黒湯温泉★★★★★


乳頭温泉郷最上流の秘湯

■概要

田沢湖から北東の乳頭山の麓、先達川にそって乳頭温泉郷がある。乳頭温泉郷の最上流に黒湯温泉がある。隣の孫の湯温泉は黒湯温泉のすぐ下流に位置する。黒湯の源泉は先達川の支流黒湯沢にある。

山道の終点に黒湯の駐車場がある。残雪で覆われた駐車場から細い道を下るとカヤぶきの建物が目に入る。秘湯のイメージそのままの雰囲気だ。建物の周囲は沢の中の少し開けた場所である。母屋の奧の方は増築したらしい新しい建物だが、全体は山の中のすばらしく鄙びた温泉宿だ。



黒湯の源泉は上の湯と下の湯の2ヶ所あるそうだが、訪れた日は下の湯の湯小屋が建て替え中であった。上の湯は母屋につながった内風呂と露天風呂だ。こちらは混浴になっている。ほかに宿泊棟(旅館部)に男女別の内風呂がある。訪れた日は、人が多い時期のためか女性は旅館部の内風呂を利用していた。


川からみた風景、左側が下の湯、右側が打たせ湯、奧が宿泊棟



■印象

湯小屋の周りや、沢のあちこちから湯煙が立って一種独特の世界だ。5月の連休のためもあって、けっこう賑わっている。母屋で料金を払って上の湯に入る。

内湯はかなり白い白濁色のお湯である。湯船はけっこう深めだ。周りの板は温泉に洗われてすっかり黒光りしている。泉質は単純硫化水素泉である。温度はちょうど良く調節してある。内湯の右手を出ると打たせ湯がある。この日は打たせ湯のお湯は冷たくて利用できなかった。



内湯の奧が黒湯のシンボルである露天風呂だ。屋根を杉の皮でふいた東屋で、柱は自然のままの木を使っている。お湯は気持ちよく、囲いがないので源泉の河原が見渡せる。先客もじっくり楽しんでいる。いつまでも浸かっていたい気になる。

旅館部の内風呂は大きな窓が開け放たれて、そこから見えるカヤ葺き屋根と山の景色がすばらしい。ほとんど露天風呂の気分だ。

時期のせいか大勢の観光客で賑わっているが、その分せっかくの風情がやや損なわれている。静かな時期にゆっく泊まってみたいところだ。

■所在地

秋田県仙北郡田沢湖町生保内字黒湯沢2−1
TEL:0187−46−2214

■営業


営業時間 6:00−19:00(未確認)
休館日 無休
冬期休業11月上旬〜4月中旬まで
料金 500円

交通

東北自動車道、盛岡ICで降りて国道46号線を西へ行く。田沢湖町で右折して国道341号線で北上する。乳頭温泉郷の看板を見て、右折して県道に入る。休暇村乳頭スキー場を過ぎて、休暇村田沢湖高原で右折して黒湯方向へ進む。道の終点に黒湯駐車場がある。



調査日:1999年5月

追加情報

料金が500円に(2005年8月 774RRさんからの情報)


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