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第4回 2000年3月25日 注目される新しい人事戦略の実際と今後の動向 講師:所 由紀殿
 まず、労務・人事管理(戦術人事)からHMR(戦略人事)への移行期である。HRM(ヒューマン・リソース・マネジメント)は4つのフレームから構成される。など、人事分野のポイントを解説していただきました。
 次に、労働市場を取り巻く環境についてわかりやすくまとめて説明されました。
 労働関連法律の改正で労働市場の規制緩和が推進された。一方、過去最悪の失業率4.9%は求人と雇用のミスマッチが原因によるものである。
  HRMを理解するために、キーワードを使いながら解説していただきました。
 @雇用戦略:「雇用ミックス」→少数の正社員をコア人材とし、契約社員等「フロー人材」、「アウトソーシング」の複数型のマネジメントが必要。
 A報酬マネジメント:「成果主義賃金」→目標管理制度の確立と人事権の現場への譲渡。
 B人材開発:「エンプロイアビリティー」→労働移動を可能する能力=市場価値、継続雇用を可能にする能力=企業内価値
 C従業員サポート:「カフェテリアプラン」→時代とニーズに合致した施策の実施。
 最後に、人事部の役割は、経営戦略と連動した戦略人事部(HMR)と人事・労務管理を実施する管理人事部機能分割する。会社と個人の新しい関係は、従来の年功主義、終身雇用から、成果・業績主義へ移行中。しかし、現実は問題点を多く抱えている。将来は、契約給・プロジェクト配分方式などの契約に基づく関係が予想される。以上のようにまとめて講演は終了しました。
 人事関連では、リストラ・実績連動型給与などの身近な問題に限定して考えがちですが、今回「HRM」を体系的に理解することができ、大変良い機会に恵まれたと思います。雇用関係が急速に変化して行く中、個人がどう対応してゆくか、考え直す必要性も実感しました。

● 先輩診断士S殿
1. 人事労務関係については、私自身大変興味があり、知識の整理に役立ちました。
2. 今回のテーマを踏まえた上で「具体的に何をすべき」といったテーマで、また講演等をお聴きしたいと思います。
3. 私は近い将来「人事戦略コンサルティング」をひとつの柱として独立を考えておりますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。
● 先輩診断士U殿
誉めることは簡単ですので、あえて気づいた点を挙げます。
板書をもう少し工夫したほうがいいと思います。OHPの文字はもう少し大きいほうが見やすいです。「〜かな」「〜の気がします」という表現は自信のなさが出ますので気をつけたほうがいいと思います。お互いに頑張りましょう。
● 会員S
私は社歴が90年もある製造業に勤務していますが、今日の話を自社に結びつけながら、具体的に聞くことが出来たので有益でした。
「どこでも通用する力を持て」ということはマネージャーから言い易い文句ですが、若い人たちはそれを具体t系に行動する意識が少ないのではないかと感じています。この辺りをもっと具体的に聞きたかったです。
● 会員O
自分の会社も本年4月より年俸制や目標管理制度が導入された。仕組みだけできても中身の運用が変わらなければ徐々に形骸化してくるだろうと思っている。本来、会社が押し付けでやるものでもない。人事改革は現在、企業の経営改革の大きなテーマのひとつである。雇用ミックスの発想はこれから浸透してくると思われる。以前、人事古bbサルの高橋俊介氏の講演を聴いたが、所さんの講演と重なる部分が多かった。より理解が深まり、とても意義深い内容でした。
● 会員T
HRMをわかりやすくまとめ、解説していただいたので、理解が深まりました。会社・個人の関係の図表は大変参考になりました。自立・契約型の発想は、ごく限られた一部のものと考えておりましたが、企業レベルでも今後取り入れられていく方向にあると感じました。
●会員M
非常におもしろかったです。特に小生は前の会社で倒産を経験しており、ほとんどリストラが進んでいませんでした。まさに生産性の低い会社でした。もう少し具体的な話を聞ければもっとよかったと思います。
●会員F
昨年、社労士の受験のために個別に勉強した労働諸法の改正の意味が、現状の雇用環境の変化に対応していることが良くわかりました。人事管理はトップ・マネジメントの最重要で長期的なテーマであると社会的な認識はできたと思いますが、今後の取組の具体的な方法は大変複雑だと思います。最近のテーマの整理ができました。ありがとうございます。
●会員S
何だか、2次試験が終わってから、すっかり勉強ぐせが抜けてしまっていることを痛感した次第であります。また、4月以降いろいろな研究会に顔をだそうと心に決めていた私にとってどのような(活動の内容やサイクルや雰囲気)会なのか?を見極める好事例のようなフォーラムだったのではないか?と感謝しております。
● 佐川博樹
最近流行のHRMの一端を理解することができたと思います。個人的に組合の現場の委員をしているため、人事戦略等に少なからず興味がありましたが、企業内の知識に留まっていたため、今回のお話は非常に為になりました。
● 片岡由美
「とりあえず就社」という就職手段はなくなり、常に個人が自分と向き合って何をしたいのかを問い、それを明確に定めていくことを要求される時代が来たことを実感する講演でした。会社と社員の新しい関係については、今後、アメリカほどドライではないにしても、なにか日本の良さを基盤にしつつも個人の独立性を要求するような新しい人事戦略が出来上がってくるのではないかとの期待を持ちました。また、所さんのレジュメは非常に読みやすく、ポイントがわかりやすいので、聞いている人の理解を深めるレジュメの作り方として参考になりました。皆さんからいろんな意見が出る、タイムリーな講演をありがとうございました。