SUDOKU MANIA(UFO Interactive)

留まる気配を見せない数独ブーム。最近では電車の中で鉛筆片手に数独問題集に勤しむ方々を見ることも多く「紙と鉛筆でやるよりゲーム機でやった方が楽だよ」とアドバイスしてあげたくなる気持ちを抑えて平静を装うことが多かったり。いや、実際問題としてDS、GBA、PSP、ケータイ、はたまた液晶ゲームといろんなハードで数独が遊べるようになっているのですが、いまだに「コレだ!」と手放しにオススメ出来るモノが無いのが現状。そんな状況で発売されたのが本ソフト。日本のソフトの移植ではなく、海外発売のまったくオリジナルのソフトということでチョット期待して買ってみました。

まず外見ですが、問題は上画面のみに表示されます。他のDS用ソフトの場合、下の画面に問題を表示し、直接マス目をタップしてから数字を選択する様になっていますが、本ソフトでは下の画面にはカーソルボタン、数字ボタン、決定ボタン、消去ボタン、ヒントボタン、アンドゥボタンが並んでおり、カーソルボタンをタップして上の画面のカーソルを移動し、決定ボタンをタップすると現在選択されている数字 (他の数字ボタンが押されるまでは前に押したボタンの数字が保持される) がマス目に入力されるというシステムになっています。文章で書くとまどろっこしいですが、実際に操作してみると更にまどろっこしいです (苦笑)。ボタンの大きさや配置がイマイチなのでイチイチ下の画面を見てボタンを押す場所を確認して上の画面を見て場所を確認、また下の画面を見て数字や決定/消去ボタンを押すというカンジで視線の移動が大きくて疲れてしまうのです。ぶっちゃけ「タッチパネルが使えるのでとりあえず使わなきゃマズイかな」的な発想で作られたインタフェースで遊びやすさという視点でゲームを作ってるのか?と疑問に思ってしまいました。

ただ、このタッチパネルに並んだボタン群は、十字キーとA,B,X,Y,L,R ボタンにも機能が割り当てられてて (数字はL/Rで選ぶ)、実際のボタンで操作する場合には非常に遊びやすい、というか私が一番自然だと感じる操作感になります。惜しむらくは、入力する数字が下の画面に表示される (タッチパネルでも選択出来るようにしているため) ので数字を選ぶ時に視線の移動が生じてしまうこと。問題と同じ画面に表示されてたらかなり快適に遊べたと思うだけに残念ですねぇ。無理にタッチパネルを使うことにこだわらず、二画面だからといって無理にレイアウトを凝ったりしないで、GBAのソフトを作るようなカンジで・・・ってそれなら最初からGBAでソフトを作るか (苦笑)。ナカナカ難しいところですね。

外見ということでもうひとつ。上述の通り、上画面が問題、下画面がボタン類という構成なのですが、下画面はかなり隙間があります。で、その隙間を埋めるという意味もあるんでしょうが、Windowsの壁紙のようなレイアウトパターン (浮世絵とか動物の絵とかSFチックな絵とか) が数種類用意されています。気分によって変えろってことなんですかね。ただ、数種類用意されているレイアウトパターンのいずれも表示されるフォントが非常に見難い。ひとつひとつ見た場合は幅広で見やすいのですが、問題の中で何個も固まって表示される場合には、3なのか6なのか8なのか9なのか5なのか2なのか・・・ってカンジで直感的に非常に分かりにくく、何回も数字を見て確認しても実は違う数字だったとかいう事態が多発。問題を解く以前に数字の判別という作業が必要になり非常にストレスが溜まります。いや、溜まるならまだしも途中で止めちゃいますね、マジで。

というか止める要因はもうひとつあって、こっちは致命傷・・・どころかもうね、数独として成り立っていないという欠陥。数独というのは、マス目の中に配置されているヒント数字を頼りに定石に沿って論理的に (時には背理法を使って) 数字を当てはめていき全部のマス目を埋めるというパズル。しかし、本ソフトで出題される問題 (1回ごとにCPUが自動生成する) には、論理的に埋められないパターン (一つのマスに2つ以上の数字のどれを入れることも可能=適当に数字を入れて良いので解答パターンが何種類もある) があるのです。あるのです、なんていう書き方をしましたが、通常の数独で5回、4x4サイズのミニ数独で10回試してみましたが、いずれもこういった論理的に埋められないパターンの問題ばかりでした。数独を解く場合、どうしても分かんない場合でも適当に数字入れて解いてOKにはしたくない (おそらく数独やってる人なら分かると思う) というか、論理的にビシッと数字が当てはまっていくことが快感なのであって、こんな問題があるって分かった時点でもうヤル気も何も無くなってしまう訳ですよ。開発者はそこら辺のこと分かって作ってんですかねぇ?なんかもう「グラフィックなんかに凝ってる暇があったらゲームのシステムをしっかり作れ」と言いたいですね。

久しぶりにク○ゲーつかまされたってカンジですねぇ。まぁ、海外版のソフトなので普通の人が目にすることはほとんど無いと思いますが、見た目に騙されないよう気をつけて欲しいですね (苦笑)

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