ここから壮大なストーリーが始まる?!

タスマニア物語

Produced by (c) ポニーキャニオン
1990.07.27 発売 (\.3900)

91年に東宝系で公開された同名映画をゲーム化したもの。映画はフジテレビと協力して作られたので、系列のポニーキャニオンにゲーム化の話が来たのか?映画はタスマニアの雄大な自然を舞台に環境保護運動家で幻のタスマニアタイガーを探し続ける父 (田中邦衛) と父を探しにやってきた息子 (緒方直人) が、友情や自然の厳しさを教えてくれる動物達を通して成長していくというストーリー。結構CMをうっていた割には興行収入は散々だったということから、内容がどんなものかは想像が付くと思いますが、暇と金のある方はレンタルするのも一興かと (笑)


タスマニアタイガーの説明が流れる

で、さらにウンチクを続けると、この映画のキモはタスマニアタイガーと呼ばれる動物。別名・フクロオオカミとよばれカンガルーなどと同じ有袋類なのですが肉食で性格は極めて獰猛。大きな顎と灰褐色の背から尾の付け根にかけての黒い縞模様が特徴です (タイガーの名前の由来でもある)。1960年に観測されて以来1度も発見・捕獲されていないので幻の動物 (つーか、絶滅種) と言われています。
で、まぁ映画では父親がこのタスマニアタイガーを探し続けててラストでとうとうってな展開になるのですが、当然幻の生物を映画の撮影に合わせて都合良く発見出来る訳も無く、当時の流行だったSFXで再現しようとしてるんですが、コレがまた時代を考えても稚拙な出来でね (笑)。どう贔屓目に見てもロボットだというのが丸分かり。長年探し続けてきた動物がロボットだった・・・では親父も報われんな (笑)


なんつーか、グラフィック自体もおざなり

まぁ、元の映画がそんなカンジですから、ゲームのゾンザイっぷりは言うに及ばないでしょう (ぉぃ (笑))。つーか、このゲームって遥か昔にMSXでリリースされたフルーツパニックのキャラを入れ替えただけだったりします。製作スタッフの『GBで映画をゲーム化するったってどんなゲームにすりゃ良いのよ』『とりあえず、映画に出てくる動物が出てくれば良いんじゃないですか?』『じゃ、時間も無いし昔のゲームのキャラ入れ替えて出すか』という心の叫びが聞こえてきそうです (笑)
しかも、そのオリジナルのゲーム自体がマッピー (ナムコ)のパクリだったりするし、もうホントに救いようが無いというか何というか・・・。


登場する植物とボーナスキャラはステージごとに変わる

とりあえず、マッピーと違う (というか、変えなければ訴えられる (笑))、マップ上に存在する植物を全て取るとクリアになること、敵 (タスマニアデビル) を踏みつけてやっつけられること (段差を落ちても死なない)、爆弾をセットしてタスマニアデビルの動きが止められること (って原作に無い設定を出すのが既にアヤシイですな)、アタリ判定がメチャクチャいい加減なこと (着地した直後とか全然死なない時もあれば一発で死ぬ時もある)、タスマニアデビルを踏みつけて倒すとボーナスキャラが出てくる (ステージごとにウォンバットとか色々出てくるんだけど・・・タスマニアにペンギンって居るのかね?) こと。一応、10ステージまでクリアして最後に幻のタスマニアタイガーを助け出すというストーリーはあるのですが、操作性は悪いわ (思った階数で止まれない)、コンティニューは無いわ、キャラの処理がちゃんとされないわ (見にくいんじゃなくて見えない) でとてもじゃないですけど最後まで遊ぶ気にはなれませんでした。
キャラゲー=ク○ゲーの不文律をここまで忠実に再現してくれる勇気には敬意を表しますがね (笑)


お買い得度:★☆☆☆☆(1)
ここまでお粗末なゲームも珍しい。
ある意味、買いかも (笑)