ブレーキフルード交換
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真ん中のタンクが、ブレーキフルードのリザーバー
ブレーキフルードを純正DOT3から、エンドレスのDOS4に交換したのでレポートします。誰でも知っているように、DOT3に比べDOT4の方が沸点が高くペーパーロックしにくくなります。ただ、湿度を吸収すると沸点が下がるので、DOT4もDOT3並になったり、それ以下になってしまいます。DOT4を要求するだけのブレーキングをするなら、最低でも年に1回、必要に応じて頻繁に交換しなくてはなりません。
個人的には純正NAにB級ラジアル程度の足まわりなら、ミニサーキット程度ならDOT3でもペーパーロックしないように思います。ただ、筑波の本コースくらいになると条件が悪ければブレーキが効きにくくなる可能性はあります。また、ブレーキの鳴き止めシムを外して、社外の効きの良いパッドに交換すると、B級ラジアルでもペーパーロック起こしそうに思います。また、ターボ車だとDOT4の方が良さそうです。
ブレーキフルード交換も、ブレーキのエア抜きも基本的には同じです。エア抜きはエアが抜けるまでキャリパからフルードを抜きますが、フルード交換の場合は、エアとは関係なく一定量分フルードを抜きます。全交換で0.5Lほど必要です。
まず、リザーバーの中を空っぽにします。タンクからフルードを吸い出すのは 100円ショップの化粧品(乳液)入れポンプが安くて使いやすいです。 500mLのペットボトルの中へ吸い出してタンクを空にします。しかし、 リザーバータンクはフロント用とリア用でタンクの中に仕切があるので、 フロント部分は全部抜くことができません。 |
準備中 |
空っぽになったら、ロウトを使って新しいフルードを入れます。こぼすと、 塗装面を痛めたりプラスチック部品を侵しますので注意が必要です。 |
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エア抜き | |
次は、タイヤを外し、キャリパの***に8mmのメガネを入れ、内径4mmの 耐油ホースを繋ぎます。耐油ホースの先は、先ほどのペットボトルに 入れておきます。これで、万が一逆流しても、エアが逆流する量を減らせます。 |
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耐油ホースの間には、ワンウエイバルブを入れておけば、 1人でエア抜きできます。 |
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2人でエア抜きのする手順は、 1.誰かにブレーキ数回踏んでもらう、最後の1回はずっとペダルを踏みつけた状態にする。 2.メガネで***を1秒間ほど緩める。 3.エアがかんでいたらグルグルという手応えと共にエアとフルードが抜ける。 4.スコンという音とともに、ペダルが奥まで落ち止まるので、すかさず***を締める。 5.エアが抜けるまで繰り返す。フルード交換なら何度もやってリザーバーのフルードが 半分くらいなくなるまで続ける。 6.リザーバーが空にならないように継ぎ足しながら行う。 |
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1人でワンウエイバルブを使った手順は、 1.メガネで***を緩める。 2.ペダルを何度か踏む。 3.ホースの状態を見て、エアが抜けたか確認する、抜ければ終了。 4.リザーバーが空にならないように継ぎ足しながら行う。 |
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順番は、諸説あるようですが、マスターシリンダから遠い順に行うのがセオリーです。 SW20の場合は、右後→左後→左前→右前となると思うのですが・・・ ? |
パワステフルードの交換 |
パワステフルードは通常交換するものではありません。何年に1度、または、廃車するまでずっと同じ物を使っても問題は無いようで、揮発したり漏れたりした分を補うだけでOKとされています。ただ、年月が経つと汚れたりして粘度が上がってパワステが重くなったりするそうです。そこで、試しに入れ替えてみることにしました。
トヨタ パワーステアリングフルード EH
最終更新日 : 2002.7.31
SW20はミドシップのため、エンジンは後ろにあります。そのためパワステは電動式になっています。電動パワステ専用に、トヨタ パワーステアリングフルード EHというパワステフルードがあります。ほとんどMR2専用のようなものです(笑) 価格はディーラーで取り寄せてもらって1Lで1600円でした。品番は 08886-01206 です。粘度が低く水っぽいオイルです。色も薄い茶色です。
パワステフルードは、リザーバータンク、ベーンポンプ、ステアリングギアの中に分散して入ってますが、ベーンポンプやステアリングギアをASSYを分解しないと、中のオイルを抜くのは困難です。簡単(というより現実的)なのは、リザーバータンクとベーンポンプのリターンホースから抜く方法ですが、リターンホースは、左右の前輪の間にある、大きなアンダーカバーを外さないと出てきません。2柱リフトでもあれば特に問題も無いのですが、パワステフルード交換目的だけで、ウマで上げて中に潜るの気にはなれなかったので、リザーバータンクの中だけ交換することにしました。これでは、大した効果も得られそうにありませんが、やらないよりはマシでしょう、定期的に交換してやれば、そのうち全部が新しくなる寸法です(^^;)
スペアタイヤを外し、ラッゲージコンパートメントトリムを外せば、 パワステフルードを溜めるリザーバータンクが見える。 ちょっとゴツ目の蓋で、あまり揮発しなさそうな容器に入っている。 |
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冷間時はCOLDの範囲、温間時(30〜40℃)はHOTの範囲内に フルードが来るように注入する。据え切りでもしないと、なかなか フルードは暖まらない。難しいことは考えず、最初に入っていただけ 入れればそれでいいようにも思う(笑) |
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フルードを抜くのは、100円ショップで売っている、化粧品用容器の 手押しポンプを使うのがお手軽。使い捨てにしても惜しくない(^^;) 出てくるフルードはウーロン茶のように黒い、粘度もベトベト・・・ |
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新しいフルードは漏斗を使っていれればOK、番茶のような色を している。思ったよりは粘度もあるかな? |
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エア抜きは、ハンドルをロックtoロックで回すだけ、ほっといても そのうち抜けるし・・・ (笑) |
交換後のインプレ
2002.5.5
1回目の交換です。恐らく、10年の間補充はされても交換はされていなかったのでは?という状態から、リザーバータンクの中身だけ、コップ1杯分程度の交換でしたが、交換直後はステアが軽くなった感じでした。丁度、パワステCPUをリセットしたときのような感じです。ただ、すぐに慣れてはしまいましたが、以前よりは軽くなった感じは持続しています。
2002.7.30
2度目の交換です。以前交換したときにベーンポンプやステアリングギア内部にあったオイルがリザーバーに戻ってきているかも?ということで3ヶ月弱で前回同様リザーバータンク内だけ交換してみました。が、全くフィーリングには変化はありません。この様子だと、1年に1度やれば十分かもしれませんね・・・