氷室神社
Himuro Shrine

いつも通り過ぎるだけで、まだ一度も参拝したことがなかった。この夏、初めて境内に入る。右手に池があり、水面に蓮の花が開いていた。この神社は氷の神を祀っている。
仁徳天皇の世に、額田大中彦皇子が奈良の山辺に狩をしたときに山の上から庵のようなものを見つけ、稲置大山主にこれを尋ねたことが『日本書紀』(巻第十一)に記されている。
氷室です」「どのようなものか、何に用いるのか」「土を一丈余り掘って、草を敷き、厚く茅萩を敷いて氷を置きます。夏になっても氷は溶けません。暑い月にあたって、酒に漬して用います」オン・ザ・ロックではないか。
「皇子は天皇に氷を献上した。これ以来毎年12月に氷を蔵(おさ)め、春分に初めて氷を配った。」
拝殿の左手に蔵のようなものがある。これが今の氷室かと思いながら参拝した。今日は暑い。 次へ