副題の AN EXCITING CUBE GAME というのがスゴイですな (笑)

フリップル

Produced by (c) タイトー
1990.03.16 発売 (\.3090)

テトリスに始まる落ちモノブームの中で、タイトーから発売されたアクションパズル。オリジナルはアーケードで、クリアするとグラフィックが表示されるゲームだったそうですが、FC版や本GB版しか知らない私は実際に見た事がありません。ただ一つ言えることは、FC版やGB版にはムフフなグラフィックが無いということです (当然か (笑))


この位置で□ブロックを投げると凸ブロックが帰ってくる

他の落ちモノ同様ルールは簡単。フィールド上に積み上げられているブロック (模様は4種類ある) の右 (直接ぶつける) または上 (壁やパイプを使って進行方向を変える、落ちる位置には矢印が出てくる) から手持ちのブロックをぶつけると、そこにあった同じ種類のブロックが消えていき、別なブロックにぶつかったところで、そのブロックとぶつけたブロックが入れ替わります。ただし、最初に当たったブロックと投げたブロックの模様が違っていた場合にはブロックは入れ替わらず弾かれて戻ってきます。この場合チョットの間プレイヤーは操作不能になります。このゲームには制限時間があるので不用意な行動は避けた方が賢明です (まぁ即ミスになる訳じゃないのでそんなに神経質にならなくても良いかもしれないけど)。消えたブロックの上にあったブロックは重力で下に落ちる。これを繰り返して、各ステージで決められているクオリファイ以下までブロックの数を減らせばクリアとなります。制限時間をにらみつつ、手詰まりにならないように先読みしてブロックをぶつけなければならないので、かなりツライはず・・・なんですが実際には行き当たりばったりでブロックをぶつけてクリアしちゃったりとか、ミスしてクリア出来なくても『ま、いっか』となってしまうのです。


無念、手詰まり・・・

なんというか、非常にパズルとして洗練されていないというか、中途半端な印象があるのです。それは、この手のパネルを消していくパズルにしては、全てパネルを消す必要が無く、一定数までパネルを減らせたらクリア出来るという点。こういうクリア条件のゲームは当然多く存在するし、テトリスのBモードだって25ライン消せばあとはブロックが残っててもOKというルールなので特にルール自体が悪い訳ではないはずです。それなのに、何故このゲームの場合だけそれが違和感になるかというと、アクションパズルじゃないから。確かに制限時間はあるモノの、焦って消さなきゃ死んでしまうという類のモノではありません。逆に、打ち込む場所を考えて先読みしながら解くタイプのゲームであり、そういったタイプのゲームは明確な答=すなわち全てのパネルが無くなることという風になっていた方がプレイヤーは簡単にゴールを目指せるのです。それに比べて、何枚以下にすればOKという場合、残りが1枚でも5枚でもクリアはクリアということになり、それが解答を求めるというよりも行き当たりばったりで遊んでるうちにクリア出来たから良いや、というカンジになってしまう要因だと思います。また、他のアクションパズルの場合は次々に新たなブロックが増えていく=一種の持久戦のようなモノなのでクオリファイによる制限があっても違和感はないのですが、このゲームの様に最初に配置されたブロック数以上にはブロックは増えない=何かに追われるという緊迫感が無いゲームではクオリファイの意味が非常に希薄です。ここら辺がパズルとしての快感に著しく欠けている部分であり、遊んでいてもあまり楽しい印象を受けない一因出はないかと思っています。


ステージをクリアしたからといって特に演出がある訳でも無し。どこまでもひたすらに単調な展開が続きます。ホントに暇つぶしでやるにしても苦痛が伴うので個人的には遠慮したいです。当時としても非常に地味なゲームでしたが、今改めて遊んでみてもヤッパリ地味です。ランダムで問題が作られるにも関わらずステージ数が決まっているというのも不可解な話。まぁ、そんなもんかと思えないでもないですけど、これが次のステージを見るぞ!という欲求がこれっぽっちも起こらない原因です。このゲーム、適当にやってクリア出来たりするから意外にウケは良いんだけど、本格的なパズルを求める向きにはかなり不評です。WEBでもオススメする人がいたり、ク○ゲーだという人がいたり、ここまで両極端というのもナカナカ珍しい (笑)

お買い得度:★★☆☆☆(2)
パズルゲームとしての評価は相当低い
が、アクションゲームとして遊ぶならOK?