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第5回 2000年5月20日 CSの原点を目覚めさすIT革命時代 講師:講師:永井 民一先生
 今回は永井民一先生をお招きして「CSの原点を目覚めさすIT革命」をテーマに講演をして頂きました。

 永井先生からは、自分の講演がコア・フォーラムで講演するに値するものかを見極めたうえで講演するか否かをきめてほしいとのお申し出を受け、事前にご講演を拝聴したうえで講演をお願いしたというという経緯がありました。コア・フォーラムにとっては、初めての会員外の方の講演でした。

 永井先生の高島屋時代の文化催事に関わられた貴重な体験を踏まえた、人の生き方をさりげなく指し示すような講演は、きっとみなさんの心の滋養にもなったのではないかと思います。

 終始和やかな雰囲気の中にも、自分の生き方を問われるような緊張感や時代性を感じさせるとても中身の濃い講演でした。なにより、永井先生の年齢を感じさせない明晰さとカクシャクとした姿に感動した方も多かったように思います。

 永井先生によれば、この講演を最後の講演にしたいとのことでしたが、まだまだ語って頂きたいことがたくさんあるような気がしました。

 コメントを頂きました先輩診断士には、経営品質とCSを連動させて解説して頂いて、より今回のテーマが明確になりました。どうもありがとうございました。

本年度登録で、初めてコア・フォーラムに参加された方にとっては普段の会の様子とは異なりましたが、如何だったでしょうか?

● 会員K
 今、注目のITですが、その裏面や、また、物事について改めて光と影の両面を見る大切さを認識しました。京王百貨店の包装紙の裏話もとてもおもしろかったです。
● 会員H
 知識人、文化人、教養人の話が印象的でした。
顧客満足の大切さを感じました。
● 会員S
 私は製造業でITを積極的に推進する立場にあります。先生の模索された「心の温かさ、やさしさ・・・等」と同居させることについて、私も是非考え、実行してみたいと思います。
● 会員O
 まず、ご高齢にも関わらず、力強い語り口、メッセージにどのような時代をも生き抜いてきた「たくましさ」を感じました。経験則に基づく説得力のあるご講演、ありがとうございました。昨今、IT革命の光の部分だけがもてはやされていますが、確かに影の部分はまだ注目されていません。しかし、コミュニケーションの方法自体がコンピュータに過度に頼れば、必ず人間の本来持つ情緒的な部分が麻痺してくるような危惧を抱いています。
● 会員T
 「CSの原点を身に付け実行する」この言葉が印象的でした。CSの本質を忘れないように心掛けたいと思います。IT業界に身を置く者として、ITの影の部分をもっと意識する必要があると実感しました(IT革命は、最新の情報機器や技術と効率的なビジネスの方法の導入ばかりが注目されているように感じています)。
●並木政之
 IT革命に身を置く者として、初心に返るようなお話を頂き、ありがとうございました。ITとゆとり、やすらぎの共存という視点は新しい発見でした。私見では、この業界は専門知識が豊富な人材は多数いるものの「教養人」に値する人は相対的に少ないと感じています。販売するものは、突き詰めていくと人間性であるとはよく聞いておりましたが、震災の例からも具体的に示してもらい、これからの行動指針ができたように思います。
●会員F
 私はFP(ファイナンシャル・プラン)の勉強から、人間としての個人の生き方を考え直してみたくなり思い切って会社を退社しました。そのため、いつも個人の視点を大切にした上で、企業や他の組織をみていきたいと考えています。今回の永井先生のCSについてのご講演は、企業活動の中における人間としての個人の生き方のあるべき姿を示しているように思えました。例えば、ストアーズ社の中村社長の「stores report」文中の「ちょっと凄い店員さん」についての「この仕事が好きで、人をきれいにしてあげるのが楽しくてたまらない」という記述部分は、この店員さん自身が人間としてとても幸福で、それをお客様に分けてあげたいと一生懸命になっている状態だと感じました。従業員に不満があれば接客態度も悪くなるので、待遇改善を図るというようなレベルではない、深いESとCSの出会い、それを通じて企業の目指すべき社会的な存在価値まで考えたくなる内容でした。ありがとうございました。
●会員M
  永井先生のお話のCS、ITも興味深かったけど、実は 永井先生自身が一番印象的でした。たぶん、永井先生は、私がここ1年でお会いした方の中で最高齢です。戦中・戦後のナマ話、ありがたいって思いました。「先が見えないから今のヒトは不幸」とおっしゃっていたのも心に残ります・・・
会員K
 はじめて診断士グループの会に出席させていただきたいへん楽しかったです。永井先生の講演につきましては、現在「医療機関のためのCS調査」を実施中の私としてはCSの原点とは何ぞやという核心のお話がきけてたいへんありがたかったです。高学歴で高収入、社会的地位も高いお医者さんは鼻高々でいままでCSという考え方は乏しかったように思われます。しかし、医師の増加や薬価差益の減少などの環境変化により、医療もサービス業のひとつであるという考え方がしだいに広まりCSの重要性が認識されはじめました。永井先生のお話を参考にこれからの仕事に活かしたいと思います。
コア・フォーラムこれからも期待しています。毎回参加というわけにはいかないと思いますが、都合がつくときはできるだけ参加したいと思います。あとこれは希望ですが、講演のあと会員同士でもっと討論する時間があればいいかなと思いました。ざっくばらんに意見交換できれば・・・と思います
● 佐川博樹
 先生のおっしゃる通り、IT革命の最先端を行く人々はなかなか人間のゆとりなどのIT革命とはかけ離れた人間の価値観を否定しないまでも、考慮していない部分が多分にあるのではないかと考えさせられました。当初、先生のお話のタイトルを伺い、顧客と百貨店の人間的関係という原点をITはサポートできるのではないかというお話を期待しておりましたが、嬉しい的外れでした。
 伺うところによると今回の講演で最後にとのことですが、まだまだ頑張って若い診断士にこういったCSの重要性をお話下さい。
● 片岡由美
 過熱している感のある「IT革命」という言葉に、永井先生は「相手の幸せを感じとる感性・CSの心」がなければ単なる企業の自己満足に過ぎないのではないか、今こそCSの原点に戻り、ITをCSのツールとして使うことが重要だと訴えているように感じました。芸術分野での巨匠の作品や生き方を紹介しながら永井先生が訴えられるCSの原点は、魂で物事を見る永井先生の生き方そのものを指し示しているのではないか、そのように感じました。コア・フォーラムの会員のために、永井先生の最後かもしれない貴重な講演を聴く幸運に恵まれたことに改めて感謝申し上げます。すごくインパクトのある講演でした。