部隊長の憂鬱


日々の経過は、まさゆきさんのThousand’s Lakes  
および センちゃんの SITE−Bでお楽しみください。

読まないと何の事だか分からないと思います。



下克上

29日
   本日も淡路島にて作戦の続行である。

   本日の部隊長の課題は、
   1.茶坊主の行動を監視する。
   2.茶坊主を指導する。
   3.茶坊主を取り締まる。
   4.茶坊主を更正させる。
   5.茶坊主を・・・・

   あああ・・・・
   とにもかくにも、あの男をどうにかしないといけない。
   ここまで来て民間人に手をかけるのは許す訳にはいかない。

   いくつかの池を巡回し、大き目の戦場で全員を散開させ
   いよいよ茶坊主の更正プログラム実施である。

   さて、問題の茶坊主は・・・・・
   今日は至って静かである。
   池の隅っこの木陰を狙って、なにやらあたかも真剣そうに見える。
   なかなか尻尾を出さない。

   そうか、そう来るか。
   ならば、巡回をする振りをして油断したところをを取り押さえてやろうではないか。

   しばらく他のメンバーの巡回でも行おう。

   重火器担当ギル男爵は・・・・・
   昨日と同様に、デカイ弾薬を使用してドッカンドッカンやっている。
   よしよし。

   しかし、昨日と比べて多少勢いに欠けるようである。
   なんと!!
   ちょっとした事から大事な武器を一本折ってしまったらしい・・・・・

   貧乏部隊故に武器の調達は個人負担ではあるが、大きな減点ポイントである。

   重火器担当ギル男爵、マイナス1ポイント。
   業務評価は’B’に格下げである。


   高機動歩兵センちゃんは・・・・・
   相変わらずマメに移動しながら、確実に戦果を上げている。
   小回りが効く事、コマネズミのようである。

   実力は有るのだが、実に惜しい。
   世渡りと言う物を知るべきだろう。
   今日もポイントを部隊長に譲らず、マイナス1ポイント。
   業務評価は’C’である。



   作戦参謀あるがまにあ氏・・・・
   あいも変わらず、座りこんではリグを交換している。
   そして奥へ奥へ・・・・・
   彼の目は虚ろな光をたたえ、獲物しか写ってないようである。
   木陰へと消えてしまった・・・・・

   そっとしておいてあげるべきであろう。
   業務評価は昨日と変わらず’C’である。


   全員の様子を確認し終えた所で、茶坊主の近くへとそっと近づくと
   なにやら騒がしい。

   作戦参謀に尋ねてみると、
   なんと!!
   茶坊主が、46cmの大金星を上げたとの事である。
   どう言う事であろうか?
   茶坊主を問いたださねばなるまい。

   説明せよ、茶坊主!

   彼の説明によれば、木陰のシェードを何度も攻め続け
   4匹の戦果を上げた後に問題の金星を手に入れたらしい。
   ふうむぅ。
   意外とネバネバしたやつらしい。
   その他のメンバーと違って茶坊主は、一箇所を攻め続けるのが得意のようである。
   そう言えば以前はお地蔵さんとも呼ばれていたのを思い出した。

   本来ならこの戦果は表彰状ものだが、昨日の行いが有るだけに
   素直に誉めてやるわけにもいかない。
   夜になったら、再度評価してみようではないか。
   
   この後も戦士たちは、そこそこの戦果を上げて士気も高まっているようである。
   部隊長たる私の戦果は、チビ3匹・・・・・話にならん。
   自ら始末書を提出して、自己評価’C’である。
   なんと男らしい事か・・・・・・

   本日の戦闘も終了した。
   戦士たちの労をねぎらうために、今日は「さんしょう」の焼肉である。
   昨日と同様に酔いが回ったところで茶坊主を問いただしてみよう。

   茶坊主は大金星を手に入れて、口も滑らかである。
   彼の言うには、「今日は獲る釣りを展開した」らしい。
   ふむふむ。それは何かな?
   「釣れる釣りだ」
   いや、そうじゃなくて具体的な作戦は?
   「魚がいそうな所に投げるんだ」
   いや、だからそれはどうやって見つけるのかな?
   「釣れるところだ」
   いや・・・そこってどこだ?
   「魚が居そうな所だ」
   いや、・・・そうじゃなくて・・・
   「魚が釣れるところだ」
   ・・・・・・・

   いや、もう良い。
   もう良いんだよ。
   ごめんね、無理な事をさせちゃって。
   おじさんが悪かった。

   業務評価は、’論外’ のままで良さそうだ。

   さて、明日はどうなるのだろうか?