元興寺 極楽坊
Main Hall of Gango-ji Temple

明日香にあった蘇我氏の寺が平城遷都から8年遅れた718年にこの地に移設された。藤原氏に対する蘇我系の元明女帝の拠り所だったと思われる。当時平城京にはまだ東大寺も西大寺もなく、奈良の「飛鳥寺」は猿沢の池あたりを境に、興福寺と対峙していた。この屋根には日本最古の甍が残っている。
「古郷の 飛鳥はあれど あをによし 平城の明日香を 見らくし良しも」(万葉集巻六 大伴坂上郎女元興寺の里を詠める歌)