野沢温泉中尾の湯★★★★


野沢でいちばん広い共同湯

■概要

野沢温泉はたくさんの共同浴場で知られる。今回はスキーのついでに温泉街の南にある中尾の湯を訪れた。

野沢温泉の共同湯は温泉街の北側に多い。中尾の湯は温泉街の南のはずれにあるいちばん大きな共同浴場なので、付近の住人が集まるにぎやかなところだ。



湯気抜きが屋根の上に乗っている共同浴場らしい建物だ。木造の建物だが古びてはいない。よく手入れされ掃除されている。外来利用者への注意書きの張り紙があって、外来の利用客も多いのがうかがわれる。

周囲は住宅街。広い道路から少し入ったところにあるので分かりにくい。観光協会で配ってくれる野沢温泉の地図で場所を確認しておいたほうがよい。

野沢温泉の共同湯は仏の守り神の十二神将が祀られているが、中尾の湯は寅の方角の迷企羅大将(めきらたいしょう)が祀られている。



■所在地

長野県下高井郡野沢温泉村中尾
TEL:0269−85−3155(野沢温泉観光協会)




■印象

他の共同湯と同じように脱衣所は独立していない。浴室の一段高いところが脱衣スペースだ。磨かれたタイルの浴室で、中央に木枠の浴槽がある。2つに仕切られ、奥がぬるめになっている。

冬は夕方になると共同湯にスキー客が大勢つめかけるけれど、朝のうちに訪れたので貸切状態だ。かけ湯をしてさっそく入る。

かなりの量の源泉がかけ流されている。お湯は透明でかなり熱い。お湯の香りはうすいシブコゲ臭、硫黄系の香りだ。なめてみるとタマゴ味にうすい塩味があって飲みやすい。

糸くずのような白い湯花がただよっている。長野県の泉質表示によると源泉かけ流し、加水加温殺菌剤なしとなっている。

源泉は茹釜、下釜混合、泉質は含硫黄−ナトリウム・カルシウム−硫酸塩温泉、源泉の温度81.9℃、pH=8.9、成分総計1029.4mg。

珍しく酸化還元電位(ORP)の分析表が掲示されている。分析表によると中尾の湯は−38mVで「還元系」だ。「還元系」ということは劣化していない温泉という意味だ。(やませみさんの温泉の科学参照)

ぬるめの湯でもかなり熱めだ。熱いのを我慢して入っていると、後から来た地元の人は「熱いほうはうめてはだめだよ。そっちは水入れていいけど。」と教えてくれた。

時間帯をずらすと混んでいる冬でも共同湯にゆったり入ることができる。源泉のお湯を堪能した。


■営業

営業時間 6:00−22:00
休館日 掃除の日は5日おき
料金 お賽銭

交通

上信越自動車道の豊国飯山ICを降りて、国道117号線を北上する。飯山市街を過ぎてから、右折して大関橋を渡り、左折して県道38号線に乗る。飯山温泉街に入るとすぐに右手に中尾地区がある。温泉街入り口に中尾駐車場がある。



調査日:2008年2月

 TOP  温泉みしゅらん 野沢温泉外湯1