付知峡倉屋温泉おんぽいの湯★★★★


東濃ひのきの里の良泉

■概要

下呂から中津川に抜ける途中に木曽ヒノキの産地、中津川市付知(つけち)がある。木曽川支流の付知川沿いにある町だ。新しい温泉ができたと聞いて寄ってみることにした。

国道から少し外れた住宅街のなかに大きな温泉施設、付知峡(つけちきょう)倉屋温泉おんぽいの湯がある。大きな建物で、材木産地らしく太い木材で立ててある。



おんぽいの湯は付知町振興公社が運営している公営温泉施設だ。2005年4月にオープン。周囲は深い山林で、南側は川沿いに平地が広がっている。山林は有名な「東濃ひのき」の森だ。伊勢神宮の遷宮に使うヒノキもここのものだ。

「おんぽい」という面白い名前は、木曽の材木をトビを使って流すときの掛け声だという。大正時代からダムができて木材の川輸送はなくなったが、今でも林業はこの地域の主要産業だ。



■所在地

岐阜県中津川市付知町1929−1
TEL:0573−82−5311



■印象

建物は真新しく、木の香りが漂うようだ。浴室にはヒノキの主浴槽がある。適温でほんのかすかに濁ったお湯だ。弱いツルスベ感がある。

かすかに煙のような油臭があって、口に含むと微々塩味が感じられる。掲示によると加水や循環はなく、加温した源泉のかけ流しだ。

泉質はアルカリ性単純温泉、源泉の温度44.9℃、成分総計642.3mg。成分的には濃くはないが、お湯の鮮度が良く、しっかり浴感があじわえる。



露天風呂は岩組みの2段になっていて、上段はやや熱め、下段はややぬるめだ。塀が高いので景色に制約があるが、裏手や正面遠くの山林が眺められる。

露天風呂の隣にはサワラを使った風呂置けがある。こちらもゆったりできる。浴室内にはお湯の流れる石のベンチがあって、これも面白い。

公営温泉だが湯使いが良く配慮されていて、源泉の加熱かけ流しだ。泉質はアルカリ性単純温泉でもお湯の鮮度が感じられて、しっかり浴感が楽しめる。

■営業

営業時間 10:00−22:00
休館日 第4水曜日
料金 600円


交通

中央自動車道の中津川インターを降りて国道19号線で中津川市街に入る。中津川市街から国道257号線で下呂方向に行く。付知峡入り口付近から看板を見つけて左に狭い道を入る。駐車場は広い。



調査日:2005年9月

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