草模様

マナーのバロメーター ハシブトガラス



 とかく人間には嫌われもののカラスですが、実は自然界にはなくてはならない存在なのです。カラスは本来、自然界では動物の死骸などを食べて処分する掃除星なのです。
 ところが、人間が集まって暮らすようになると、多量の残飯がでるようになりました。この残飯を目当にカラスは自然界から私たちの生活の中に入ってくるようになり、その黒装束とゴミや死体に集まる習性から不吉と不潔のイメージができ上がってしまったのです。
 私たちの身近にいるカラスには、ハシプトガラスとハシボソガラスの2種類がいます。
この2種類のうち、ハシブトガラスの方が、より人間に頼った生活をしています。
 この大雪山にも夏になると多くの登山客や観光客が訪れ、やはり、ゴミがでます。そのゴミを日当にカラスも集まります。まるで、人口とカラスの数が比例するかのようです。また、登山客が増えると山頂や石室周辺のハシブトガラスも増えます。登山客を追うかのようにハシブトガラスも山を登るのです。ハシブトガラスが多ければ多い程、登山客の出すゴミも多いということが言えます。自分の出したゴミも自分で始末せず、カラスに処分させている私たち人間をカラスは、どのような目で見ているのでしょうね。(磯 清志)

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