第58回ユーザーミーティング内容
5.15.13

川崎幸病院 中代表の挨拶から始まりました.中先生は,病院でも立場があるので業務も兼ねてまして,大変そうでした.

毎年この時期は,報告が遅くなり申し訳ございません.第58回神奈川GEMRUMの報告をしたいと思います.去る4/20に川崎幸病院で開催されました.37名の参加者でした.最近では最も多かった参加人数だと思います.丁度1週間前にJRCが開かれたばかりで,参加人数を大変気にしていましたが,取り越し苦労でした.新川崎幸病院の研修室がこれだけ埋まったのは見たことがないですね.若い方も多く参加してくれて本当に嬉しかったし,気合が入りました.皆さん次回も宜しくお願いします.

GEヘルスケア・ジャパン 梅原さんからは2013ITEMの報告でした

会場の全体像.GEブースの位置.その中でのMRI展示のエリアをまず紹介くださいました.今回は学術参考展示として,サイレントスキャンのコーナも設けられていました.

今年は例年以上の方がブースにお越し下さったということでした.

私も注目している廉価版1.5T装置 Optima MR360 Advanceこの装置.Gradient SpecはとうとうSigna HDxtと同じになりました.加えてOptix LiteそれにIdeal-IQ, MRElastgraphyも撮影できるということでした.脱着テーブル,固定テーブルは選択できるということでした.Optima360Advance(16ch, 8ch)選択,アプリを厳選した Brivo355inspire(8ch)も注目ですね.Signaはどうなる.

Optima430sもなかなかの人気ぶりということでした.

MR-Touchも展示してありました.PCやタブレットPCを駆使して,説明をおこなったようです.新しいAWのアプリケーションも紹介されていたということでした.

MR Elastography at 3.0 T

〜撮像protocolの最適化と初期臨床経験〜

演者:福岡大学医学部放射線医学教室 主任教授

吉満 研吾 先生のランチョンセミナーが開催され,多くの人が参加してくれたということでした.

「 基礎コーナー」

各施設における脊椎撮像法のこだわりとして,施設1 昭和大学藤が丘病院 本寺先生が講演してくれました.T2強調画像はFRFSEを用いる.メタルアーチファクトの影響が少ないSTIRを選択する.(CHESSは使わない).神経根を描出するのにHDeでは3D 脂肪抑制SPGR法を.HDxtでは脂肪抑制COSMICを使用している.脊椎分離症の時は特別な撮像断面でSTIRを撮影して骨髄の浮腫を見るということであった.

当院の脊椎撮影の現状を紹介した.COSMICを頸椎,腰椎に用いることで短時間でスライス間隙のない画像を得ることができる.これが当院の拘り.3Tでは余ったSNでIDEALを第一選択で撮影する.STIRは1.5Tのみ使用している.頸椎は磁場の不均一の影響を受けるので1.5Tで対応している.3.0Tでは腰椎を撮影している.拡散強調画像も検討中ですが,1.5Tでは綺麗にDirect Sagは撮影できる.3Tはなかなか厳しい.

「 Advanceコーナー」

整形領域における3D GRE系撮像を極めるということで基礎編 GEヘルスケア・ジャパン 中村さんに,応用編 けいゆう病院 五十嵐先生に御講演いただきました.

本日のアウトライン 主にCOSMIC, MERGE, SWANをメインにお話いただきました.

通常のSPGRとTOF SPGRでは使えるOptionが違うということでした.:アプリ上の特徴.

FASTがついていると,TR,TEが手入力できないということでした.:アプリ上の特徴.

3D SPGR/GREのアプリ上の特徴です.

3D Fast SPGR/GREのアプリ上の特徴です.

3D FastVascTOFSPGR/GREのアプリ上の特徴です.これはVascOptionがつくだけですね.

定常状態を利用した3DFIESTAシーケンス.MRミエロにも用いられます.

COSMICの説明です.このようにFIESTA同様MRミエロに用いられることが多いようです.

FIESTAとCOSMICの相違.

公開されているCOSMICの資料です.論文にも掲載されているので是非ご覧ください.

COSMICのYZ方向のK空間充填方法です.K空間シャッターと言われる手法も使います.

簡単に書けば,定常状態収集か遷移状態(移行期収集かの違い.COSMICは遷移状態(移行期)のデータを取得するということであった.但し,移行期の信号を安定させる工夫をしているということであった.ここは社外秘.

アプリ上のCOSMICの特徴です.

次はMERGEです.

アプリ上MERGEの特徴です.

次はSWANです.

SWANの特徴 

SWANの特徴 

アプリ上SWANの特徴

各撮像シーケンスの使い方:まとめ

・スキャンタイム優先

・ヘビーT2*コントラスト

・高い空間分解能

・アーチファクトがない.実績がある

整形領域における3D GRE系撮像を極める

ー応用編ー

ということでけいゆう病院の五十嵐先生にお話しいただきました.五十嵐先生は結構というか相当,拘っていまして,Low Flip Angle Fiestaのミエロ, SWANの足関節などを今までご検討されてきました.しかし,これらの工夫は現在のCOSMIC, MERGEに置き換えることが可能ということでした.でもこれらのシーケンスが出る前に,同様のコントラストを得るための既存シーケンスの工夫は凄いと思いました.各撮像シーケンスの特徴を臨床例,ファントムを使用して説明していただきました.マジックアングル効果の説明もあり.聞いている方もわかりやすかったのではないでしょうが?骨髄病変の検索にSPGRのin/opを撮影していましたが,私も以前,圧迫骨折を見極めるためにロカライザーをopで撮影していたので大変面白いと思いました.3D FIESTAの面白い使い方が最後にありました.う〜んなるほど.工夫すればいろいろなことができるんだと...刺激をいただきました.

フリーテーマディスカッションは北里大 秦先生の司会で始まりました.今回も多くの発表がありました.大変嬉しかったです.

川崎幸病院 中先生は頭部の造影の症例でした.

新百合丘の堀先生は動脈瘤にVRで処理する取り組みをしていただきました.
昭和大藤が丘病院 本寺先生,ボースデル投与後 30分後に撮影すると,MRCPの画像を得ることができないということがJRCで発表され,当院でも経験したということでした.
帝京大溝口病院の原子先生は,頸髄の病変の症例を持参くださいました.前屈,後屈がカギであるということでした.
藤沢湘南台病院 畑中先生は足関節の症例でした.フィリップスの水励起に近い画像をGEで出すにはどうしたらよいか?という相談でした.
最後は北里大 秦先生 脊髄梗塞の症例報告でした.拡散強調画像が素晴らしく綺麗でした.

今回のUMは久しぶりに面白かったということでした.私もいつになく楽しかったですね.次回は7/6 川崎幸病院で開催されます.今度も是非皆様,楽しみにしていてください.

…Ÿ神奈川GE MR UMT…Ÿ