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●日本古典文学演習7

物語学への招待−『うつほ物語』から『源氏物語』へ

講義要項 王朝物語における初の長編小説『うつほ物語』を中心に取り上げ、日本文学の最高峰『源氏物語』との比較を行う中でその文学史的位置付けや物語内容の特質などを考える。『うつほ物語』は物語文学の典型と冠されるように、極めて多様な物語要素を備えており、俊蔭巻の音楽伝承譚、藤原の君巻のあて宮求婚譚、忠こそ巻の継子(ままこ)いじめ譚と言った三つの冒頭を備えている。これらはすべて『源氏物語』の物語内容の源泉となったものと考えられる。王朝物語に溢れるダイナミックな文学精神を読みながら、『源氏物語』『枕草子』の生成された平安王朝の歴史と文化そのものについて考えることとしたい。

講義方法 適宜講義を行いながら、原則として輪読・研究発表形式で進める。

評価方法 適宜小レポートを課し、発表内容を中心に捉えて考える。これに出席点を加味して総合的に評価する。発表内容はインターネット上に公開もしている。あらかじめ御了承願いたい。1999年度の発表内容は、「物語学の森」(http://www.asahi-net.or.jp/~tu3s-uehr/seisen-top.htm)を参照のこと。

教科書  野口元大『うつほ物語D−校注古典叢書』明治書院

講義日程・後期

2000年

@10月02日 物語文学の世界−物語の音楽研究史B 北村麻子「琴」 輪読「楼の上」H

A10月16日 小原美樹子・掛川恵子「『宇津保物語』の藤原兼雅、『源氏物語』の頭中将」輪読「楼の上」IJ

B10月23日 井上美沙子「鬼神」 穂積純子・細貝仁美「僧侶について」輪読「楼の上」KLM

C10月30日 青木 舞・岡本知佳・江守明子「『宇津保物語』の王権」輪読「楼の上」NOP 

D11月13日 井川 愛・高橋由佳・竹田枝里子「成人儀礼」輪読「楼の上」QRS

E11月20日 鋒崎 舞「舞について」角田友恵「仲忠と夕霧」輪読「楼の上」21.22  

F11月27日 大西由記・田中眞子「うつほ物語と『多武峰少将物語』『蜻蛉日記』の関係」平井晶子「桜について」輪読「楼の上」23.24  

G12月04日 後藤麻衣子・齊内悠里・武井恵美「『竹取物語』『宇津保物語』『源氏物語』の光」輪読「楼の上」25.26.27     

H12月11日 石川真由美・岩間裕美子「『宇津保物語』『源氏物語』の立坊争い」 輪読「楼の上」28.29

I12月18日 前期発表者の質問者に対する回答、まとめの報告     

2001年

J01月15日 後期発表者の質問者に対する回答、まとめの報告(レポート提出) 

講義日程・前期

2000年

@04月17日  ガイダンス。物語文学の世界@

A04月24日  物語文学の世界A ビデオ・平安遷都

B05月01日 『うつほ物語』の世界@−三つの冒頭について

C05月08日 『うつほ物語』の世界A−楽器について   琴の実演

D05月15日 『うつほ物語』の世界B−遣唐使と琴の物語    ビデオ、藤原氏の台頭と遣唐使

E05月22日  模擬発表、上原『うつほ物語』と『源氏物語』−<爛柯>の物語史

F05月29日  模擬発表、上原『うつほ物語』楼の上・下の世界、現代語訳の仕方

G06月05日 『源氏物語』の世界@              ビデオ『あさきゆめみし〜源氏物語』     

H06月12日  最上博江「物語の夢」長谷川真琴「物語の薫香」 輪読「楼の上」@A

I06月19日 『源氏物語』の世界@              ビデオ『あさきゆめみし〜源氏物語』     

J06月26日  長谷川奈つ実「陰陽師」服部芳江「琴」     輪読「楼の上」BC

K07月03日 大桑道子「年中行事」西村涼子・平野祐美「俊蔭女と末摘花」輪読「楼の上」DE

L07月10日 宮嶋聡子「七夕」丸山さやか・水野絵里「結婚」  輪読「楼の上」FG  

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