長谷寺
Main Hall of Hase-dera Temple

開山堂付近からの秋の長谷寺本堂。舞台造りで、東大寺大仏殿に次ぐ大きさ。
近鉄の「長谷寺」から初瀬川まで下り、門前町を歩く。薬草や饅頭を売っている通りが楽しい。97年の秋は舞台の改修工事をしていた。朝のひんやりした空気が残っていて、心地良い。能「玉葛」では、玉葛の内侍が筑紫から上り亡母夕顔の侍女である右近にここで会った。右近は「二本の杉の立戸を尋ねずは 古河野辺に 君を見ましや」と詠んだ、という。ここは玉葛の女の妄執が乱れ狂い、そして消え去ったところでもある。曲の作者は金春禅竹、季節は秋である。    次へ