片山津温泉総湯★★★


熱々の濃い食塩泉

■概要

加賀市の北、日本海の近くに柴山潟がある。片山津温泉は柴山潟のほとりにある大きな温泉街だ。温泉街の中心部に共同浴場の総湯がある。

総湯の建物は、白壁かわら屋根の大きな和風建築でなかなか立派な建物だ。雰囲気はいたって庶民的で、風呂道具を持って地元客が集まってくる。



北陸地方の温泉地は古い歴史があるところが多いが、片山津の歴史は意外に新しい。温泉の発見そのものは300年以上前だという。1653年に大聖寺藩主が柴山潟の水面に水鳥が群れていることから湖底の温泉を発見したそうだ。

その後何度か温泉の利用を試みられたが失敗し、明治時代になってから湖面を埋め立てて源泉にたどりついた。最初は湯量の確保ができなかったが、1882年に掘削が成功して、以降温泉街が形成された。

■所在地

石川県加賀市片山津温泉
TEL:0761−74−0349



■印象

地元の人といっしょに一般客の浴室に入った。(このほかに高等浴場(シャンプー付500円)がある。)浴室は窓が小さくてあまり明るくないが、天井が高い。タイルの床は共同浴場らしくシンプルだが清潔感がある。

大きな浴槽が中央にある。お湯は透明、浴槽のふち全体からお湯が溢れている。 かけ湯をしてさっそく入る。深さは腰ほどもあって、肩まで浸かると中腰になる。温度はかなり熱いジンジンと温まる。地元の人も熱いらしくそろりと入る。

泉質はナトリウム・カルシウム−塩化物泉(中性高張性高温泉)、源泉の温度は72.5度、成分総計14.79g/kg。 浴槽の片隅にある湯升から源泉が注がれている。コップがあるので飲んでみると、醤油ほどの塩辛さだ。

脱衣場に「新たに塩素自動注入機を導入し殺菌に努めています。」という表示があった。残念ながらかすかにカルキ臭が残っていた。

激熱で濃いお湯だけれども浴感はさっぱりしている。湯上りはホカホカして気持ちよい。柴山潟の湖岸散歩もよいだろう。

■営業

営業時間 6:30−22:00
休館日 第2、第4火曜日
料金 350円

交通

北陸自動車道の片山津ICを降りて県道20号線を南下、手塚町方面へ。汐見交差点を左折して、新堀川に沿って県道39号線を柴山潟方面へ進むと方山津温泉街になる。総湯は温泉街の中心部にある。駐車場は坂を少し登ったところ。
電車ではJR線の加賀温泉駅から「キャンバス」で片山津温泉下車。



調査日:2003年11月


温泉たまご

総湯の受付に温泉たまごが売られている。小ぶりだけれど、湯上りに小腹がすいたときに重宝だ。箱詰めのほかにバラでも買える。1個65円。

   

 TOP  温泉みしゅらん