談山神社 十三重塔
Thirteen-storied pagoda of Tanzan-jinja Shrine

鏡女王は中大兄皇子の妃から、中臣鎌足の正室になったという。彼女は額田王の姉だとも言われている、謎の女性だ。
天智天皇への返歌「秋山の樹の下がくりゆく水の吾こそ益さめ御念(おもほす)よりは」(万葉集巻二)
藤原鎌足への返歌「玉くしげ覆ふを安みあけて行かば君が名はあれどわが名し惜しも」(同)天智天皇と鎌足への思いの差が表れているようだ。
額田王が天智天皇を思って歌った歌
「君待つとわが恋ひおればわが屋戸のすだれ動かし秋の風吹く」に鏡女王の歌が並んでいる。
「風をだに恋ふるはともし風をだに来むとし待たば何か嘆かむ」額田の直情的な歌に対して、鏡女王の歌は婉曲で、内省的だ。   次へ