ぐるロジチャンプ

ぷよぷよでおなじみ (最近はザナックアレスタのリメイクでも頑張ってますね) のコンパイルがリリースしたオリジナルパズル。ぐるロジのタイトルからなんとなく分かると思いますが、ロジック系のパズルです。

ゲームの目的は、左上に表示されている絵と同じ形になるように、ブロックを置くこと。ブロックを置く場所は、フィールド上で白く表示されている部分。フィールド上にある全ての白い部分にブロックを置ければステージクリアとなります。さて、肝心のブロックの置き方ですが、Aボタンでブロックを撃ちます。撃ったブロックは何かに当たると止まります。逆に言えば、ブロックを撃つ方向に何も無い場合にはブロックを発射することが出来ません。また、各ステージでのブロック数は決まっているので決められたブロック数以上は撃てません (左下に表示されているブロック数が0の時は撃てない)。

で、単純に撃ちっぱなしでクリア出来るほどアマくないのが世の常。このゲームでも例外ではありません。そこで、Bボタンでブロックを回収することが出来ます。ただし、ブロックとチャンプの間に障害物 (ゴムブロック等) がある場合には回収出来ません。ブロックを回収すると、左下に表示されている撃てるブロック数が増えていきます (というか、元に戻るだけ)。

そして、極めつけなのが、タイトルにあるように、L/Rボタンでフィールドをぐるっと回転出来るということ (90度ずつ回転します)。フィールドを回すことで違う方向からブロックの発射・回収を行うことが出来ます。

これら『撃つ・回収・回転』という単純な動作を繰り返すことでブロックを置いていくだけなのですが、これが実にハマる!昔、ペンゴというゲームでボーナスを得る為にスターブロックを1列に並べるというのがありましたが、感覚的にはそれに近いモノがあります。特定の場所でブロックを止める為に他のブロックをあらかじめ別の場所に配置しておくという先読みの感覚が非常にパズルしていて解いていて楽しいです。また、ステージが進むと、ゴムブロック (ブロックを弾き返すのでブロックを置くことが出来ない)、落とし穴 (読んで字のごとく穴が空いてるのでブロックが置けない)、おはじきブロック (ブロックをぶつけて動かすことの出来るブロック) などが登場するのですが、少しずつ出していくことで一気に難易度が上がるのを回避しています (新たなギミックが出てきた場合には練習問題のようなステージが続くのも親切でグッド)。この場合もこれらの障害物を避けて、時には遠回りをしながらブロックを置けるような壁を作ったりするのが非常にアタマを使って面白いです。

問題は全部で300問以上あるそうです (まだレベル11なので正確な数は不明)。画面中にブロックを撃ち込まなければならないような問題から、あたかも詰め将棋のように2、3個のブロックをどのように撃ち込むか?を問う問題まで、難易度もピンからキリまであります。面白いというか、ちょっと意外なのは難易度順で並んでないこと。ちょっとムズカシイな、と思う問題の後にやたら簡単な問題が続いたり、その逆があったり、何か根拠がイマイチ良く分かりません。もっとも、同一エリア内 (ストーリーモードではエリアごとに10以上のステージがまとまっている) ならどのステージからクリアしても良いので順番に並べること自体ナンセンスなのかもしれませんけどね。

で、完成させる絵に関してですが、前にハテナサテナのページで『実際に埋めた絵と最後に表示される正解の絵があまりにもかけ離れている。それだったらホントに暗号を解くようなカンジで、問題をクリアしたらご褒美グラフィックを表示した方が良い』というニュアンスの文章を書いたのですが、本ソフトの問題が正にそんなカンジ。ドット数 (ブロックをドットに見立ててます) が少ないこともあり、完成する絵はそれなりに見えないことも無いですがちょっとキビシイモノがあるのは事実 (小さい画面で頑張ってる方だとは思うけど)。ただ、そこで下手にグラフィックにこだわって問題を複雑にするのではなく、あくまでブロックの一部を使うことのみに特化することで、完成後の絵を楽しみにするというよりも純粋にブロックを置くという行為のみに没頭出来るようになっています。お手本に表示されている絵が完成したら全然違う絵に化けるというのも意外性があって面白いです。お手本を見て車かな?と思ってたら、完成系はメガネをかけたオジサンとかね (笑)。まぁ、このゲームではブロックに色という概念が無いので、ハテナサテナと同列で語るのはアレですが、こういう作り方の方がパズルゲームとしてストレス無く遊べて良いような気がします。

グラフィックといえば、1度見たら忘れられないキャラクタのグラフィックもこのゲームの特徴の一つ。殴り描きに近いんだけど、味があるというか何というか、見てるうちに和んでくるから不思議 (笑)。グラフィックもさることながら、ストーリーモードの各ストーリーが笑えます。悪の組織のボスは何故か回る物が大嫌い。そこで手下に命じて町中の回る物を盗んだり壊したりしたからさぁ大変。チャンプは果たして町の平和を取り戻すことが出来るのか?という内容なんですが、これが実にシュール。水車が回らなくて電気が送られてこないという大きな問題から、ハムスターの回転車が回らないなんていうどうでも良いものまで、しかも最後にはブラックなオチが付いているというのが何とも (笑)。コドモがこの展開についていけるかどうか疑問ですが、個人的にはモロにストライク入りました。キャラクタ達の発する何とも言えない声がまた雰囲気をより一層盛り上げてくれてます。とにかく、1度見たらヤミツキ (笑)

ある意味、GBAの機能を有効に使っている (L/Rボタンによる回転) ゲームです。が、3Dアクションのような派手さはありません。とにかくシンプルの一言に尽きます。パズルが好きな人なら間違いなく買いでしょうが、そうでない人にはオススメ出来ません。パズル以外での遊びの要素がありませんからね (ただ、隠しモードが何なのか気になるところ)。惜しむらくは、エディットモードが付いていないこと。結構需要あると思うんですけどね。というか、開発者自身がPC版を作る時にはエディットモードを付けたいとか言ってるし (苦笑)。PC版で思い出した。このゲームは、Windows で体験版が遊べます。操作系がチョット自然じゃないけど (L/Rボタンが無いからねぇ)、ゲームの楽しさは実感出来ると思います。その他の情報も含めて公式ページに掲載されているので、ソフトを買う前にチョット遊んでみたいという人はアクセスしてみてはいかがでしょうか。

P.S. 台所事情が苦しいのは分かるが、箱に振り替え用紙を入れてぷよまんを買わせようとするのはヤメレ (笑)

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