本堂
Main Hall of Meigetsu-in Temple

明月院は北条時宗が父時頼の建立した最明寺を禅興寺として再興した、その一つの塔頭だった。
禅興寺は「福源山禅興仰聖禅寺」といい、鎌倉五山に次ぐ関東十刹の一位だったが、明治の廃仏毀釈で廃寺となり、明月院だけが残された。
狭い谷筋を本堂と庫裏が遮るように並び建つ。本堂の後方には池と庭園があり、春の花菖蒲と秋の紅葉の頃に公開されるそうだ。
鎌倉は谷戸(谷)の都市であり、数え切れないほどの谷筋が繋がり、また孤立している。谷は、低いけれど険しい尾根に囲まれて安心できる居心地のいい空間を作っている。