積翠寺温泉古湯坊★★


謂れは古い豪華旅館

■概要

甲府の北に武田神社がある。もとは戦国武将の武田信虎が築いた館だ。信虎は館を守るため背後の要害山に山城を設けた。積翠寺(せきすいじ)はこの麓にある。

信虎が今川に攻められたとき家族が要害山に逃れた。そのとき信虎の夫人産んだ子が後の武田信玄だ。積翠寺には信玄の産湯の井戸がある。

積翠寺温泉は鎌倉時代に発見され修験者たちに利用されていた。現在は山を挟んで2軒の温泉旅館がある。東にあるホテル要害が有名だが、今回は西にある古湯坊(こゆぼう)を訪れた。



古湯坊は積翠寺前から狭い道に入って谷の奥にある。昔はひなびた湯治場だったそうだが、1997年に建替えられて豪華な和風旅館になっている。周囲はうっそうとした森だ。



■所在地

山梨県甲府市上積翠寺町1614
TEL:055−252−3211
FAX:055−252−4555




■印象

訪れたのは泊り客が帰る時間で、玄関前に仲居さんが並んで見送っていた。ちょっと気が引けたが立ち寄り入浴をお願いする。露天風呂は別料金だとの説明に驚くが、せっかく来たので入ることにする。

露天風呂は内風呂とは離れて右手の山側にある。まだできて新しいそうだ。凝った雰囲気の岩風呂だ。ちょろちょろと加熱源泉のお湯が流されている。薄く茶褐色のお湯だ。小さな庭もあって楽しめる。

内風呂は建物の左手にあって、階段を降りたり登ったりする。浴室はそれほど広くはないが、窓からは広い日本庭園が見える。お湯は透明でそれほど特徴は感じない。



浴室内に飲泉用の蛇口がある。飲むと金気臭を感じる。泉質は、廊下に掲げてある明治の分析表によると収歛性緑礬泉、現代の分析では鉄(II)硫酸塩泉だ。源泉はぬるいので加熱している。

谷の奥にあって静かな雰囲気だが、あまりにも料金が高いのが難点。混みそうもないので景色が良い季節にゆっくる入るにはよいだろう。

■営業

営業時間 10:00−20:00
休館日 無休
料金 内風呂 1000円
露天風呂 500円

交通

中央自動車道の甲府昭和ICで降りて、国道20号線、国道358号線で甲府駅に出る。甲府駅の北に出て県道31号線(甲府山梨線)を北上、積翠寺から左折。駐車場は広い。
甲府駅から積翠寺までバスあり。



調査日:2002年4月

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