第9回神奈川GE1.0/1.5TUMT内容紹介
02/12/21

02/12/21 川崎幸研修病院で第9回神奈川GE1.0/1.5TUMTが開催されました。とても寒い師走に33名の参加がありました。ありがとうございます。

なんと不覚なことに今日は業務が多忙(自分の病院)のうえ、京浜東北線が15分遅れていたため、30分遅刻してしまいました。大変申し訳なく思います。さてさて今日は内容が濃くたくさんのプログラムをかかえていましたので、大変慌ててしまいました。今日発表してくださった演者の皆さん、大変お疲れさまでした。また慌てさせてしまったことをお詫びいたします。さてトップバッターはGE横河メディカルの森さんでした。RSNA2002 GE MRの最新報告として御講演いただきました。はい。GEの今旬なEXCITE(エキサイト)のお話から始まりました。聞けば、聞くだけEXCITE欲しくなりますね。是非皆さんアップグレードしてEXCITEにし、ASSETをばんばん撮影してもらいたいものです。しかしこのEXCITE本当に魅力的です。

森さんの説明だとRSNA(北米放射線学会)の展示会場は日本のITEMより広いとのこと、しかも相当広いらしいです。一回もカナダに行ったことないので是非、いつかは行きたいと思います。この写真はGEのブースだそうです。 2002 RSNA MR EXCITE次に3T、そして、超音波を病巣にあてる温熱療法をMRでロカライズするFocused Ultra Sound// MR特有のパラメーターである温度をモニターしながら治療するとのことです。(TVでやってましたね。)
EXCITEを説明するのによく使われるスライドです。EXCITEでは送信、受信、計算すべてを見直し、すべてにおいて高速化を実現した新しいプラットホームということです。勿論8チャンネル対応ですから、ASSETも生きます。 8チャンネルの頭部コイルで撮影した頭部画像です。ASSETを併用して高速化を実現しました。しかし、これだけ撮影が早くなるともうハードコピーが追いつきません。しかしながら頭部の検査というのは1日の検査の中の割合が大きいので、これはスルプットを考えると大きな武器になります。
はい。これらの頭部の一連の画像はANGIOも含めて、1例ながら180秒で完了するとのこと。ま!!これは行き過ぎだと思うけど、相当期待できますよね。すごい。是非経験してみたいなー。 ASSETが臨床的に生きるのはこれでしょう。拡散強調画像はもう説明するまでもなく画像の歪みがなくなります。本当にASSETを使用する良い1例ですね。うん。やはりEXCITE○という感じ是非欲しい。
BODY 拡散強調画像もこの通り、綺麗に撮影できるみたいです。ますます○是非、1TもEXCITEに対応して欲しいな。1.5Tのユーザはアップグレードをすぐにでも考えるべきですよね。但し、MRの件数を増やさなければ駄目ですけどね。 今注目の3T、3Tも今のInfinityの外観と同じになりました。TWINの搭載、勿論EXCITEも搭載、おーい早く3Tを日本に入れろ。日本だけだそうです。3Tが動いていないの。時代はもう3Tだよ。3T欲しい。高磁場は7T(右すみ)だそうです。
おそらく、これも他のメーカよりも先駆けて商品化されようとしているVIPR(バイパー )簡単にいうとTime Resolved MRAですが、これは等方形ボクセルを実現(ここが凄い)したがってMPRなので矢状断、横断を作りなおしても全く遜色ない画像が撮影できる(→高分解能画像の取得)です。正直全然知らなかったのですがVIPRはすごいですね。これ腹部にも使用したいですね。もうtest injectionもスマートプレップもフルオロトリガーもいらない。せいのーでドン。という感覚で撮影できます。そしてあとは後処理、検査が早く終わる→これは完全に○ 後処理は面倒だけど、でも早く検査が終わることは完全に良いですね。しかも何も考えなくてすみますから簡単ということで尚更、○。造影MRAは今後ますます需要が伸びるような気がします。え?マルチCT?何言ってるのですか、造影剤の量は少ない、骨も写らない(→後処理がない)やはりMRAでしょう。ちなみにうちも少しずつ需要はとりもどしつつあります。
VIPRのK空間トラジェクトリーです。まず思うのはどの方向から見ても同じということとMRのスピンみたいですね。当然低周波成分は密になり高周波成分は疎になるのである意味ではSPIRALの画像に近くなるのかなー。それでコントラスト決定は撮影時間の真ん中という概念ではなく、撮影時間そのものになるのかな?そうするとかなり高速に撮影しないと駄目なのかな?いずれにしろまた楽しみが一つ増えましたね。面白そうだな。EXCITEのユーザはこれが使用できるそうですよ。羨ましい。
ユーザ報告第2弾 SIGNA VER9.0の使用経験を聖マリ東横米田氏、衣笠病院 松村氏 日本鋼管病院 柿崎氏に講演を行っていただきました。3施設の方、師走の大変忙しい中、本当にありがとうございます。 米田さんは3P LOCは大変良いとのことでした。僕もそう思います。MRCPで画像が反転してしまうので何とかして欲しいとのことでした。これ僕も経験しましたが、どうなのかな?最近全くそんな画像はでなくなったな。
衣笠病院 松村さん(1.5Tユーザ)はラジアル撮影をステレオとして用いたとのこと、これも良い工夫ですよね。後、拡散強調画像を腹部で撮影したのこと、これはBODY COILでしたが吃驚するほど綺麗でした。FOVが大きいとランプサンプリングが使用できないのでFOVを30CM台で使用すれば良いとのこと。そうか?またやってみよう。 日本鋼管病院 柿崎さん(1.5Tユーザ)はフルオロトリガーをやってみたらこんなに良いものはないとのこと。絶賛でした。そういうユーザの声を聞くと、少しやってみようかな?という気がおこります。ただやはり練習が必要とのことでした。SSFSE法の自由度が上がったのでやることが多くなったとのことでした。
さて、さて次は新しい肝臓の造影剤レゾビストの説明です。すでに発売されているので皆さん、是非使ってみて下さい。この薬がいいのは一度検査に入った患者さんは、一度もベッドを降りることもなく、通常の肝臓の検査と同様の時間で検査が終了できるとのことです。そうでなければ駄目でしょうね。だからこの薬は今後爆発的に売れる予感がするのです。早く使ってみたいな。 説明していただいたのは日本シエーリングの武藤さんでした。
この後、北里東病院の尾崎さんにリゾビストの使用経験を話していただきました。なんと北里東病院はフェリデックスの使用量は日本一だとか.....。つまりSPIOのスペシャリスト集団なのでした。尾崎さんの講演では議論が集中しました。これはとても良いことです。まず肝臓のHCCでプロトン強調画像、T2強調画像を撮影することはHCCの分化度を推定するのに良いとのことでした。つまり未分化なものほどプロトンとT2強調画像の腫瘍の白さ加減は変化がないとのことです。逆に高分化になるほど、SPIOは取り込まれますのでプロトンとT2強調画像の白さは大きく変化するとのことです。なるほど。勉強になります。やはり画像としては呼吸同期併用のプロトン強調画像が良い見たいですね。僕もこれは使用していますがね。ダイナミックはefgre3dで撮影する。(スマートプレップ併用)そしてすぐにSPIOのT2強調画像系を撮影するとのこと。うんうん。たぶんこういう使用方法になりますよね。写真は夏に撮影した尾崎さんの写真です。すみません。尾崎さんの講演に釘づけになりました。
今回のフィルムカンファランスの演題は肝臓です。通常のGDの画像あり。フェリデックスの画像ありとそれはもう様々な画像が提示されました。GDダイナミックではout of phaseで撮影された画像がありました。パラドキシャルサプレッションという現象があるため。in paseおよび脂肪抑制画像で撮影されては?という意見がありました。川崎幸病院の中さんはASSETを用いて、T2強調画像を撮影していました。綺麗な画像なので驚きました。そうそうまたまたSPIOネタですがマイクロ波で焼いた後のFOLLOWはSPIOでできるのか?という議論に花が咲きました。尾崎さんによるとSPIOだけでも(CTおよび、GD MR)は省略できるとのことでした。是非これは尾崎さんに調べていただきましょう。様々な肝臓の画像がでてきて大変面白かったです。写真ももってきていただいた施設の方ありがとうございます。
ルーチンのフィルムの焼き方にも僕は興味を持ちました。当院でも最近では20コマルーチン、画像は拡大して焼いています。皆さんの施設ではどうでしょうか?フィルムのカンファは各病院の考え方などが率直にわかりますので、大変面白いです。
宿題報告 膝のMRI(ルーチン検査法) 昭和大学藤が丘病院 清水さん 前回0.5T Contourの膝をHead Coilで撮影しているとのこと、ならば是非その写真(コイル設定の画像)を見てみたいとのこと。また基礎的なSNR, CNRを調べていただきました。1.0TのSIGNAでは膝のコイルはGP Flex Coilが良かったとのこと。(HEAD COILとの比較)しかしながら0.5T ContourではHEAD COILのほうがSNR, CNRともに高いとの結果だったそうです。
清水さんと約束したので、僕もHEAD COIL, GP Flex COIL, EXT Coilの3種で検討してみました。結果はEXT Coilが良かったです。ファントムは塩化ニッケルファントムを用いて、できるだけコイル中心にファントムをおきました。SNRはファントムの信号強度を空気の標準偏差で割りました。撮像シーケンスはFAST SE PDの臨床で使用している撮像条件を用いました。

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