特殊相対論の内部矛盾を議論する部屋

 

最終更新日:2000年5月25日

キーワード:特殊相対性理論、一般相対性理論、絶対静止、時空、量子化、光速不変、時間遅れ、質量増加、エネルギーと質量の等価性、双子のパラドックス

 

        執筆までの背景と本ページの目的

 

「相対論はやはり間違っていた」に携わる窪田登司氏を筆頭とする多くの著者諸氏は、時間は遅れたりしないと著書の中で主張している。しかし、時間は遅れたりしないという考え方は全く科学的ではない。なぜなら、実験事実を完全に無視しているからである。そこで、特殊相対論を科学的に議論しようとすると、時間遅れ効果を実験事実として厳粛に受け止めなければならなくなり、特殊相対論は正しいことになる。しかし、一方で岐阜大の後藤学先生は、同上の「相対論はやはり間違っていた、p291」において特殊相対論の時間遅れ効果は論理的に完全に矛盾していると指摘している。これに対し、神戸大の松田卓也先生は、丸善出版の「パリティVol.15、No.04、p66の正しい間違い8-4」において、特殊相対論の時間遅れ効果には論理的矛盾などなく、完全に正しいと反論している。科学的議論においては実験事実を尊重しなければならないが、論理的考察も重要である。そこで、上記パリティの内容について論理的考察を行なった。その結果、松田先生の主張は論理的に矛盾していると言わざるを得ないことがわかった。(本ページ最終の付録にてその詳細を示す。)つまり、特殊相対論の正しさを証明しようとする論理に、決定的な矛盾が見出されたわけである。このことは、特殊相対論に内部矛盾があることを示す有力な証拠となる。しかも、上記文献以外に後藤先生の指摘に解答を与えた文献は見当たらず、いかに御専門の先生方であっても、付録に示す難題に解答を与えることは不可能であろうと推察された。したがって、特殊相対論に内部矛盾が存在することは、もはや避けられない現実であると確信するに至った。

しかし歴史的に振り返ってみると、特殊相対論はマイケルソン・モーレーの実験結果に裏打ちされて認められるようになり、その後も特殊相対論と一般相対論のいずれも、実験と矛盾する事実は今のところ確認されていない。そしてこれまで、絶対静止系を想定したモデル上で光速不変を満足させることは誰一人として成功していない。これらのことが、御専門の先生方に「特殊相対論は完全に正しい!!」という確信を与える原因であろうと考えられる。しかし上述のように、特殊相対論に内部矛盾が存在することは明白である。このことから、特殊相対論の拡張版である一般相対論にも重大な欠陥が潜んでいると推定される。そして、その一般相対論と量子論が全く統一できず、行き詰まりの状況にあることも事実である。もともとアインシュタインは、「光のエーテルを導入する必要はなく運動は全て相対的である。」と特殊相対論の中で明言したが、一般相対論の中では物理現象を生じる舞台としての時空を想定し、重力を時空の湾曲であると解釈した。このとき、舞台としての時空とはある種の絶対系ではないかとの見方もできるので、観測者が相互に対等であるとする特殊相対論の概念は本当に正しいのかという点が疑問になる。したがって、特殊相対論には上述の内部矛盾が存在するという点と、相対論が実験事実と矛盾しないという点を考え合わせると、エーテル理論でもなく、ミンコフスキーの時空でもない、新たな絶対静止系の概念の中に真実の解があるのではないかと考えられた。

検討の結果、絶対静止系上でも、光速不変、時間遅れ効果などの特殊相対論的効果を説明できることが証明された。つまり、「絶対静止系を想定する限り光速不変を満足できない。」という常識が覆ったのである。そこで、この概念が是か非かを世に問う目的で、今回、緊急に以下に示す「絶対静止系による特殊相対論的効果の新解釈」を作成し、その概要を示すことにした。ここに示す概念は、いまのところ一般相対論的効果(等価原理、時間遅れ効果、時空の湾曲)も説明可能であると考えており、今後、できる限り早い時期に公開したいと考えている。相対論に内部矛盾があるという内容を示すことは世に混乱を生じさせるかもしれないとの理由から、これまでは目立った行動を差し控えてきたが、付録に示す内容に対し、御専門の先生方であっても正しい解答を示すことは不可能であると確信するに至った。しかし、一般的に、御専門の先生方には特殊相対論に矛盾があるという認識はなく、遺憾であると感じられる。今回このような形で、上記の新しい概念をホームページに掲載して多くの方々の御意見を請うことにしたので、下記論文に対し、御専門の先生方、一般の方を問わず、広く御意見を頂戴し、特殊相対論の内部矛盾とその解決策について徹底して議論したい。

 

ただし、本ページはあくまでも科学的に議論することを目的とするので、本ページに基づいて、相対論や特定の個人を誹謗中傷する行為は慎んでいただきたい。なぜなら、たとえ特殊相対論に内部矛盾があろうとも、相対論によって20世紀の物理学が躍進したのは事実であるので、誹謗中傷などすべきではなく、むしろ敬意を表さねばならないと考えるからである。したがって、そんなはずはないという類の反論、実験事実を無視した反論、相対論や特定の個人を誹謗中傷する意見には、一切、お答えしないことを明言しておきたい。そして、本ページに基づいて、悪乗りしたり、相対論や特定の個人を誹謗中傷したりするホームページを見つけた場合は、断固として抗議するという姿勢をとりたい。このとき、論理展開を逸脱した非難は誹謗中傷であるという基準で判断したい。・・・リンクは御自由に張っていただいて構わないが、くれぐれも、いたずらに騒ぎ立てることなどないよう、本報を閲覧する各位の節度ある行動をお願いする。

 

 

 

注:上記3名の方の実名を用いることは御本人の了解を得ております。

 

* 理論へ

* ホームへもどる