春日大社の森
The Forest of kasuga-Taisha Shurine

大仏殿から春日大社に向う。若草山の麓では鹿が木蔭に暑さを避けて集まっていた。どれも眠そうな目をしている。水谷茶屋に下り、春日山麓に入る。朽ちた大木の根に朝日があたり、水蒸気が立ち上っている。この光の射す空間もいずれは次に生き残る大木に覆われることになる。
「片岡のこの向つ峯(むかつお)に椎蒔(ま)かば今年の夏の陰にならむか」(万葉集巻七)   次へ