――Manic
調子が良すぎる (完成率50%)

――調子が良すぎるときにどうすればよいか

原因
内因性

 脳の化学伝達物質の量の違いによって起こります。遺伝すると言われています。


症状
 ・うきうきした気分で楽しくて仕方がない(爽快気分、気分高揚)
 ・誰でも構わず話しかけたくなり、長電話をしたりする。
 ・鼻歌を歌いたくなる。
 ・何事もうまくいくような気がして楽観的になる。
 ・自分が誰よりも優れた人間に思える(自尊心肥大、誇大性)。
 ・眠らなくても平気で、夜遅くまで行動し、朝早くから起き出して活動する(睡眠欲求の減少)。
 ・話し始めると、口を挟めないほど延々と話し続ける(多弁、会話ひっ迫)。
 ・連想が豊かで話がどんどん広がるが、中途半端で内容はまとまらない(観念奔逸)。しまいには全くまとまりのない断片的な発言になる(錯乱)。
 ・話をしている最中にも周囲の音や風景に気を取られて、話がそちらへそれていく(注意散漫)。
 ・自分の話が言葉の語呂合わせを思いついて話がそちらへそれる(音連合)。
 ・朝早くより盛んに活動する(活動性亢進)。
 ・何もせずにはいられず、じっとしていられない(行為心迫)。
 ・楽観的になっているので、借金をしてまで不相応な高額の買い物をしたり、異性に声をかけて無分別な行動に走ったりする(快楽的活動への熱中)。
 ・話を遮られたり、自分の行動を止められると容易に怒り出す(易怒性)。
 
 食欲はありますが、飲食の時間を惜しんで活動するので、体重は減ることが多いです。健康感に溢れています。
 あらゆることに関心が向けられ、何事も興味深く、価値のあるものに感じられます。気力が盛んで全てに意欲的です。頭の回転が速くすぐに結論が出ます。毎日楽しく、将来も明るく、自信に満ちて、積極的・活動的な生活をします。この気分が軽躁状態にとどまるときは、その人の持つ才能が発揮され、傑作が生まれ、長年の懸案が次々と解決されて事業が発展します。しかし、口数が多く、声が大きく、せっかちで、言うことが正論ではあるが厳しすぎるので、つき合う人が疲れてしまいます。
 さらに調子が上がると、早朝から友人たちに次々と電話をかけ、高価な買い物をし、愛人を多数作ったりします。
 高度の躁状態は比較的稀で、数ヶ月以内に終わります。その後、平静に返るか抑うつ状態へ移行します。そのときは躁状態のときに自分がしたことを後悔し恥じ入ります。躁状態のみで抑うつ症状が全く見られないことはほとんどありません。
 抑うつ状態と違って、各種のストレスによって誘発されることはほとんどありません。

 治療しないと、躁状態における過活動から疲弊状態となり、心不全などにより死亡することがあります。また、疼痛閾値が低下し、怪我をしても気にせず行動することもあります。


治療
 高度の躁状態のときには入院が必要になりますが、本人には病識がないので説得に苦労します。

薬物治療
 興奮の鎮静
 (スルトプリド)、(ハロペリドール)、(レボメプロマジン)、ロドピン(ゾテピン)

 再発の予防
 リーマス(炭酸リチウム): 良く効きます。再発防止にも効果があります。有効量と中毒量の幅が比較的狭いので注意が必要です。手指の軽いふるえはあまり気にしなくて良いですが、筋力の低下やけいれん、食欲減退、吐き気、徐脈などはただちに減量ないし中止を必要とする中毒症状です。血中濃度の定期的な測定と共に、臨床的所見に絶えず注意します。腎機能、甲状腺機能低下にも注意。
 テグレトール(カルバマゼピン): リチウムに劣らない効果があります。併用されることもあります。顆粒球減少症に注意。
 デパケン(バルプロ酸)も用いられます。

 炭酸リチウム(リーマス)、カルバマゼピン(テグレトール)、バルプロ酸(デパケン)は、副作用を減らしつつ有効な血中濃度を保つために、TDM(薬物血中濃度モニタリング)を行うことができます。



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