うーん、PUSH START の文字が何となく場違い

三毛猫ホームズの騎士道

Produced by (c) アスク講談社
1991.02.15 発売 (\.3500)

このソフト、非常にレアといわれています。当時GBでは非常に珍しいアドベンチャーだったということと流通数があまり多くなかったのが希少価値が上がる要因の一つになったのでしょう。タイトルから分かる通り、赤川次郎原作の小説をゲーム化したというのも関係があるかもしれません。私は小説を読んだことが無いのでわかりませんが多分ストーリーは同じなんでしょう。つーか、違ってたら困りますけどね (別のタイトル付けろって (笑))


この人?が悲運の城主・・・だと思う?!

数年前、ドイツの古城をマイホームとして購入したながえ ひでや (写真の人物) は、その古城で最愛の妻ともみを何者かに殺害されてしまう。しかし、当時の警察は事故として処理。彼は復讐を果たすべく調査を開始、容疑者と思われる人間達をこの古城に集めた。そして、真犯人を探し出すために警視庁の腕利き・片山義太郎刑事と、妹の晴美、そして天才ネコホームズを呼び寄せた。そして、悪夢のような惨劇が幕を開ける・・・といったカンジで話が始まります。登場人物は、みなヒトクセもフタクセもありそうな連中ばかり。見るからに怪しそうなのも居るし・・・おっと、あまり話すとネタばれになりますね。


容疑者A
ながえ かずや
ひでやの実兄
容疑者B
ながえ ありえ
かずやの妻
容疑者C
ながえ しんや
かずやの息子
容疑者D
よしたに けいこ
かずやの姪
容疑者E
きたむら
かずやの秘書
容疑者F
こうづ あさか
かずやの会社勤務
容疑者G
かじもと
ひでやの執事

この時代にザッピングシステム搭載とは!

システムとしては、非常にオーソドックスなコマンド選択方式を採用。総当りでコマンドを試せばクリア出来てしまうという風に言われてた時期もありましたが、言葉当てではなく純粋にストーリーを楽しむという点では、最良の選択だと思います。さらにこのゲームの面白いところは、主人公を随時入れ替えることが出来ること。義太郎の時と晴美の時では視点が変わり、入力に対するリアクションも変わることがあります。ただ、残念なのはせっかくのザッピングシステムなのに、イマイチ活かされていないこと。終盤に結構良い展開があるのですが、それ以外のパートでは結局フラグ立ての一手段に過ぎないというカンジが強いです。まぁ、このゲームのヴォリューム自体が小さいので (昔はROM容量小さかったからねぇ) シナリオもあまり凝ったものが作れなかったのかもしれません。


血の惨劇は続く・・・

それよりも気になったのは操作性。普通、コマンドで『見る』なり『調べる』を選んでからカーソルを動かすと思うんですが、このゲームの場合、先にカーソルを動かしてからコマンドを選ぶようになっています。そのため、見当違いのところにカーソルを置いたままコマンドを入力してしまい、カーソルを動かしてから再度コマンド入力する、みたいな操作ミスを何度となくしてしまいました。まぁ、でもこの辺はプレイヤーによるのかな?同じような操作体系のゲームをやってた人にはしっくりくるでしょうからね。ただ、コンティニューに関しては多分ほとんどの人がツライと思うはず。何しろパスワード入力方式なのです。これはイタイ。少なくともバックアップに慣れた身としては10文字以上のパスワードはチョットね。当時既にバッテリーバックアップを採用したカートリッジも出ていたんですけどねぇ。ま、それでも当時は我慢して遊んでたんだから、人間長く生きてると贅沢になるっていうことですかね (笑)


はたして事件の真相は!?

システムに若干の不満があるとはいえ、シナリオも良いし (最後の最後で驚きの真相が!) プレイ時間もさほど長くかからないので、この手のゲームが苦手という人にも楽しめると思います。ゲーム全編に流れるBGMがクラシックで統一されてるのもオシャレで良いカンジ (ちなみに、パスワードに『ふふふふふ ふふふふふ ふふふ』と入れるとサウンドテストモードになります)。ただ、このゲーム思いの他ホームズの活躍する場面が少ないですので、ネコ目当ての方は期待しない方が良いかも (グラフィックもイマイチだしねぇ (笑))


お買い得度:★★★☆☆(3)
ゲームとしての出来は非常に良いと思うんですが
やっぱ1回クリアすると終わりというのは割高感が・・・