雲とシュプール

奇岩絶壁を形造った柱状節理


奇岩絶壁を形造った柱状節理
 国道39号線を上川の町から大雪山国立公園層雲峡方面へと入ってくると、石材を立て並べたような美しい奇岩絶壁がみられます。このような岩石の規則正しい割れめを節理と言い、柱のような状態から、これを柱状節理と言います。 このような節理は、どのようにしてできたのでしょう。 中央火口から火砕流や熱雲となって古大雪火山群の斜面を流れ下ったおびただしい量の軽石や火山灰は高温のまま堆積し、自重の圧力でガラス片や軽石は再溶融し、扁平化し、湾曲し、変形しながらも冷えて固まる際に堆積を収縮させて四角形や六方称形の柱状節理(層雲峡熔結凝灰岩)を造っていったのです。 やがて冷え固まった大地の上を石狩川が流れ、浸食作用が始まりました。川の水は絶え間なく大地を削り、深い谷を造っていきました。柱状節理の出現です。その後も浸食や風化作用によりある部分は崩壊し、現在の奇岩絶壁となったのです。 このような節理は、層雲峡周辺はもちろんのこと、広く天人峡方面にもみることができます。                             (志賀 義彦)



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