気分はエアー○ルフ

チョップリフター2

Produced by (c) ビクター音楽産業
1991.06.21 発売 (\.3400)

昔、まだゲームといえばパソコンだった頃、アップルのゲームはその独特のアイディアとグラフィックで魅了していました。このゲームもそんな当時のゲームで、各種国産パソコンに移植されました (各機種ごとに微妙にアレンジが異なるのがいかにも)。なお、いきなりタイトルが2になってるのは、FCで既に出ていてその続編というかリメイクとして出したからだそうです。ちなみに、SFCで3も発売されておりナントボス戦まであるとか。ここまでくると別物のゲームという気がしないでもないな (笑)


戦火をかいくぐり兵士を救出せよ

ヘリを操作 (ちょっと独特なのが、方向キーを押しっぱなしにするとずっとその方向をむいたままになるというところ、方向転換するにはチョンというカンジで軽く方向キーを入れて向きを変えなければならないので、慣れないうちはいつまで経っても後ろ向きで飛んだりする (笑)) して敵を倒していくところにシューティングの要素がありますが、単に弾を撃ちまくれば良いという類のゲームではありません (ちなみに、弾はヘリの正面に発射され、正面を向いてるときは下に、横に移動しているときは前傾姿勢になるので斜め前に発射されるという懲りよう)。ゲームの主たる目的は、戦場に取り残された味方の兵士をヘリで救出し、無事に基地まで (オリジナルでは大使館だった様な) まで連れ帰ることなのです。しかも、この兵士、ヘリが近くまで降りてやらないと帰ろうという気配すら見せないという堕落っぷり。そういう時は機銃掃射で撃ち殺しましょう・・・って訳にはいかないんだなこれが (いや、困ったことにホントに殺せるんだけど (笑))。実は、ステージにいる兵士の数は決まっています。さらには基地に連れ帰る兵士の数のノルマがあります。下手に殺すと、ヘリの残機数がいくらあってもゲームオーバーになってしまうのです。まさに、人命は尊し。


戦車の近くで呑気に手を振る人達 (笑)

また、このゲームの要素にヘリには搭乗数制限があるということも上げられます。実際のヘリもよほどの大型じゃなければ30人も乗っけられませんが、このゲームでも1回に乗せられる人数に制限があります。これが何を意味するかというと、1往復だけじゃクリアは出来ないから何回も飛ばなければならないということ。もちろん、ステージ中には敵の妨害もあれば、複雑な地形で動かすのも一苦労というパターンがあります (障害物にぶつかるとダメージとなり、メーターが振り切れると爆発してしまう)。しかも、もしヘリに兵士が乗っている時に撃墜されると兵士も死んでしまいます。1度にたくさん乗せれば往復回数は減るけど、ミスした時に失う兵士の数が多く下手するとゲームオーバーになる可能性が高く、逆にヘリに乗せる人数が少なければ多少のミスは許されるけど危険な戦場に何回も赴かなければならないというデメリットがあります。この辺の戦術というのかな?プレイヤーごとにどんな戦略を取るかを自由に決めて作戦を遂行できる所がこのゲームのキモと言えるでしょう。ただ、逆にそのゲームの特性上慎重に行動せざるを得ないのでシューティングゲームの持つ爽快感というのは皆無と言って良いと思います (上手く敵の射程をかいくぐってやっつける快感はありますけど)


君はこの絵を何回見ることになるだろうか?

グラフィックは当時のPCに比べれば描き込まれてる方かな?特にヘリコプターはプロペラが回ってるカンジとかも良く出てる (昔からそうだけど)。あと、5つのステージごとに3つのレベルがあり、いかにもな戦場からジャングルや市街戦まで様々なステージで任務を遂行することになります。それぞれのステージでグラフィックも当然変化し、単調なゲーム展開に (ある程度の) メリハリを与えています。また、チョップリフターと言えば兵士なんですが (笑)、パソコン版同様とてーも小さいです。ただ、見にくいとかいったことは無いです (ちゃんと2色彩色されてるし)。逆に小さいながらも賢明に手を振って寄ってくるキャラ達がいとおしく見えます。基地の近くでウロウロしてるヤツは撃ち殺したくなりますが (ぉぃ)
あと、GB版の移植に当たって様々なアイテムの追加がされています。単純に真下に投下する爆弾から、シールド、着陸しなくても兵士を救出出来るロープ、ダメージを回復するアイテムなどなど。ただ、当然これらのアイテムは簡単に取れる場所には無いので、下手するとやられてしまいます。二兎追うものは一兎をも得ず、兵士を乗せている時に無理はしない様にしましょう。


このゲーム、ハッキリいって、かなり過酷な任務です。何しろチョットのミスですぐにゲームオーバーという緊張感が常に付きまといますから。パスワードコンティニューがあるとはいっても、そのステージの最初からやり直しなので、高次のステージにおいて、あと少しでクリアという時にミスした時の脱力感はかなり大きいです。個人的に、こういうアイディアの秀逸なゲーム (逆転の発想っていうのかな?) は大歓迎なのですが、万人にオススメ出来るレベルではないのが残念なところ。

お買い得度:★★★☆☆(3)
難易度的にも結構マニアックなゲーム
昔を懐かしむ人にオススメ?