Last Up Date 2005.06.03
05月30日(月曜日)
雨。明治大学。「日本語文献精読」は「刺青」、「論文演習」は、今日も推論・分析問題に挑戦した後、「自分史」をパワーポイントで。ますます快調です。
「朝日新聞」二面下に、前回より大きく『人物で読む源氏物語』勉誠出版一期配本五巻の広告を打って頂きました。ありがとうございます。
05月31日(火曜日)
雨。明治大学で「日本語文献精読」。こちらも、もちろん「刺青」の授業。
05月01日(日曜日)
晴。頂戴した『源氏文化の時空』(森話社、2005.04/\2400+税)を読了。かつて、1970年代には「影響」と呼ばれ、1990年代には「享受」と呼び慣わされた源氏的なる現象を、「源氏文化」と命名して、通時と共時の文化現象を辿り返すと言ったところでしょうか。研究者必備の一冊。萬謝です。お休みながら、関係者には勉誠出版メールマガジン05月号が届きました。こちらもいよいよ連休明けには見本があがり、学会シーズンには書店に並びます。ちなみにキャッチコピーは「作中人物のすべてがわかる! その原点に回帰しつつ、現代からのあたらしい視点をも取り入れた、全20巻からなる画期的な「源氏物語論」!」。よろしくデス!
05月02日(月曜日)
晴。佐久から自宅に戻る。カーラジオで、ちょっと時間がずれていら鶴ヶ島あたりで大渋滞だったことを知る。戻ったら戻ったで、編集やら、週末の進路講話の待ち合わせの確認やら、連休の合間でもこちらは滞りナシ。
05月03日(火曜日)
晴。この連休で注釈一巻仕上げるつもりで集中。しかも、後から遡って施注している。つまり登場人物の晩年から青春時代へとコマを戻すように進めているのです。また、これが結構精神的には頗るよい。これに疲れたら軽くストレッチして琴を抱く。先生が上海から帰ってくるまでの宿題は「酒狂」をマスターすること。二日酔いならもう二十年も前からマスターしているが、02分55秒のこの曲をマスターするのはもうしばらくかかりそうです。
05月04日(水曜日)
快晴。昨日躓いた注釈には、ある工具書(つまり注釈書)が必要だろうと思いつき、返却期限が連休の谷間になっていた本を専用ボックスに入れた後、早稲田の古本屋さんに寄ってみました。うまいタイミングで店長さんがいらっしゃり、あれこれと四方山話。探している本の話をするとすぐ内線で連絡して倉庫から取り寄せてくださいました。しかも、ある研究室の蔵書印が残っていたため、ただ同然の価格で。叢書の再録論文収載の本と合わせ予算の半額。これはラッキー!!
05月05日(木曜日)
晴。三種類の原稿を書く。そのうち一本はついに擱筆。年内に出るといいですね。残りは注釈と、もうひとつは他社の創業記念企画のひとつの「Web上のGenji」。項目立てにジュンク堂で『源氏物語』を検索してみる。毎日の本の動きがおそらくバーコード処理されているようで、在庫数までわかること、これは便利ですね。夕方は二日続けてジムで水泳。暇があると弾琴。なんと言うこともない日々の積み重ねなり。
05月06日(金曜日)
晴後曇りさらに雨となる。千葉に隣接した茨城県内の高校で進路講話。二年生対象、共学だが男子は数%の割合という学校の実状に合わせ、僕の話のあと、現役大学生(一般受験合格者)が体験談を話すという企画で、僕は推薦入試までのプロセスと推薦基準のしくみや奨学金など。僕が引いて、現役大学生の話になると視線の集中度が極端に変わり、ちょっと考え込む。このあたりなら電車で都心まで90分圏内。進路ご担当の先生方から、地元の大学は幹線駅のある都市部にサテライトキャンパスを設置したりして、県外への流出を食い止めようと必死に取り組んでいること等のお話を伺うことができました。
帰宅途中、何気なくTOKYO-FMを聞いていたら、モバイルジャッジと言うコーナーで、尼崎の脱線事故とボーリング大会参加の是非を取り上げていました。中で、25%の人が、JRのあら探しをするようなマスコミの報道姿勢を、「不快」と思っていること、僕も同じように思ってチャンネルを変えていたので、これが反映されない一方通行の情報の怖さを実感しました。
05月07日(土曜日)
快晴。所沢市松井公民館で「古典に親しむ会」『源氏物語』真木柱巻。髭黒北の方の物語を丁寧に辿りました。帰りがけ、大学の同級生・大槻君経営の清瀬の珈琲店「玄」に寄る。昨日の映画「Shall we ダンス?」の舞台が西武線であったため、彼に聞くとすぐにロケ地を教えてくれました。その後またまた昔話で大いに盛り上がりました。
帰宅すると勉誠出版より『人物で読む源氏物語』執筆者特典の封書が届いておりました。執筆関係者は研究費に、あるいは生活費?に有効利用もさりながら、この叢書の普及にも貢献していただけると有り難い。よく人から初回配本はどの巻から?と聞かれることがあるのですが、本当に五巻同時刊行なんですよ!!すげぇだろ!!。これは国文系出版界においては奇跡である、と胸を張って言いたいところですが、すべては執筆者のみなさんのみならず、編集・総務・宣伝営業さん、これら天地人・三拍子揃ったおかげ。担当のみなさんも奥付に名前があるはずですから、学会でお会いしたら、執筆者のみなさんはお世話になった方々に心からの感謝を捧げてくださいませ。
05月08日(日曜日)
晴のち曇り。世間では連休最終日。のんびりすぎて注釈は終わらず。
05月09日(月曜日)
晴。明治大学再開いよいよ夏休みまで休みナシ。「日本語文献精読」、「論文演習」ニコマ、ともに熱い授業。楽しむつもりでどんと来い、です。
05月10日(火曜日) Special Thanks 196,000 Hits
曇り。明治大学「日本語文献精読」。なんだかクラスの雰囲気がしっくりせず、コンパでもやんなさいよ、と言ったのに反応がなく、授業終了後誰も帰ろうとせず、クラスコンパがあることを知る。だったら誰か言ってくれればいいのに。
05月11日(水曜日)
曇り。明治大学。「日本語文献精読」。すでに欠席四回の豪傑あり。青山学院女子短期大学の「古典演習A」「国文学演習T」は、ともに僕の作ったレジュメで発表の見本プレゼン。パワーポイントも使って琴の演奏まで披露。質問に「楽器を弾いたりしなくてはなりませんか?」とありました。まさか、そんな藝は要求しておりません。夜は慶応で「小右記」。かくして充実した一日が終わりました。
05月12日(木曜日)
曇。注釈三昧。来週からは北へ西へと遠征が始まります。
05月13日(金曜日)
曇。待望の『人物で読む源氏物語』一期配本五巻勉誠出版が届く(カバーご覧下さい)。後は、ようやく欲しかったおもちゃを手に入れた少年の如し。机に並べて眺めつつ時間を忘れること久し。関わって下さったみなさんに感謝します。まずは明日の中古文学会で御覧あれ。
05月14日(土曜日)
曇。中古文学会は日野の実践女子大学で。西武線、武蔵野線、中央線と乗り継いで50分。それぞれの発表に耳を傾ける。みなさんから昨日できた本にお褒めの言葉を頂き、素直に喜んでおります。
05月15日(日曜日)
晴のち曇り時々雨。学会二日目。午前中から『源氏物語』関係だったため、ほぼ時間通りに到着。普段お話出来ないみなさんとお話しするのも、楽しみのひとつ。そして実践女子大学所蔵の『源氏物語』関係書をじっくりと拝見。明融本は何度か拝見していましたが、『紫式部集』は初対面。二次会、例の如し。吉祥寺からバスで帰り、気がついたら、自転車は有料駐輪場に残したまま。でも楽しかったですよ。
05月16日(月曜日)
晴。明治大学。「日本語文献精読」は「伊豆の踊子」へ、「論文演習」は、推論・分析問題に挑戦した後、「自分史」をパワーポイントで作るためのハウツウを学ぶ。楽しむつもりでどんと行きましょう。
「朝日新聞」一面下に『人物で読む源氏物語』勉誠出版一期配本五巻の広告を打って頂きました。ありがとうございます。
05月17日(火曜日)
快晴。明治大学で「日本語文献精読」。こちらも「伊豆の踊子」。どんな感想を持ってくれたのでしょう。楽しみです。
05月18日(水曜日)
快晴。明治大学では日本語文献精読」。移動して青山学院女子短期大学の「古典演習A」「国文学演習T」は図書館で、資料データベース検索のためのガイダンスを行いました。入念に準備されたレジュメで段取りよく資料検索のハウツーをレクチャーしていただきました。
帰宅して、先日来頂戴していた、原岡文子編『源氏物語解釈と鑑賞の基礎知識 宿木前半』(至文堂、2005年06月/\2400+税)を拝読。お送り下さった執筆者のみなさん、ありがとうございました。
05月19日(木曜日)
快晴。注釈三昧。一日丸ごと机に向えるのはしばらくないのでがんばりました。
05月20日(金曜日)
快晴。新潟県魚沼市内の高校で進路講話+小論文講座。気候は関東と変わらぬ爽やかさですが、まだ校舎のところどころに、八畳〜十畳前後の残雪が残っていてびっくりしました。個別に話をしてみると、所柄か、米農家の後継者としての進学希望者も少なくなく、今後の参考になりました。東京から230qも離れた所ながら、まだ日没前には家でゆっくりできたのでした。来週もさ来週も遠征の予定。
05月21日(土曜日) Special Thanks 197,000 Hits
快晴。日大文理学部で物語研究会。本の合評会に、『和泉式部集』の月次歌群に関する報告の二本で、出席者も多く大盛況。研究に関しては妥協のない厳しさが表看板のこの研究会、その「看板」が復活の気配。厳しくともそこに友愛の精神があればよいのだから。大塚ひかりさんの新著『美男の立身、ブ男の逆襲』(文春新書、2004.05/\720+税)『愛とまぐはひの古事記』(KKベストセラーズ、2005.06/\1400+税)もご本人から購入。せっかくのチャンスだからサインしてもらうんでした。
05月22日(日曜日)
快晴。母校で『元輔集』の注釈作業。「夏越しの祓」について徹底的に調べ、詳しくなりました。
05月23日(月曜日)
晴。明治大学。「日本語文献精読」は「伊豆の踊子」を見終える。「論文演習」は、今週も推論・分析問題に挑戦した後、「自分史」をパワーポイントで。力作揃いで大いに盛り上がりました。
05月24日(火曜日)
晴のち雨。午後は神田で来年春刊行の自著の打ち合わせ。単著は十年あけてしまいました。この十年の成果を形にします。甲州街道を東へと進み、明治大学で「日本語文献精読」。こちらも「伊豆の踊子」を終える。夜は國學院で『うつほ物語』の会、新人も加入し、「国譲」中巻を読む。がんばりましょう。
05月25日(水曜日)
晴。明治大学。「日本語文献精読」は今週、故事成語の(抜き打ち)試験(「岡目八目〜一将功成って万骨枯る」までを説明するもの)でした。と言っても月一回やることはわかっているし、範囲もある程度指定してあるので楽勝と思いきや、不合格者続出。不合格者は神奈川近代文学館でレポートを書いてきてください。ただし、満点をゲットした人は出席免除券をもれなく進呈(でもほとんど使う人はいませんが)。青山学院女子短期大学の「古典演習A」「国文学演習T」は、ともに紫の上と女三宮について、僕の講義形式で。来週からみなさんに発表をしていただきます。
05月26日(木曜日)
快晴。叔父(93歳)が昨夜急逝したので、佐久に立ち寄る。精米工場を立ち上げた人で、昨夜も好きな蕎麦を食べ、孫に説教していたと言うから、大往生と言って良いでしょう。小一時間ほどで辞去し、そこからは、野を越え、山を越え、風景のフォーマットが新緑に染まるほどの鮮やかな気色の中、高遠町内の高校(ひとつしかない!)で進路講話。交通の便が悪く、四割が保護者の送迎だという。オープンキャンパスもままならぬ所ながら、県内、県外、希望の学科の存否などを勘案しながら、さらに評定平均値などで、推薦入試ノミネートの可否に至るまでを丁寧に説明する。不況が続く昨今は、奨学金の話も必ず入れなければいけないし、採用基準も簡潔に話しておかないと。先生にたいへん喜んでいただき、出身地区まで言い当てていただく。僕の故郷にも赴任の経験がおありのようでした。帰りがけ、高遠城址公園に立ち寄る。小高い丘陵から城下町が一望できました。その中の碑のひとつに、さきほどお世話になった高校がこの地にあったことを記念したものがあり、その碑を著した卒業生には見覚えがありました。「宮下清計」氏。そう、あの大日本雄弁会講談社刊、『新註国文叢書 浜松中納言物語』の著者ではありませんか。学界名簿では拝見してことがありませんが、各地の校長を歴任されたり、「手水・厠雑考」「伊那路 27−1」 (昭58<1983>・1)、「井戸水」「伊那路 29-10」 (昭60<1985>・10)、「大正期の子供のおやつ」「伊那路 29−2」 (昭60<1985>・2)などを発表されておられたようです。 これぞ「日記を物語る」に書かねば、と思いメモを取っておきました。宮下氏の著作は神野藤昭夫氏編『物語文学研究叢書 第8巻』(クレス出版、1999年)に復刻されているのは申し上げるまでもありません。
05月27日(金曜日)
快晴、上信越は雷雨。松本の弟宅で過ごし、一路、北上、新潟県上越市内のホテルで進路説明会に出席。地元の私立高校の三学年対象で、大学・短期大学・専門学校・企業など105ブースを設けました。幼児教育希望の生徒さんは、三年制の子ども学科に移行した、都内の短期大学のオープンキャンパスにも出席したのとこと。指定校のある上田と高崎の都会度など、返答に困る質問もあり。夕方、雷雨の県境を抜けて19時には帰宅。日本は広いようで狭いを実感した二日間でした。
05月28日(土曜日)
快晴。溜まった仕事をひとつひとつ片づける。注釈の校正二本が届きました。
05月29日(日曜日)
晴。大塚の日本文学協会事務所で『枕草子』の会。こういう基本的な作業がいつかは財産に。