千燈寺吽形仁王像
Relief of Un-gyo figure Nio of Sendo-ji Temple

2004年5月1日、千燈寺の仁王像を描こうと山道を登る。薊が咲き、鶯やホトトギスが啼いている。千燈寺跡に来て、さて、阿吽のどちらからにしようかと少し迷い、吽形像を先にした。描いてみると彫った人の苦労と手腕が少しずつ見えてくる。この作者が凡庸ではないことが初めて理解できた。通俗的な匂いはするが、全体に綻びがない。描いた後で失敗に気づいた。下ろしたてのスケッチブックの、画用紙ではなく、見返しの紙に描いてしまった。やり直す気力はない。次は阿形像。