【Windows 95 が止まってしまったら】

更新日 1997年6月26日


Windows は非常に優れたOSですが、所詮は人間が作ったプログラムに過ぎません。人間が作ったものに完璧などあり得ないのが殆ど[完璧であるはずの高速増殖炉もんじゅが代表的ですね]で、巨大なプログラミングになればなるほど、必ずプログラミングミスが付き物です。そのため、Windows が動作中にそのようなプログラミングミス(一般にバグと呼ばれます)の部分に遭遇すると、突如として Windows が停止してしまうことがあります。
 

Windows が突然停止してしまうのは、必ずしも Windows そのものに原因があるとは限りません。むしろ、Windows 上で動作する色々なアプリケーションにプログラミングミス(バグ)があり、それが原因で Windows が突如停止することの方が多いかも知れません。

Windows というOSも、その上で動くアプリケーションも、どちらも人間が作ったプログラムである限り、ミスは必ずどこかに潜んでいると考えるのが妥当で、そのどちらが引き金となって Windows 全体が停止してしまうのかは、判別するのはとても難しいのが現状です。何れにしても、Windows 全体が突如として停止してしまい、マウス操作もキー操作も全く受け付けなくなることを、一般にハングアップとかフリーズと呼んでいます。Windows を提供しているマイクロソフト社も、アプリケーションを提供する様々なソフト会社も、一生懸命バグのないプログラム開発を目指しているのですが、新しい技術をどんどん導入しながら、常に新しいプログラムの開発を進めている限り、いつまでたっても完全にバグを払拭することは不可能だと言えます。Windows を使う限り、そのことは覚悟していなければなりません。
 

既にこのページをご覧になっている多くの方が経験されたことと思いますが、突然ハングアップに見舞われた時、多分パソコンの電源をOFFにされたことでしょう。それはそれで仕方がない場合もあります。しかし、状況によってはOFFにしなくても済むことがあります。

そこで、取り敢えず試して欲しいことは、[Ctrl+Alt+Delete]キーを押してみることです。つまり、コントロールキーとオルトキーを同時に押しながらデリートキーを押します。この操作は、ハングアップしたプログラムだけを強制終了させ、同時に動作している他のプログラムを、安全に終了させるためのチャンスを提供してくれます。例えば、

強制終了のダイアログボックス

こんなダイアログボックスが表示されればしめたものです。キー操作後直ちに表示されることもあるし、数秒から1〜2分後に表示されることもあるので、出てこないからと言って直ちにパソコンの電源を切断しないことです。[Ctrl+Alt+Delete]キーを押してから少し待ってみましょう。いつまで待ってもこのダイアログボックスが現れない場合は、パソコンの電源を切断するしかありません。

「プログラムの強制終了」が現れた場合は、リストからハングアップの原因となったプログラムを選択し、[終了(E)]ボタンを押して下さい。すると、直ちにそのプログラムが強制終了させられる場合と、次のようなダイアログボックスが表示される場合があります。

このようなダイアログボックスが現れた場合は、[終了(E)]ボタンを押して下さい。ここでも直ちに終了する場合と、しばらく待たなければ終了しない場合があります。1分〜2分は待ってみましょう。いつまで待っても終了できなければ、パソコンの電源を切断するしかありません。
 

パソコンにリセット・ボタンがある場合は、電源を切断する代わりにリセットボタンを押しても構いません。何れにしても殆ど同じことなんです。もしこのような操作をすると、どのような弊害が発生するのか理解しておかなければなりません。

Windows のみならず、アプリケーションの多くが、作業用の一時的なファイル(これをテンポラリーファイルと呼びます)を作っていることがあります。ワープロや、表計算、ブラウザなど、大きなデータを編集したり表示する機能を持つプログラムは、殆どが作業用の一時的なファイルを作っていて、その終了と同時に削除していると考えて下さい。

ところが、途中で電源を切ったりリセットしてしまうと、そのテンポラリーファイルを削除できないまま終わらせてしまうので、そのファイルが壊れたままハードディスク内に残ってしまうことがあります。壊れたファイルは、次回の同じプログラムの起動で初期化(所定のサイズで新規作成)されることもあるし、されないこともあります。壊れたままのファイルがハードディスク内に残っていると、新規に作成されるファイルが正しく作成できないことがあるので、速やかに除去する必要があります。

Windows には標準で、このような壊れたファイルを発見し、見かけ上正常なファイルに変換して削除してくれる便利なツールが備わっています。[スタート]ボタンを押して、[プログラム]、[アクセサリー]、[システムツール]へ進むと、[スキャンディスク]があります。電源を切断したりリセットした場合は、早急にスキャンディスクを実行するようにしましょう。

チェック方法は、[標準(D)]を選択して[エラーを自動的に修復(F)]にチェックマークを付けて実行すれば、およそ大丈夫でしょう。エラーが発見されると、処置方法の選択ダイアログボックスが表示されますが、エラーに至るまでの状況と、自分の処置能力に合わせて判断して下さい。
 

Windows 95 は、初版出荷時点からどんどん改良されており、プレインストールモデルの場合には、その購入時期によってバージョンの違う Windows 95 が組み込まれています。最近のプレインストールモデルでは、強制的に電源を切断してから起動すると、必ずスキャンディスクが起動するようになっています。この場合のスキャンディスクはMS−DOS版ですが、やっていることは同じです。なるべく最後まできちんと実施させるようにしましょう。ここで実施しておけば、Windows を起動してからもう一度スキャンディスクを実行する必要はありません。