雲とシュプール

層雲峡に滝の多いわけ

層雲峡に滝の多いわけ

  層雲峡のすばらしさの一つは、100メートルもある柱状節理の断崖絶壁から流れ落ちる数々の滝の美しさでしょう。
 中でも、流星の滝・銀河の滝は、雄滝・雌滝ともいわれ、原始の樹木に見えかくれしながら水しぶきを上げ、岩膚に虹を掛ける様には、思わず歓声をあげるほどです。 では、このような滝がどのようにしてできたのでしょうか。
 満々と水をたたえた古大雪湖から流れ出た水は、溶岩台地を浸食し層雲峡熔結凝灰岩を削りとり層雲峡の景観をつくり出していきました。同じ頃、赤岳方向の熔岩台地からこの石狩川に流れ込んでいる川がありました。水量や流速は、石狩川のほうが遙かに大きく河床の漫食もまた遙かに大きかったので、石狩川の河床のほうが段々と低くなっていったのです。滝の誕生です。初めは、50cmとも1mとも着かない貧弱な滝です。でも、永い年月の問にますます石狩川は河床を低くし現在の見事な滝を造って行ったのです。雄滝・雌滝の上流でも河床の浸食が行われV字の谷を造り雄滝の沢・雌滝の沢を造っていきましたが、石狩川の浸食には、とても追いつくものではありませんでした。  (志賀 義彦)

問  石狩川に流れ落ちる滝には、滝壷がみあたりません。それは、どうしてでしょう。
答  それは、石狩川の水量水流とも滝の水より遙かに多かったからです。滝から落ちてきた水は、石狩川の水のクツショソに合い滝壷を造ることなく合流し流れ去ったのです。でも、長い年月の後、滝が今の場所よりも後退したときには、滝壷が出来始めることでしょう。
層雲峡の自然  上川町商工観光課
北海道石狩図上川町の地質 上川町



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