第10回神奈川GE1.0/1.5TUMT内容報告
02/15.03

 

GE-YMS 西東京支社 横浜支店支店長 道下貴章氏

前神奈川支社長の三影さんの後任に西東京支社 横浜支店支店長として道下さんが赴任されました。

道下さんからは、日本各地でこのユーザーミーティングの動向を見ているユーザがいること、また刺激になっているとのお話をいただきました。各地でユーザーミーティングが開催されつつあることも教えていただきました。

最近ではシーメンス、フィリップスのユーザミーティングも各地で立ち上げられているとのこと、買ったら終わりではなくて、ユーザが集まり勉強会を定期的に行い、メーカがバックアップするという新しいスタイルが確立してきているように思います。

営業技術の方からアプリケーションの方までGEの方々からは最大限にバックアップをいただいております。またMR営業部長の久保さんまで今回は来ていただきました。本当にありがとうございます。

 

2/15 川崎幸病院研修室にて本年度最初の神奈川GE1.0/1.5TUMTが開催されました。参加人数は35名でした。参加者の皆様、大変お疲れさまでした。きょうも会場はほぼ満員で緊張感を持って会を開催することができました。何か久しぶりだったので、ちょっと恥ずかしかったのですが、無事終わることができました。

最近になく、充実した内容であったかと思います。基礎的な講演(臨床画像を使用しての説明)、フィルムカンファランス等あっというまの3時間でした。このWEBではかなり力をいれて報告させていただきます。

ユーザーミーティング(カンファランススタイル)

MRの世界は複雑です。メーカが違うと用語が違い、初心者はチンプンカンプンです。だから小規模な人数で同じメーカを使用しているものが集まり、疑問をぶつけあうユーザーミーティングスタイルは勉強するうえでの基盤になります。講演スタイルとはまた違った、本当に明日にでも役立つ情報が満載です。こういったスタイルの勉強会が増えることを僕は望みます。

今度はLight Speed研究会、Pathspeed研究会、AW研究会というのも良いですね。(冗談????)

 

GE-YMS 営業技術 斉藤さん

今日の一押し情報はこれです。是非皆さんもアクセスしてみて下さい。GEのUSサイト(本家、本物)です。僕これ吃驚しました。超面白いです。

このWEBサイトの紹介はGE-YMS 営業技術の斉藤貴憲氏にお願いいたしました。斉藤さんは放射線技師さんです。(僕らと同じです。)臨床に興味をお持ちなり、僕がこういった症例はどう?といって説明すると、一緒になって興奮してくれます。出身は北海道だそうです。現在は東北地区を担当されています。皆さん是非、斉藤さんにあったら臨床画像を見せてあげて、一緒に興奮してあげて下さい。

さてさてこのGEのWEBサイト、こんなに良いものなら早く教えてくれ!!というものでした。まずは代表的なもの3点紹介いたします。

・各機種別(Cv/iやTwin Speeedまで)にアプリーケーションと撮影画像が記載されているとのことです。必見

・撮像シーケンスの説明等が英語ですがマニュアル化されているそうです。必見

・ユーザーからの画像の提供。臨床的な情報も添付されていること。必見

eProtocolといって撮影された画像の上にprotocolを印刷するところがwebpage上にあり、そのボタンを押すとプロトコールが印刷してでてくるそうです。またexcelのシートとして保存することも可能で。その際は印刷ボタンの横にそのボタンが設けられているとのことでした。超必見

斉藤さんのパソコンを開くとGEの象徴エジソンさんが登場。

GE Meadical HOME です。ここからぞうぞ

 

いつも日本のサイトしかチェックしていなかったのですが、ここまで本家が充実しているとは......

尚、只今アクセスしてみました。ログイン制なので、登録をしてみましたがエラーがでますね。どうしてかな?WINしか見えないとか......

皆さんも是非御活用ください。また使用した感想等をお寄せいただけると非常にありがたいですね。

 

SIGNAのアプリケーションを選択。

FRFSE法の画像とシーケンスの説明が書かれれています。

 

ここではユーザが気にいった画像を投稿できるみたいです。

 

ここの症例では頸部の造影MRAの症例を掲示しています。

この画面がePROTOKOLの画面です。これはPictureThisのweb版です。ここで相違していることは。

皆さん、見えますかね。プリントのアイコンとEXCELのファイルのアイコンこれを押すと先に説明した通りになります。これをフロッピーに取り込んで、SIGNAのsubconsoleに取り込みftpでSIGNAに取り込めると良いですね。そうすれば簡単に検証可能です。

   

今回は脂肪抑制に的を絞ってユーザサイドから口演をしていただきました。STIR法は横浜栄共済病院 高橋が説明いたしました。この症例は大動脈の前面に嚢胞のある症例です。Black Blood法を使用したSTIR法では綺麗に描出していますが、その横同じくT2脂肪抑制(FATSAT)ではうまく脂肪抑制されていません。このように肺の近くにある病変はSTIR法が有用です。

 

この症例は大腿骨骨折の症例です。股(恥骨)の部分は空気の磁化率の影響で脂肪抑制が不良となっています。またこの症例のようにFOVが大きい場合はFOVの上下で脂肪抑制が不良となります。

川崎幸病院の中さんです。

次は川崎幸病院の中さんです。中さんに与えられたテーマはCHESS法のchem SAT法です。

磁場の不均一を補正する補助具を作成して現在、臨床にて検証中とのことでした。ファントム実験もしていただき、大変感心しました。相当大変であったろうと思います。中さんありがとうございました。ユーザミーティングにこられた方は詳しく、この補助具に関して聞くことができました。このwebでは秘密として公開いたしません。

中さんは脂肪抑制のマニュアルチューニングについての方法も示してくれました。GEのアプリの方のようでした。

中さんはカスタマコールセンターを独占している?という噂を聞きましたが、この口演を聞くとまんざら嘘でもなさそうです。

中さん、ありがとうございました。

中さんの演題が終了すると、GEアプリの中村さんが飛び入り解説をしてくれました。

画像をご覧下さい。乳房の脂肪抑制の画像です。左がChem SAT法、右がSpec IR法です。Chem Satのほうが脂肪抑制効果が高いのがわかります。トレードオフは撮影時間です。

マニュアルROI Shinのやり方も教えていただきました。これは撮影しようとするプロトコールの前に、別のプロトコールを設定いたします。このプロトコールでは比較的FOVを小さくして乳房に設定いたします。ここではオートプリスキャンのみ行います。

横浜栄共済病院での裏技

このROI Shim用の撮像断面は矢状断にして下さい。oblを使用するとうまくいかないことが多いです。横断で撮像断面を決定するのですが、必ず乳房全体にラインを引いて下さい。そうするとかなりうまく脂肪抑制が可能です。

はい。そして本当に撮影したいプロトコールに変更して、マニュアルスキャンで抜ければ良いという方法です。

北里東病院の尾崎さんはSpec IR法を説明していただきました。尾崎さんもファントム実験をしてくれました。ありがとうございます。スラブの厚みが大きくなるとスライスエンコード毎に脂肪抑制パルスをうつ、Spec IR法では脂肪抑制が不良になるとのことでした。またTIを長く設定すると(50ms)脂肪抑制が不良であるとの結果が得られました。TIを変化させるとシーケンスの中身では脂肪抑制パルスのFAが変化いたします。変化することで一定の脂肪抑制効果を得るという仕組みです。おそらくTi50msとなると、少し効果が甘くなる、傾向があるのでは...という推測や、SNが高くなるので、その傾向がより明瞭になるのでは....というような意見が出されました。

尾崎さんありがとうございました。

北里大学病院の秦さんにはSSRF法について説明していただきました。ここではP社のPROSET法を引き合いに出して、簡単に脂肪抑制の原理を説明していただきました。このSSRF法の本当の中身に関しては、Blackということですが、GEのMR営業本部長 久保さんから、このもやもや感を是非、次回のUMTの時には晴らします。ということですから皆さん超期待していて下さい。

メモ PROSETはブロード(水にも脂肪にも)RFパルスは付加されるがこのSSRF法は水に選択したRFパルスをかける模様、それでいて1-1のbinominal pulseで更に脂肪抑制もおこなうとのことでした。これが合っていればそれでいいのかな?という感じもしますが、次回期待いたしましょう。尚SPIRALしか使用できません。いろんなところに使用できれば良いのにと思うのは僕だけでしょうか?   秦さんありがとうございました。

Spiral ScanのGridingの画像。かなり最近ではポピュラーになった感じがします。このSpiralの心臓以外の使用方法はどうなのでしょうか?

けいゆう病院 相澤さんの内容の濃い金属によるアーチファクト除去の検討でした。尚この相澤さんの御厚意によるスライドの無許可による掲載は堅く禁じさせていただきます。

昨年皆さんの前にこのような画像が供覧されたことを覚えていますでしょうか?左がルーチンで撮影された画像です。右がa方向にinFovにSATをいれた画像です、そうです。inFovにSATをいれることでアーチファクトはなくなるんだ!!という主張でしたが、よく検討してみると違っていたそうです。そこで今回は訂正すべく、相澤さんが気合いをいれたピッチを作成してくれました。webに掲載可ということで掲載いたします。

それでは上記のファントム画像をご覧下さい。下に書いてあるアノテーションがSATです。そうするとご覧のごとくSATを抜くことでアーチファクトが一番なくなることがわかります。そう考えると左の画像の現象はたまたまアーチファクトが軽減したと考えるのが良いのかな?ファントムでは上記の結果になりましたので宜しくお伝え下さいとのことでした。

相澤さんは撮影する際の方向を変更することで、アーチファクトの描出に変化があるかを検討したそうです。左上下はファントムの撮影方向を示します。また右の4コマは赤いスライスの任意の2枚を示します。結果ですがご覧のようにスライス方向を変化させる(傾斜磁場の印可方向を変える)ことでアーチファクトの描出の仕方は変化いたします。これには僕も超興奮でした、なるほど。

この画像で右4コマは左ファントムの赤いラインのもう少し下のスライスです。注目すべきは左の画像では下2枚にアーチファクトは描出していますが、今度は上2枚にアーチファクトが描出しています。以上から考えても傾斜磁場が反転していることがわかります。したがって見たい部位によって撮影方向を変えると良いという結果になります。

本webでも紹介してますが、皆さんも上記のような画像は見たことはありますよね。この患者さんは右にインプラントのある患者さんです。右下角の近傍の白い三日月のようなものは遊走性アーチファクトです。

この画像の対策として相澤さんはswapを検討していました。写真をご覧下さい。swapすることでアーチファクトはFOVの外に逃げます。

swapの効果が上の画像です。綺麗になくなっていますね。

しかし左にインプラントがあるとこのswapも用いてもFOVの中に、そこで考えたのが、体位をproneにするということでした。そうするとなんとアーチファクトももののみごとにFOVの外に、拍手

注意 これをやるときは画像の表示が逆になります。この点をお間違えないように検証してくださいね。でも凄いですね。

フィルムカンファランスはユーザが自施設で施行している方法を示したり、疑問の画像を投げけ、皆で一緒になって考えるカンファランスです。司会はお若い2人 北里東病院の尾崎さんと北里大学病院の秦さんです。聖マリ東横病院米田さんはリゾビストの話でした。内容は秘密です。

一生懸命説明する衣笠病院の松村さん。アーチファクトなのか病変なのか?悩ましいということでした。

このように一生懸命皆で検討いたします。

そしてとりあえず解決いたします。また継続なものに関しては皆で検討することも行っています。極めて臨床likeな会です。皆さんも是非、御参加下さい。

いろいろな意見をぶつけ合うのもいいのではないでしょうか?自分1人で困ってないで是非参加してみてくださいね。

初めて参加されたユーザも積極的に写真を持ってきてくれます。

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