外はすぐに湯檜曽川だ。川音が聞こえてくる。窓から西日が入ってお湯がきらきら光って美しい。

豊富な源泉がふんだんに注がれていて老舗らしい良いお湯だ。お勧めする。

■営業

営業時間 10:00−16:00
休館日 無休
料金 800円

交通

関越自動車道の水上ICを降りて、国道291号線を北上する。JR湯檜曽駅を過ぎるとすぐ。向かい側の廃業ホテル前に駐車可能。



調査日:2008年3月

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