空と文字(MOUNTAIN)

イタチの仲間



イタチの仲間  食肉目 イタチ科
 北海道には現在6種類のイタチの仲間がおります。イタチ属に属するイイズナ・エゾオコジョと本州からの移入種とされるホンドイタチ、飼育場から逃げて野生化したミンクの4種類とテン属に属するエゾクロテンと、本州から移入され道南で増えているホンドテンの合計6種です。 食肉目の中で最も小型のイイズナは主に低地に生息し、ネズミにとっては最も恐ろしい相手となっています。もう少し大き目のオコジョは山地に多く、高山帯などでも見られます。ナキウサギなどを捕らえ、時には体重が10倍もあるユキウサギを倒すこともあるそうです。どちらも冬毛は白く変わりますが、オコジョは尾の先が夏毛同様に黒いので、区別できます。エゾクロテンは体もネコほど大きく、木にかけ上がって獲物を狩ることができます。クロテンとは名付けられていますが黒っぽいのは尾と足ぐらいです。 ホンドイタチは本州から入ってきて、戦前まで勢力を広げていました。しかし今では、戦後にアメリカから毛皮用として移入されたミンクが野生化し、平地から千m以上の耕地にまでより広く生息しています。ホンドイタチも水に潜って魚を捕りますが、ミンクは潜水の名手で、各地の養魚場では大きな被害を受けているようです。 ミンクの毛色は変化に富み、黒が多いのですが茶色なども見られます。行動域は水の流れに沿っていることが多く、時々泥の上で足跡が見られます。 また、絶滅したカワウソもイタチの仲間です。河川中流からか流域の森林が伐採されて住家を奪われ、すぐれた毛皮を持つがゆえに狩りたてられて、絶滅してしまったのです。カワウソの様に生息域や生態が特殊化した動物ほど滅びやすいものなのです。             (塩谷 秀和)




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