デジタルカメラのノイズに関するメモ

デジタルカメラのノイズの分類・定義等を、備忘のためまとめた。

[出典] CMOSイメージセンサの高画質化 P48

• 固定パターンノイズ (Nf: fixed pattern noise)
  • 画素間の感度のバラツキによるノイズ。
    
  • 信号量が大きい場合、露光量 (信号電子量)に比例。
• (光)ショットノイズ (Ns: shot noise)
  • 入射するフォトンの統計的な変化により発生するノイズ。
  • ショット ノイズ は 、ポアソン統計に従う。
    • Ns = S^0.5
      S: 信号電子数
• ダークショットノイズ (Nd: dark shot noise)
  • 暗電流によって発生するノイズで、暗電子数の平方根に比例。
    • 暗電流は光入力のない状態における電流出力のこと。
    • 蓄積時間がゼロのときの暗電流は、オフセットやバイアスと呼ばれる。
• 読み出しノイズ (Nr: readout noise)
  • 読み出し回路に起因する電気的なノイズで、最終的に検出限界を制限する。
    • 下式によりダイナミックレンジが表される。
      ダイナミックレンジ(db) = 20 * log(飽和電荷量/読出ノイズ)
• トータルノイズ (Nt)
  • Nt = (Nf^2 + Ns^2 + Nd^2 + Nr^2)^0.5

[参考抜粋]
光半導体素子ハンドブック 第05章 イメージセンサ

• 固定パターンノイズ
  • 露出時間に比例して増加する。
  • 暗電流は温度が上がると増加する。
    (約7〜10℃UPすると2倍、約14〜20℃UPで4倍、約21〜30℃UPで8倍)
• (光)ショットノイズ
  • 信号量に依存する。
  • 温度に影響されない。
• ダークショットノイズ
  • 信号量に依存しない。
  • 温度が上がると増加する。
• 読み出しノイズ
  • 信号量や温度に影響されず、ほぼ一定のレベル。
    (約20℃上昇で3%程度増加)
• 各ノイズはISO感度に比例して増加する。