地域活性化の為のイベントには、古代からフロー型とストック型があります。 一つは客神のパフォーマンスであり、一つは迎える里人の奉り・祭・マツリでした。 里人のマツリは、体験すなわちストックされたノウハウとして継続的な祭となり、 客神のパフォーマンスはいつしか忘れ去られ、地域に吸収され、鹿踊・太神楽・ 番楽や田能として伝承されていく事となります。 それとても、ノウハウの伝授が必要であったことには変わり有りません。 フロー型のイベントは、パック化され一過性の賑わいを生むには適していますが、 地域の永続的な交流人口の増加には寄与せず、結局多大な浪費行動に過ぎません。 中央の文化や芸能の香りに接することは出来ても、それが地域の文化的進化に 及ぼす影響は微々たるものであり、 テレビやマルチメディヤの刺激が、日本全国一律の社会・文化・芸能指向を 育んでいく怖さに比べれば…… ストック型のイベントはノウハウの積み重ねによって次第に規模が拡大し、 クオリティも高まり、交流人口も増えていきます。 さらに大切なことは、地元の人々によるライブであるイベントは、 その地域の生活や風土や気質という独自性を常に発揮しているという点です。 「蕎麦」というテーマイベントであっても、場所と時によって、 全く毛色の異なったイベントが開催されるでしょう。 地域の人々に独自のイベントが開催できる地域特性を 吟味して行かなくてはなりません。 今後地域活性化は、ストック型のイベントによって、 高品質のイベントの提供を考えていくべきでしょう。 |
地域活性化イベントのための課題として、下記の質問項目を作ってみました。
これはイベント業務に携わる者の必須のチェック項目です。 地域活性化イベントを企画される方は、下記の質問項目を埋めてみて下さい。 きっと、何か突破口が見つけられると思います。 |
1- 与件の確認 地域活性化の基本構成要素 1-1 地域人口・人口構成(年令・職業等の詳細) 1-2 産業構成・産業動向 1-3 交通・流動人口(流入人口(来街人口)流出人口・・昼夜)動向 1-4 基本構成要素の診断 2- 与件の確認 地域資産の分析・検討 2-1 人(気質・人情・特技) 2-2 自然(気候・地形・特質) 2-3 産業(特産品) 2-4 伝統・風習・祭り・神話・伝説 2-5 名所・旧跡 2-6 施設・事業 2-7 既存の地域スローガン/テーマ等 3- 地域活性化の問題点 3-1 何を目的とした活性化が必要か 3-2 何を手段とした活性化が必要か 3-3 誰が実施するか 3-4 誰が参加するか 3-5 結果として何を求めるか 4- 地域活性化の基本方向 4-1 媒体 4-2 新規事業 4-3 年中行事イベント 5- (地域活性化の手段としてイベントを選択した場合)イベントの基本方向 6- イベントの開催目的と目標値 6-1 開催目的 6-2 目標値(集客・収入・参加人員・事業規模他) 6-3 核となる行・催事(目玉企画) 7- 企画チェック項目 7-1 話題性 7-2 集客力 7-3 参加性 7-4 実現性 A= 予算 B=時間 C=人材 7-5 目的性 (地域与件との整合性) 7-6 他市町村との比較検討(独自性・連係・波及性) 7-7 タイアップの可能性 8- 地域活性化イベントの全体構成 8-1 WHY 目的とテーマ/タイトル 8-2 WHO 主催者組織構成&後援・協賛体制 8-3 WHOM 主たる対象層の設定 8-4 WHAT 行・催事内容の構成 (イベントメニュー・内容) 8-5 HOW 実施・演出・動員方法の構成 8-6 WHERE 場所(会場)の構成 8-7 WHEN 会期・プログラム構成・スケジュール 8-8 HOWMUCH 予算(収入・支出計画) 9- 基本構想・基本計画・実施計画 の策定 【イベントの全体構成】<WHY/論理の構成> 理念・趣旨・目的・目標等の明確化 1)学術・文化振興/伝承/再興 等 2)市民交流/地域振興/産業振興 等 3)完成記念/周年記念 等 <WHO/事業主体の構成> 1)主催者・実施事務局体制の構成 2)協賛・後援・協力団体等の構成 3)キーマン(プロデューサー、演出、キューレーター等)の構成 <TO WHOM/対象の構成> 1)理念・趣旨・目的・目標等に合致した対象層の明確化 2)参加・入場形態(有料・無料) 3)告知・動員(入場者数)の検討 <WHAT 行・催事内容の構成> 1)ステージ出演・出場プログラム 2)会場出品・展示構成 3)地域周回(パレード等)プログラム 4)市民参加型/複合型 <HOW/方法(演出)の構成 1)鑑賞重視型演出 2)市民/来場者参加重視型演出 3)知識啓蒙重視型演出 4)形式(式典)重視型演出 <WHERE/空間の構成> 1)会場の選定(観覧形態・収容数) 2)会場構成(舞台・装飾・施設・装置) 3)会場へのアクセス 4)会場内の動線計画 <WHEN/時間の構成> 1)会期の設定/日程の構成 2)プログラムの構成/時間演出(起承転結)の効果的構成 3)準備・制作スケジュール構成 <HOW MUCH/予算の構成> 1)予算額の合理的分配 2)収入計画の現実的立案 3)支出計画の合理的立案 4)収支見通しの現実的把握 <制作進行業務> テーマ表現制作:タイトル/副題・シンボルマーク/キービジュアル 契約・ブッキング:出演・出展契約/スケジュール押え・ブッキング 内容制作進行:準備制作/内容制作/告知動員 運営制作:諸手続き(法規)/進行台本/運営マニュアル 【イベントの業務フロー】◆企画・計画業務:理念・目的の明確化、人の構成・キーマンの決定 準備:基本調査→基本構想案の作成→WHOの明確化 準備委員会:基本構想案の検討→基本構想書の完成 基本計画書の作成→6W2Hの明確化 企画・計画委員会(実行委員会):基本計画書の完成 ◆実施制作業務:内容・予算の明確化、契約・諸手続き・諸申請、台本・マニュアル・諸リストの完備 基本計画書の作成→6W2Hの明確化 事務局活動:各分科会による実施制作業務の進行管理 ・会場構成:ゾーニング/会場造成・造作業務=空間演出 ・プログラム構成:出展・演目の内容構成=時間演出 ・告知・動員活動:告知ツール制作、告知活動展開 ・諸手続き・諸手配:契約・許認可申請・進行マニュアル ◆会場制作業務:現場事務局体制確立、リハーサル/シュミレーションの徹底、緊急時対応計画の徹底 現場制作:多様な現場作業の調整進行 現場制作事務局(運営事務局):現場制作進行の管理 ・会場構成:基礎造作→展示装飾→内容展示/舞台環境→舞台装置 ・プログラム構成:音響・照明仕込み→リハーサル ・来場者対応施設構成:動線・安全確保・緊急時対応 ・総合リハーサル/緊急時対応・雨天対応シュミレーション ◆会場運営業務:危険予知と迅速な対応、来場者へのホスピタリティー 会場運営・進行:計画どうりの進行と緊急時対応 ・オープニング/セレモニー/パーティー/記録(写真等) ・プログラム進行/プログラム変更対応/記録(写真等) ・来場者管理/消防署・保健所査察対応/VIP対応 ◆フォロー:報告書作成 事務局によるフォロー業務 ・返却業務/御礼・謝意 ・結果報告書作成/収支の明確化/効果の分析 お疲れ様でした |
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