獨道中五十三驛ひとりたびごじゅうさんつぎ
化け猫お三 |
岡崎の宿はずれにある無量寺をあずかっている老婆お三は 実は化け猫だった。 行灯の油をなめる不気味な猫の影、妖術で人間を自在にあつかい しまいには食べてしまうという恐ろしい化け物なのですが、 どことなくユーモラスでもあります。 老婆の時は半分人間で半分獣の半化けですが、 十二単を着た化け猫になった時、猫の手の手袋に変えます。 猫は普段は中に入れている爪を闘争になるとむき出しにするので、 まさしく正体をあらわしたという意味があります。 猫の手を手袋にしたのは、先代の市川猿之助さんの発想だそうです。 |