MR2(SW20) G-Limited ハブベアリング |
2002.11.26
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ハブベアリングの構造
ハブベアリングって、インナーカラーが真ん中で分離するようになっていて、なんと、外れてしまいます(^^;) ちなみに、インナーはハブのシャフト部分に圧入し、アウターはキャリア(ナックル)に圧入して使います。写真で見て分かるように、インナーの外側は広がっておりボールが外に飛びだなさいようになっています。また、アウターの真ん中あたりに段があり、ボールが奥にひっこまないようになっています。インナーとアウターに挟まれてボールは回ります。 | ボールは等間隔にならんでいますが、これをガイドしているのは、黒いプラスチック製と思われる部品です。これで、ベアリングがこの位置から動かないように固定しています。このおかげで、インナーを外してもボールはバラバラになることはありません。中にはたっぷりとシリコン・ラバーグリスが詰まっています。 | 図にすると、こんな構造です。黄色いのがボール、灰色がカラー、青いのがハブ(アクスルシャフト)です。この図では上下方向はボールにしっかり押さえられ強度がありますが、横方向はカラーの段差や飛び出した部分だけで押さえる構造です。 |
2002.11.11
右側のナット、こちらは正常 |
左側のナット、緩んでいる? |
ドラシャを止めているナットのサイズを計ってきた。サイズははやり30mmだった。しかし、もっと重大な問題点が発覚! 上の写真は、そのナットの部分。ナットの回り止めにロックキャップが付けられ、それがコッターピンで止まっている。ロックキャップは、左の写真を見て分かるようように、コッターピンとよくかみ合うように、デコボコしている。それが、右の写真ではデコボコがなぎ倒されている(^^;) ドラシャの先からロックキャップまでの寸法を測ってみた。左が21.3mm、右が20.4mmなので0.9mm分外に飛び出したことになる。
新品のロックキャップ |
引きちぎられたロックキャップの様子 |
上の写真は、右のロックキャップの様子。全体的にロックキャップをひっかける為のデコボコがなぎ倒されているが、特に手前の半周分はデコボコが引きちぎられたり、ぺちゃんこになるまで押しつぶされている。コッターピンが、ロックキャップ自体に当たって、ロックキャップが回らなくなり止まっているようだ。つまり、コッターピンのおかげで、ホイールが外れずに済んでいるわけだ!! でも、きっと、これも時間の問題だろう・・・
2002.11.25 追記
ナックルを外して、ベアリングの様子を調べてみることにした。ドライブシャフトのナットを外した時の様子が左の写真。ハブのスプラインに比べ、ドライブシャフトが少しひっこんでいる感じ。この分ハブが手前に浮いてしまったのだろうか? ナックルを外してみたが、ベアリングに軸方向のガタは無かった。ずれた状態で固定(固着)されているのか、ベアリングのボールかカラーのガイド部がすり減っているか、どちらかなのかもしれない。ただ、ベアリングを裏から見た感じでは、軸方向にずれた形跡が無いので、すり減ったか割れた可能性が大きそうに思える。ナックルを外す様子は上で紹介している。 |
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気になるのは、ドライブシャフトのスプラインに残ったキズの後。左の写真がそうなのだが、ちょっと不鮮明だけど、スプラインの根元から1cm?くらいの処にスジが見える。ハブ側のスプラインは根元までスプラインが切ってないので、このへんに後が残ってしまう可能性が無いとは言えないのだけど、これにひっかかってハブが横にずれてしまう原因を作っている可能性も否めない。 どっちにしても、ハブベアリング自体にガタがあることは確認できた。ベアリングが死んでいることは明確になった。 |
余談
ベアリング交換のため、工具を揃えたり、部品を揃えたり、色々と手はずを整えた。しかし、共販に車検証を持ち込みオーダーしたにも関わらず、違う部品が到着。こちらも見たことが無い部品だったので、そのまま受け取り、発覚したのは随分経ってからだった。一気にやる気をなくしたので、そのままディーラーに修理に持ち込んでしまいました(^^;) まあ、ナックル取り外しは力ずくでできますが、ベアリング脱着は、色々と大がかりな工具が無い限り難しいですが・・・