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対岸の滝見台からみた羽衣の滝 |
天人峡は、大雪山麓の小さな温泉郷である.
4件のホテルの中で最奥に建つ天人閣の前から、忠別川に沿って遊歩道がつけられていて、羽衣、敷島2つの滝を
訪れることができる.忠別川は、アイヌ語で波の発つ川の意という.化雲、忠別岳に発するこの川は水量も多く、流れは荒々しい.
一般的な温泉街の滝めぐりとは少し違うところである.歩道脇の木々も大きく、炎天下を歩いても日は葉にさえぎられて涼しい.
最初の羽衣の滝は、この温泉の名所であって、全体の落差は270メートルとかなりの高瀑である.
ガイドブックには、国内第三位の高さである書いてあった.第一位は富山県にある称名の滝であることはよく知られているのであるが、
ニ位となるとどこにあるのか私には思いつかない.ここは、それについで高いことになる.
遊歩道を歩き始めて10分、この滝のかかる二見川の橋に着いた.この橋の手前から登ると見晴台があって滝のほぼ正面に立てる.
羽衣の滝は、二見川に支流アイシポップ沢が流れ込む場所にあるので、左側で流れ込むこの沢も滝となって落下している.
滝の対岸300メートルの崖の上にも滝見台があって、ここからだと滝の全体像を見ることができる.私は昨日、トムラウシ山の下山時に立ち
寄ったが、もし温泉郷から登るとなると、1時間は必要であろう.スイッチバックの登りは急で行くにはそれなりの覚悟がいる.
羽衣の滝を後に、さらに忠別川をさかのぼると敷島の滝が落ちている.こちらは、高さはあまりないのだが、本流に懸かるだけに圧倒される
水量を誇る.羽衣の滝を出てから20分ほどの距離に過ぎないが、観光客は羽衣の滝を見て帰ってしまうから、訪れる人は少ないようだ.
滝までの歩道も岩を避けて川渕を歩かなければならい場所もあったりなかったりするので、こちらの訪問はよりいっそう楽しい.
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