駒の湯温泉駒の湯休憩舎★★★★★


山奥にある膨大な湧出量のぬる湯

■概要

魚沼市の小出から奥只見に続く湯之谷温泉郷の最奥に駒の湯温泉がある。越後駒ケ岳の小倉尾根登山口にあたる。一軒宿の駒の湯山荘があるが、今回はその隣にある日帰り客用の駒の湯休憩舎を訪れた。

国道352号線は大湯温泉から先は車のすれ違えない一本道になる。ここから奥只見湖までの区間は、午前は湖への登り方向、午後は下り方向にしか通れない。規制区間の始まる地点が駒の湯温泉への分岐だ。



木がうっそうと茂った谷間の狭い道をたどると駒の湯温泉に着く。駒の湯休憩舎は素っ気無い2階建ての建物だ。隣の駒の湯山荘は山小屋風の建物。休憩舎の入浴料は山荘のご主人に払う。

休憩舎は環境庁、県、村の事業で作られた建物だ。宿泊施設ではないが、1階に浴室、2階にりっぱな休憩室がある。駒ケ岳登山客には大変嬉しい施設だ。


駒の湯温泉は奥只見の銀山が開発されていたころの発見だと言われている。本格的には1953年にボーリング開発された。

■所在地

新潟県魚沼市駒の湯
TEL:02579−5−2363(駒の湯山荘)




■印象

浴室は石板を敷き詰めて山小屋らしい雰囲気だ。2m四方の源泉浴槽と小さな加熱浴槽がある。源泉浴槽の中央に噴水状の湯口があって、そこから盛大にお湯が吹き出ている。

先客が湯口をタオルでふさいでしぶきが上がらないようにしている。お湯の入った桶で重しをしていても勢いよくお湯が出てくる。お湯は浴室の床全部にあふれ出ている。

さっそくお湯に入る。最初は少し冷たいが、じっとしているとすぐに感じなくなる。お湯が白く濁っているので良く見ると細かい気泡だ。しばらくすると体に泡がつく。

ほんのわずかにダシ味がする。香りもかすかにある。泉質はアルカリ性単純温泉、源泉の温度は32.6℃、pH8.6、成分総計は150.6mg。石膏泉系のお湯だ。

加熱浴槽はやっと2人入れる程の大きさ。源泉浴槽で長時間じっと浸かって瞑想状態になってから、加熱浴槽で目を覚ますというサイクルを続けると体の芯までさっぱりとしてくる。

窓の外は大きな木の緑と山の緑が重なっている。窓が緑の絵のようだ。静かに心ゆくまで浸かっていたいお湯だ。

男性脱衣場から行ける大きい浴室が混浴、小さい浴室が女性専用だ。女性脱衣場から混浴浴室に行ける。お湯が透明なので女性にはやや抵抗があるかもしれない。

休憩室にはなにもないが、きれいな畳が敷いてある。朝早くから来て一日湯治していく浴客もいるらしい。 先客もずいぶん通っているそうだ。

山奥という雰囲気、ものすごく豊富な湯量、夏場には特に気持ちの良いぬる湯、冷温交互浴、どれもとてもすばらしい。お勧めする。

■営業

営業時間 8:00−17:00
休館日

無休
(11月下旬から4月初旬まで冬季休業)

料金 500円

交通

関越自動車道の小出ICを降りて、国道352号線を奥只見方向へ。大湯温泉を過ぎてから3kmほどで小さな看板を目印に右折、車1台分の狭い道を2kmほど進んで突き当たり。駐車場は一段上の駐車場を使う7台程度。



調査日:2005年8月

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