MR2 SW20 G-Limited
ショックの交換ショックアブソーバーASSYの脱着 |
純正フロントサスペンション
純正のショックアブソーバーASSYを、カヤバのforストリートに交換します。このダンパは、シェルケース込みの構造ですので、純正サスペンションからは、アッパーマウント(サスペンションサポート)と、スプリングシート、スプリングバンパーを流用します。バネはTRDの白バネに交換です。再使用不可のロックナットはダンパに付属しますので購入しなくても大丈夫です。
最終更新日 : 2002.2.5
KYB forストリートのアッパー部分、真ん中のロックナットの部分に調整ダイヤルがある
1.ジャッキアップする前に、ロックナット(19mm)を緩めます。緩めるのを忘れても、後から、なんとかなりますが・・・
黄色い矢印はスタビリンクとスタビを止めているボルト
赤い矢印はダンパとナックルを止めているボルト
2.スタビリンクをスタビから外します(黄色い矢印のボルト)。リアはダンパ側のボルトを外す方が簡単そうですけど、ダンパ裏側のスペースが狭く、ダンパを抜かないと完全にスタビリンクが外れないようなので、フロント同様スタビ側を外しました。ここのボルトは2重構造になっているので、ボルトを5mmの六角レンチで押さえながら、14mmのナットをメガネを使って外します。固着している場合は、CRC556を吹きかけて、数分待ってから外します。ダメなら、もう一度556を吹きかけてみます。
3.つぎは、ダンパとナックルを止めているボルト(赤い矢印/19mm)を外します。かなり強力なトルクで締められているので、生半可な工具では外れません。自分はKTCのソケットに、安物ラチェットセットに付いていたスライドハンドルに1mくらいの鉄パイプをかませて、スライドハンドルのアームを曲げながら無理矢理外しました。スライドハンドルのアームがグネグネに曲がりますが、KTCのソケットは平気です。ホントは、良質なスピナーハンドルやスライドハンドルを使った方が良いのでしょうけど、壊すつもりで安物を使うのも良いでしょう。でも、ボルトを舐めないためにも、ソケットだけは良い物を使ってください。556をたっぷり吹きかけ、長期戦で外しましょう。どちらか一方のボルトを緩めると、もう片方が外しにくくなってしまいます。外したボルトと同径のシャフトを挿しておくとベストなのかもしれません。
4.最後は、アッパーマウントを止めている4本のボルトを外します。これを外すとASSY落下しますので、下のアーム類に当てないように気遣いながら下ろしましょう。リアは、ドライブシャフトのゴムブーツがあるので、これを傷つけないように、フロントはロアアームの上に落ちますが、その横のボールベアリングをカバーしているゴムブッシュを傷つけるかもしれません(というか、自分がゴムに小さな穴を開けてしまった!)。腕力に自信が無い場合は、膝の上に乗せるように支えれば、結構ラクができます。
5.純正は、キャリパー側にボルトが来ています。キャリパーを外さないとボルトが抜けません。組み直す時は、キャリパーを外さなくてもボルトが抜ける向きに変更しておきましょう。ただ、変更してしまうと、ナット側をラチェットで締められなくなり、ボルト側を締めることになるので、締め付けトルクは余計に必要になってくると思います。
6.ショックASSYを外に出すのは、タイヤハウスが狭く、ロアアームやブレーキホースが絡んできて、すんなり取り出せません。なんかパズルのようです。いったんロアアームの横の隙間にショックを落とし(数cm程)、ショックを傾けながら取り出すとうまく外れるようです。
注意点
固着しているボルト、ナットはCRC556を十分に吹きかけ、数分経ってから再度トライしてみましょう。
案外すんなり外れることもあります。外したボルトのネジ部分に556を塗っておくと、次回から外しやすくなります。
足まわりの脱着に使うボルト類は、14mmと19mmの2種類です。共に、メガネとラチェットがあると便利です。
本当はトルクレンチも必要です。そのほかには、5mmの6角レンチ、ラチェットに付くタイプを購入しましたが、
L型をペンチか何かで押さえ込んで使用しても、なんとかなるかもしれません。
純正のフロント・ショックアブソーバーASSY
1.シェルケース付きのダンパに、バネ、スプリングバンパーを組み付けます。バネは面取りしてあるほうが上になります。シェルケースに付いているロア側スプリングシートのへこんだ部分にバネの末端を合わせるように取り付けます。スプリングバンパーは、ダストカバー込みになったゴムの蛇腹ですが、純正は古くなって切れてしまいぼろぼろです。ただ、1G状態では、ロッドが見えない状態になるので、それでも機能は果たすと思われます。そんなに高いものでもないので、新品交換してしまっても良いかもしれません。車高を落としたりする場合には、逆にこのゴムは底付きを早めます。ただ、完全に外してしまうと、底付きしたとき、ダンパなどを破壊する可能性が大きいので、カットする程度にとどめた方が良いでしょう。
2.つぎは、バネをスプリングコンプレッサで縮め、アッパースプリングシート(上のお皿)を取り付けます。ロッドの先に切り欠けがあって、スプリングシートとかみ合わせるようになっています。また、スプリングシートには取り付け向きがあり、「OUT」と書かれた側を外側にします。ロッドも減衰力調整用の表示が「2」が外側になるようにロッドを回すと、切り欠けが丁度合うようになります。この切りカケは、ロッドの不要な回転を押さえ、ロックナットを締めやすくするものではないかと思います。アッパースプリングシートとバネの間にはゴムのパッキンのようなものが挟まっています。これで、バネが皿に当たる音を軽減するようです。
ショックアブソーバーASSYの上側、アッパーマウントの様子
3.その次に、アッパーマウント(サスペンションサポート)を取り付け、ロックボルトで止めます。アッパーマウントにも前後方向の指定があり、上の写真では、へこみがある上側が後ろになります。これを間違うと、キャンバーやキャスター角が変わってしまい、アライメントがめちゃくちゃになります。ロックナットは、スプリングシートを押さえつけながら締め付けていきます。1G掛かった状態で締め増しはせず、この状態で完全に締め込んだ方が良さそうです。あと、アッパーマウントのゴムクッションって結構堅いです。ゴム厚もそれほどでもないし、強化品にしても、それほど変わらないかな?と思える感じでした。ロアアームやテンションロッドのブッシュの方がよほど柔らかいです。
4.ショックASSYの取り付けは、取り外しの逆の手順です。まず、うまく、タイヤハウス内に入れ、アッパーマウントのボルトを止め、ショックASSYを仮固定します。できれば、車の上側から見ながら穴合わせをして持ち上げるのがベストです。ただ、リアはフェンダー部が深くショックを押さえながら上の穴を見るのは結構大変です。2人で作業すれば少しはラクでしょうが、1人で作業する場合は、ショックを膝の上にのせ、手探りと感で位置合わせし、一瞬だけ手で押さえつつ上部をみたりして穴合わせします。ボルトが1本でも穴から顔をだせば、すかさずナットを入れて切り締めし、あとかショックをゆらしながら4本全部のナットを締めるようにすれば、ラクに止まります。
ナックルのボルト穴とダンパのボルト穴が合わない!
5.アッパーマウントの4本のボルトが、有る程度しめられたら、今度は、ナックルのところの太いボルトを取り付けます。しかし、これが案外難物でした!上の写真のように、ナックルとダンパの穴の位置が合いません!これは、ナックル部分に体重をかけ、思い切り下に押し込んで無理矢理穴の位置を合わせるて、すかさずボルトを差し込みます。こんなことを強いられるのは、自分の車だけなのか、他の車でも必要なのかは不明ですが、4輪共に程度の差こそあれ、下に押し込まないと穴の位置が合いませんでした!逆に言えば、押し込めははめ込むことは可能だということでもあります。でも、右フロント側などは、全体重を掛けないと全然合わないくらいです。
注意点
ロックナットは再使用不可指定部品です。ナットの内部にプラスチックをはめ込んだような構造で、これの反発力が無くなったら終わりということなのだと思います。
新しいうちは再使用もムリではなさそうに思いますが、劣化したら、もう使えません。先日、リアのショックASSYをいったん取り外し、再び取り付けたときに、
錆びたロックナットを再使用したところ、半日もしないうちに緩んでしまい、カタカタを異音が出るようになってしまいました。これが外れると、足まわりが
脱落してしまう可能性もあり、非常に危険です。
足まわりの締め付けトルクは、かなり大きいです。ナックルを止める部分は2600kgcm、
スタビリンクの部分は500〜650kgcm、ロックボルトはリア740kgcm、フロント400kgcmなどと強力です。
forストリートには、カートリッジタイプ(前期用)と、シェルケースタイプ(後期用)がある。フロントは共に、上の写真のような調整部分を持っていて、マイナスドライバのような工具で、下に押し込み回すことで4段階に調整できる。後期用はリア側もこのタイプなのだが、前期用の調整部分は下の写真のようなつまみ式になっている。このつまみをロッドの調整用のシャフト(プラスチック製)に取り付け、指で押し込んで、押しながら回す。リアの調整は、エンジンフード・サイドパネルが邪魔押して、ドライバのようなもので調整するのは困難なのだが、このつまみ式なら、サイドパネルを外さずに調整できそうに思う。なぜ、後期用は、このつまみが付いていないのだろうか? プラスチックで壊れ易いのだろうか? つまみを無くしたら、調整が極めて困難になるからだろうか? それとも、自分のカートリッジタイプは改良品で、シェルタイプは古い在庫品だったのだろうか?
2002.9.28
リアはエンジンフードサイドパネルが邪魔で、付属の調整ドライバが使えない。
そこで、こんな道具を作ってみました。クギを金槌で叩いてドライバ形状にし、それを小型のプラケースに取り付けただけの物です。
こんな風にして使います。ケースが透明なのがミソです。
2002.10.18
長さ40cmほどの、17/19mmのメガネです。
ストレート形状なので、キャリパが有る側のナットにも使えます。
値段は2000円ちょっとです。
2003.4.10 追記
何度か、この工具を使ってみました。しかしセットボルトを外すには、柄が短すぎて力が入りません!
オマケに肉厚が薄めなので、手に食い込んで痛いです(^^;)
パイプを噛ますなら、L型ハンドルの方が便利です。 だめじゃん!! (笑)
でも、セットボルトをトルクレンチで締め込むとき、反対側のナットを押さえるには便利です。
でも、2000円の価値は無いかも、買わない方がいいです(笑)